すべてのおすすめ
五円玉と五十円玉



出来のいい兄弟みたいに
二つ揃って穴のある
可愛らしい小銭の
五円玉と五十円玉
どっちが兄ちゃんだろうね
そりゃぁ、五十円玉が兄様だろね
五十円玉一つでいい ....
送別会と反省会と忘年会


自分の名前を忘れてしまったと桜がつぶやく夜
街灯のしたを風が低く吹き抜けていく
落とし物のように。
花を忘れてしまったとつぶやいている女が
そこにた ....
言葉は
人を幸福にもし
人を傷つけもします
たったそれだけの
かんたんな文法です


詩は
幸福、不幸、そのどちらか
ひとつではなりたちません
両方そろって、は ....
春の野が眩しい訳をおしえてあげようと

詩人がわたしを野に手招く5月

青い空 白い風 豊かな瞳のような草花

春を思うがまま口ずさむわたしに、詩人はウインクひとつくれて、一 ....
どんなに痛いことだろう

わたしにすらこの街は、こんなにも冷たいのに

ましてやお前は、その土に、身を突き刺しているのだから


身を万力で締め付けられて、どこにも逃げられぬお前に  ....
茨の芽、今日、若すぎる者たちが撒き散らす劇画チックな血

茨の芽、昨日、年嵩の者たちが演じた痛みのわかりやすさ

春、触れよと誘う

茨の芽、千差万別の宿命に満ちながら春に生まれる ....
ふるさとの町から井戸水をくむ音がなくなって久しい
町にはじめから祭りなどなかったのだ
特に冬には。駅前の小路にも?

ふるさとの町から冬支度がなくなって久しい
町にはは ....
盂蘭盆会



大きな篝火 お寺の境内照らします
小さな迎え火 辻のうらうら灯します
あれは送り火、 花火が散ります。遊ぶ子らの指の先

真昼の流し踊りの賑わいに子供たちはお囃 ....
散歩

子供は誰かとあるくのが好き

たえずおかぁちゃま

たえずおとうちゃま

おとうちゃまのなかのよい和さんは

かずにいちゃま

抱きつきたいの

走り ....
虫かごがなかったので

捕まえた一匹の蜩を

膝の中でかいだしたのは二日前

膝の構造のなにがよかったのか

膝の中で蜩は、よくないたのだった

スタバでコ−ヒ ....
海のある町 そこに港はひろがり鉄の船がわきでる

川のある町 そこに田畑がひろがり豊かな実りがわきでる

山のある町 そこに道ができ巨大な木がわきでる


人のいる町では鉄とい ....
心も体もボロボロになったら
遠慮なく命ごと私を棄ててね神様
なんて出鱈目鱈目の嘘ぱち
私が全然潔くないのはいつものこと
お生憎様、気丈でもないの
私は弱くてみっともないわ

人はボロ ....
よく見ればそれは

青く光るホタルイカ

ほの字 ほの字 ほのイカ字

逆さにするとトテモ

恥ずかしい


ひらがなの群れ

よくよく見ればそれは

アリの群 ....
ねむる ねむる

水槽のなか

金魚のウロコを夢にみながら

ねむる ねむる

私のなかに誰かが水をはっている

気化熱の実験ですか?

夢のなか 夢のなか

 ....
鉄線の咲く道

麦藁帽子のむこうで

蝉が鳴いてるから

私は木陰でコクト一を読む

子供達の笑い声と

恐るぺき子供達の笑い声

私の休日に

夏と冬が過ぎていく
ああ、喉が渇いた

湯呑みに水を汲んでこよ

蛇口を捻ると

冷えきった真冬の水が

遠くから来た旅人のように

トングラトングラ

と流れ出し

トングラト ....
長雨が続いたあと、街は三日ほど好天に恵まれた。一昔前のように、誰かの車のエンジンが雨にやられたという話もないものだから、修理屋の親父は手持ちのポンコツのラジオをつけては、そのヘタレたスピーカーの音 .... 私、雨に濡れております

