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わたしごとに
あなたたちがひらいていく
新しい手帳の
赤いインデックス
なにも書き込まないまま
満たされていく薄い毎日
いちにちは
こんなにも短くて
気が付けば
四本の足が萎えている ....
あきれるほどに雨
先だけが浸って
とがるように空

かかとを浮かして歩くには
すこし酔わなきゃいけなかった
街の風はわたしたちをさらうから
ぬるくて無神経で
とてもちかしいものですねって
みんなでや ....
よくなっていくものとして
すべての流れがあるのでした
散って昇って
咲いた花
ゆるしてくれなくても
いいの
それはもう
いいの


ひとの、
肩の軽やかさなんて
知らないま ....
頭をわれば
中にはまだ
あの頃のものが
ある気がする


うわべ、ひょうめん
はりついてひふになったおだやかさで
しあわせをかみしめて今日も生きているけれど、
わたしの、なかでふ ....
今日も
まぶたの底に沈んでいる
気配を感じてまた
泳ぎながら指を固める


永遠はいちばんわかりにくい翻訳だから
爪先から這い上がってこないように塗るくちなし色の
どこにい ....
腕の足りない分に
被せたシャツのボタンホール
くるぶしをすりむいてわらうあなたの
小指をほどけば
青梅のかたさを思い出すような八月


どこまでも
だらんとのびていく足の白 ....
地下鉄のアナウンスを
白い波のようにやりすごして立つラインのうえ
共通語の素質なんて、
たぶん欠片もない言語でわたしたち
今もまじろうとしている


(かじりもせずに
舌先を触 ....
あなた、どうか、軽蔑してくれるかな


できることってみんな違って
そういうことわかったように風をうけています
与えられたことには
過敏な反応をして
なにをもらっているのかわから ....
震えてからすこし
脱皮をしました
ちいさなかたちになって積もっていく
昨日までのわたしでしたそれは

ずっととどまっているそこにいて
爪を磨いているひとの温度は
ちょうど夜を ....
呪いみたいに花の名前を教えてあげよう
空からも飛べない日には
なにもかもが微笑ましいあかるさ
たとえば
さようならよりも遠い灯台で
みつけだされてしまう色
どこからでもふと
わか ....
この雨が
あの町からきたものだと信じたいわたしは
ただむせかえる白さのなかにいます

微笑むそれに似た
レンズ越しで息を吐き出しながら
なにも見つめたりしないでいましょう
調 ....
{引用=

増殖していくものはいつでも潮のにおいがする
侵されてふくらんだ節に
くちびるを近付けて躊躇う暁


赤色の中指を
所在なくわたしの腹のあたりで止めた
おなじ濃さで ....
{引用=


肥大化する奥歯をなだめすかしていると
父と母を三人称にしていた


名付けられないものが多すぎるので
みんな言葉を捨てる
胎内の空洞にはまるものはどうしてか
その必然 ....
{引用=


つつがない日々の帰り道で風が止む

あのひとがいなくなったらわたし、
どんな顔して ここを歩くの

それ以外
変わりようもない流れの中で
緑のフェンスにすがろうとして ....
{引用=


話し相手が必要ですか
明日がきみにも必要ですか
呟く意味なんてないのに
誰かに聞かせたい風の音を吸う

今日もまた
さようならを言いに来て
ほんの一口、ブラック飲んだ ....
{引用=




冬枯れの薊に右目かるく触れ 「さ」からはじまる手紙を書こう





忘れないことでまもった初恋があなたを毎日、毎日千切る


やわらかい雨にせかいを ....
{引用=

つぶやけば忘れてしまえるものとして明日の雨には傘がいらない




運命の人はやっぱりいりません。 (今日の孤独をしりたくないので)




むずかしい ....
今夜わたしが泣くための哀しみのレシピは
あなたが神様であることです。


(こまやかにその肌をついばむ)


