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秋の空気には
透明な金木犀が棲んでいる


陽射しに晒した腕が
すこし頼りなく感じ始める頃
甘く季節を騙す匂いは
思い出の弱いところを突いて
遠くにいるひとの微笑みだとか
風邪気味の ....
9月の夜には魔物がでるらしい
特に満月の夜は危ないらしい

そいつはとなりの街からやってきて
寂しさを土産にかついでくるらしい

そいつの足跡には孤独の花が咲くらしい
そいつのた ....
深閑とした梨畑で
ひとり 蜂の羽音を聞いていた
風は足音もせず忍び寄り
あれは少女だったろうか
黒い瞳の きらめく星の


かすかにふるえるのは
僕の胸の鼓動なんだ
こんなにもうるさ ....
荒涼とした砂漠が広がっている

空気も乾燥して

じわじわと砂から熱が上がってくる

喉がカラカラだ



なんでこんなに飢えているのだろう

いや何にこんなに飢えているのだ ....
彼岸の頃になると
その場所は
真赤に燃えるようでありました

急な勾配の細い畦を上れば
今来た道を遠くまで
見渡すことのできる墓所
形を成さない朽ちた石版と
名も読めぬほど苔むした石碑 ....
太陽の素顔が見たいなら
ここに来るがいい
ただひとり来るがいい
そしていつまでも
地平線をみつめるのさ
今は夕暮れ
心まで夕日色
果てしない夢追いかけた
あの頃がよみがえる
遠い海の向こうに旅立った夏を惜しんで
夜露にハイビスカスは濡れている

もはや冷たい空気が僕らに厳しい季節を旋律させる

命は
守らなければ溶け出してしまうのだと
白昼夢から覚めたよ ....
君は君にしかわからない
悲しみの空気を読み込んで
そっと手のひらで文字にして逃がす

窓辺にもたれて
涙もこぼさず


僕はこの世界を
少しだけ繋いでいたくて
小さな音で音楽をかけ ....
隣を歩いていた君の右手が
隣を歩いていた僕の左手と
ごっつんこしたから
僕らはそのままなんとなく
手を繋いで歩いた

映画を見ていた君の手が
映画を見ていた僕の手と
ごっつんこしたから ....
後悔しない生き方を探すんだ
最初は手探りで触れてみるんだ

誰しも捜し求める幸せの定義
数学で云う所の公式に当たるものを探す

宝探しは見つけるより探している時が宝

遠い昔 ....
秋がわたしをとおり越す
わたしはわたしを置いてゆく
いつのまにかわたしは
残されたものをふりかえっている

ずいぶんと昔が重なりつづけている
重なったところどころのすき間から
青いものが ....
桃の産毛がこそばゆいので
黄昏は早くやって来る


桃の実を齧ると
甘い果汁が口なかに広がって
心をほわんと幸福にしてくれる
この愛らしい実のように
私もすこしは
やわらかくなったか ....
 あと四年若かったら、
 僕は碇になって、港に沈んでいるだろう。
 船をしっかり支えながら
 壮大な出航式を待っただろう。
  それはおだやかな海を渡って、
 詩人という島まで、のんびり旅を ....
その部屋と
その人は動いていた

その人がここに来てからずっと
何もかもが止まることなく
動いていた

その人が
うれしいときには
その部屋も笑い
悲しいときには泣きもした

 ....
隅っこが好きな子豚です。

 でも、海を眺めるのは好きです。

ドングリが少し入った袋をもっています。

 今は、寝ていると思います。

 それから 日本語は話せないかもしれません。
 ....
コスモス揺らめくかの丘に
 置き去りのままに鐘が鳴る
なにも言わず別れた日さえ風に鳴らされ
君は今は誰かと
 夜に沈むのでしょう
  明日は晴れです
君なしで始めた暮らしが
君な ....
 ささやかな快楽と引き換えに
 悪魔に魂を売った男がいた

 垣間見せる仕草には
 気付く人には気付く冷たいベクトル

 遠くで
 どこか遠くで暮してみたい

 街では全ての人が看守 ....
雨で頭も体も重いから

今日は一日眠って過ごそう



ピンクのタオルケットを

頭から全身被ったら

まるでピンク色のさなぎの様

中から見る色もピンク一色



 ....
「すいません
 コイツ俺のなんでさいならっ!」
私は手を引かれ
更衣室に放り込まれました
「着替えたらすぐ帰るぞっ」
「え?あっ・・・うん」

私は急いで着替えると
水着を持って外に出 ....
雷鳴が轟き滝の様に雨が流れる深夜

その子はこの世に産声を上げた

喜ぶ父親や親族もなく

母親もこの子を産み落とすと

力尽きてなくなってしまった

この子は一人ぼっちでこの世に ....
青空と風と光と・・・
さうして夏はやつて来た
麗しき少年の日々よ
君の白いうなじを光らせ
駆けて行く あの鬱蒼とした森へと

君の涼やかな瞳が笑ふ時
・・・それは光に似てゐた
君の白い ....
何もできなかった
昨日の自分が悔しくて
今日も努力はしたけれど
結局は昨日と同じまま

何もできなかった
昨日の自分が悲しくて
今日も必死になったけれど
結局は昨日と変わらない

 ....
ほほを桜色に染めた
小町娘が夜道をすっすーと横切って

午前零時の散歩
{ルビ映日果=いちじく}の葉に反射する
コウモリの声
超音波時計に刻まれた
わたしは悲しみに冷静でいたつもりだった ....
それでも僕は君を愛していたいと願った

ただ、それだけのこと

窓に流れる光を眺めては
ため息ばかりを吐き出していた

恐ろしいほどに静まり返った胸を
恐ろしいほどに高まった ....
 詩が何処へ誘うというのか、
 行きつく処といえば、せいぜい
 薔薇の砂か 酒瓶の底だろう

 私達はいま この安宿で
 たしかに褥のうえに居る
 そうして眠る、嘘つきながら
 
 夜 ....
死体になることも出来ない
朝の、調子はどうだ、と聞かれても
貝殻になりきれない私では
考えているからと、通り過ぎるしかない

美しくありたい
ほんの、時々でいいからそう思って
張り詰めた ....
二十代の頃から
わたしの思考回路はストレスに負け気味で
いつしか心療内科のお世話になり始めた

抗鬱剤 抗不安剤 精神安定剤 入眠剤 など
とりどりの薬に身を任せているのが常となり  ....
同意書を確認して下さい

忠告を受けたのは一瞬だった
その忠告は余計なお世話と勘違いして
目も通さずにサインをしたのが間違いだった

優しい瞳の奥は混沌の世界が渦を巻く
ジキル ....
今日の雨は哀しい音で泣くから
傍に居て欲しいと、思うんだよ。

頭をぎゅう、と締め付ける雨の響き方が
やけにゆっくりで
あのイントロに似ている、と思ったりする。

死は矢張り誘惑で
言 ....
彼女は二度、嘔吐して、蒼茫とした死者の距離を巡る。
傍にいる三毛猫は、
笑っているテレビを見つめて、溜息をつきながら。
(イラクから自衛隊が撤退するそうだね。
(おばあちゃんはね―。戦争は大嫌 ....
恋月 ぴのさんの自由詩おすすめリスト(15813)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
金木犀- 銀猫自由詩27*06-9-22
- 436自由詩3*06-9-22
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夕暮れ- 未有花自由詩7*06-9-22
cricket- マッドビ ...自由詩306-9-22
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桃の黄昏- 石瀬琳々自由詩10*06-9-21
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破棄- 海月自由詩2*06-9-19
雨よりはやく- 朽木 裕自由詩4*06-9-19
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