髪から雨の雫が

喚くように滴り落ちてくるものですから

ほとほと、いやになりました

雫が喚く

あぁ、うるさい


粉ぐすりは色 ....
月がのぼります 屋根のうえ、

猫がとおります 光る目をして 橋の下

音楽がなります 淋しい顔うつして窓の
ひとつ

燈された電球の影の影の影たどる 

時計がページもめ ....
少女よ 走れ
お前は草原の風
決して立ち止まらない
少女よ 走れ
お前は海原より来しツバメ
決して迷う事はない

少女よ 走れ
その柔らかな肌が草に破れても
風に ....
ひとつ数えてめをつぶり
みっつ数えて鬼さんこちら
とうをすぎたらひとり鬼
夕焼け黄昏月夜の晩に
目隠し鬼さん呼ぶ声さがす
まぁるいお月様おお笑い
月夜は月夜で好きよじゃないの
泣 ....
私のなかにある悪は
時おり人に石を投げつける
それはどんな惨さか
それはいったいなんの憎悪か
私のなかの悪は
時おり両手に盗みをそそのかす
それはどんな貧しさか
それはいったいなんの ....
痛む腹 痛む足 痛む思い
痛む腹は可哀相だねぇ
痛むほど無理させられてたってのに
今の今までだぁれにもわかって貰えないで
今しきりにキリキリ悲鳴あげてるんだから
あらあら、悲鳴をあげてい ....
私にとって秋は蟻ほどに明確な季節ではありません
私にとって秋は蜂ほどに運命的な季節ではありません
私にとって秋は鈴虫ほどに激しい季節ではありません


今朝。私の手のなかであまりに柔らかく容 ....
ガラスが砕ける数分前、
東京タワーが尖端から地面に引きずられて
蟻地獄にのまれていった

その蟻地獄の底に見たものは真っ赤な夕焼け

見いつけたと不忍池の蓮が听った
時計は童話のなかでは ....
台風到来で押し出されたらしい雨が

ずっこけるように斜めに降り出してきた

台風が近づくにつれ雨に重みがまじると

ずるいことに引力以上の力で今度は垂直に吹き付けてくるじゃないか

我 ....
ある夏の暮れ、一匹の虫が空を見ていました。それは万華鏡をかざし見たような小さな空でした。その空から、突然雪でも雨でもないものが降ってきたのです。それは風船でした。24色の大小様々な丸い風船はクレヨンが .... 冷たい雨に
凍えているシクラメンよ
東京の夕闇のなか
冬はまだここにいますか

今、暖かなる者の待つ家に
一心に帰りゆく君よ
今宵もまだなお
寒い都会の夜を
行かねばならぬ君よ
た ....
(春)


君よ、春にあいましょう
ひときわ人の旅は終わらないから
つばめよ、旅人たちよ
春にあいましょう
私が春であるように、君が春であるのだから
ふたりあえた季節に花が咲けばそれで ....
あれは白鳥座の頭あたりだろうか、と15才の若いアマガエルが夜空を指差さしました
30になるウシガエルの私には星なんてもう見えません
けれど
見えるものには見えるのでしょうか
王冠のように、それ ....
殿上 童さんの月形半分子さんおすすめリスト(33)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
五円玉と五十円玉- 月形半分 ...自由詩9*15-12-5
詩__二篇- 月形半分 ...自由詩615-3-19
詩人- 月形半分 ...自由詩4*15-3-15
クローバー- 月形半分 ...自由詩5*15-3-10
春とエレジー- 月形半分 ...自由詩6*15-3-8
茨の芽- 月形半分 ...自由詩415-2-6
闘鶏- 月形半分 ...自由詩515-1-28
盂蘭盆会- 月形半分 ...自由詩514-8-19
散歩- 月形半分 ...自由詩314-8-18
晩夏- 月形半分 ...自由詩514-8-17
夕日の中で- 月形半分 ...自由詩314-7-21
お祈りの時間- 月形半分 ...自由詩414-7-20
ひらがなの群れ- 月形半分 ...自由詩414-7-16
睡魔- 月形半分 ...自由詩314-7-12
休日- 月形半分 ...自由詩314-7-10
トングラトングラ- 月形半分 ...自由詩314-7-10
梅雨晴間- 月形半分 ...自由詩514-7-4
雨音- 月形半分 ...自由詩514-6-12
子守唄- 月形半分 ...自由詩414-5-16
少女- 月形半分 ...自由詩714-5-13
目隠し鬼さん- 月形半分 ...自由詩513-11-24
- 月形半分 ...自由詩413-11-19
痛む腹- 月形半分 ...自由詩513-11-16
ゆく秋に- 月形半分 ...自由詩1013-11-3
東京タワー- 月形半分 ...自由詩813-10-29
台風- 月形半分 ...自由詩313-10-28
夢の隣- 月形半分 ...自由詩513-10-27
早春- 月形半分 ...自由詩513-2-16
うた- 月形半分 ...自由詩3+13-2-12
水玉もようのカエル- 月形半分 ...自由詩613-2-1

Home 次へ
1 2 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する