中身はわたしとおなじであるのに
慈しみだけですべてをゆるされて ....
ベルリンの壁が壊れて産声をあげたわたしに世界が刺さる




誰とでもハローがいえる。誰にでもわたしのせいぎを「愛せ」といえる。




戦争をしらないこども ほんとうの平 ....
{引用=


毎日の上に広がるパレットへメジャースプーンで注ぐ「あいして」




真夜中のキッチン。白い左手がメジャースプーンにたどりつけない。


はかっても、きみの口にはあ ....
{引用=


甘苦しい鼓動と呼吸で輪郭を肥らせていく小部屋にいます


焼けついた涙の痕を剥がそうと掻き毟ってる深爪の指



(吐いた息、吐いた涙、吐いた嘘 ぜんぶぜんぶきみだけ ....
{引用=


嵐にはなりそうにもない。きみをもう引き留めておく口実がない。



眉間まで通過していくジンジャーの泡があなたを忘れろと言う



この星が廻り続けて朝がきて (わ ....
さわやかな朝がくるという
きみには今日も
軋む熱を孕んだ、
ささやかな風が吹くらしい

天気予報でわたしは
いつも気圧配置を気にしながら
かあさんがおしえてくれた、
谷、と
 ....
{引用=



きみに咲く色を今日も決められず温い水に絵具を流した


六時から弾けた部屋の真ん中でわたしもラジオも終わりを待ってる


利き手から最短距離で触ろうとしているきみ ....
頼みもしないのに
勝手に海がおちてきた
視界を珊瑚の乾ききった死骸が舞う
粉塵に咳き込みはしないか。
勝手におちてきた海にいる
暗く冷たいそのなかで
ぼうっと浮かび上がるわたしの肉体
ぬ ....
{引用=


今すぐにあの憐れみが欲しいの、と わたし揺れてる 吊革みたいに



不特定多数のからだは湿ってて乾いた肌を忘れそうです



あおむけで爪先ぴんと伸ばしたらさみし ....
{引用=


せかいから見つからないよう息をして、(あなたがほしい)(あなたになりたい)


神様が恵んでくれたO2を奪い合ってもえてるぼくら。


すぐ傍でかれらが笑っていることと ....
{引用=


紫の影から伸びてく。ぼくはただ明日も今日もきみがほしくて。



夕立にまみれて帰ってきたきみの背中に小指で「紫陽花」と書く。



咲くことをためらっているきみの ....
優しくののしられる夢を毎晩みている

夏草の匂いが瞼に触れたなら
誰かを否定しよう


(今日も律儀にともだちを20人ほど貶してきました
 わたしの夜にまた、
 優しいひとたちがふえて ....
とうさんに教えてもらった花たちを遠くの町でさがしています
殿上 童さんのあぐりさんおすすめリスト(63)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
うすら- あぐり自由詩612-4-14
春雨- あぐり自由詩612-4-12
昇華- あぐり自由詩612-1-4
みずのはる- あぐり自由詩611-9-4
ふるわすように、雨- あぐり自由詩411-8-20
夏の日- あぐり自由詩411-8-20
しろい流転- あぐり自由詩311-8-20
I_love_you._の- あぐり自由詩311-7-12
脱皮- あぐり自由詩411-6-14
花の名前- あぐり自由詩211-6-14
白濁- あぐり自由詩311-5-28
におい- あぐり自由詩411-5-13
わたしは水ではないので- あぐり自由詩311-1-8
かえりみち- あぐり自由詩311-1-5
安全装置- あぐり自由詩111-1-5
めくるめくる- あぐり短歌410-12-24
needless- あぐり短歌410-9-18
かみさまのレシピ- あぐり自由詩310-9-18
9.11- あぐり短歌6*10-9-11
メジャースプーン七首- あぐり短歌4*10-8-29
熱帯夜- あぐり短歌6*10-8-29
miss_you- あぐり短歌5*10-8-22
いつもの天気- あぐり自由詩4*10-8-22
カラースケール。- あぐり短歌5+*10-7-29
くさびになる夜- あぐり自由詩1*10-7-25
everyday- あぐり短歌5*10-7-12
- あぐり短歌8*10-7-7
紫陽花- あぐり短歌210-7-4
夏草- あぐり自由詩5*10-6-20
とうさんへ- あぐり短歌8*10-6-20

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