雨の子ども
yo-yo


雨が降っている
雨が降ると私はいそがしい
家の中が子どもでいっぱいになる
まるで空から降ってくるように
子どもがどこからか現れる
つぎからつぎから
家のすきまから入ってくる
窓もドアも閉めてあるのに
すきまはそんなに沢山あったかしら
いつのまにか家の中は子どもだらけになって
私のひざの上にも
腕や手の上にも
肩から首をつたって頭の上まで
そして、とうとう
私のまゆ毛にまでしがみついている
ああ、たすけてくれ
私はもう子どもは嫌いだ

さらにさらに
子どもたちは天井からも降ってくる
私のまわりは子どもだらけで
もはや傘をさすこともできない



やがて雨があがると
子どもたちはいっせいにいなくなる
私はひとりぼっちになって
することもなく
青空に向かって傘をひらく







自由詩 雨の子ども Copyright yo-yo 2014-06-23 07:39:41
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