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建築中で骨組みの
家の前で 
彼はぼうっと立っています 

皆それぞれ忙しそうに 
柱の上や足元で 
とんとん釘を打ってたり
しゅっしゅとカンナで削ったり 
重いバケツを運んだり 
 ....
{ルビ呑気=のんき}な仮面を被っていても 
ほんとうは 
わたしもあなたとおんなじように 
ひとつの大きい影を背負って 
流浪の旅路を歩いています 

木造校舎の開いた窓に 
手を振って ....
巡り来る時が
交錯する瞬間
ゆっくり、たおやかに
観覧車が宙に弧を描きはじめる

小さな箱の中では
あたしとあたしの中の永遠のこどもが
膝と膝をくっつきあって

   回る…ね
  ....
予感する、
みどりの枝葉は
たわわなきんを孕み
ひとときの甘い溜息や戸惑いを
その足元に散りばめる

枇杷色の、
おぼろなる気配は
風の匂いに神無月の宵闇を語り
遠くなった声の記 ....
ロクに眠れない夜を過ごす内に
頭の中に小さなモンスターが生まれた
ヤツは俺に囁きかけてくる
やってしまえ
気持ち良くなれるぜ
ドロドロした渦に抗うのは止めて
身を任せて狂気を解き放て

 ....
一生懸命マスカラ塗って

暖めたビューラーで扇状にカールさせて

鏡の前で何度も角度を変えてチェックした


なのに このありさま


ここ一番て時に下まぶたは黒ずんで

至近 ....
明日教会に行くよ

澤田さんという牧師さんに
挨拶をするのだ

「アーメン」と
(誰に?)
言ってもらうために

「アーメン」と
(わたしたちに)
言ってもらうた ....
   胸をはだけた まどろみの昼下がり
   エロチシズムの逆光が
   夢を遮って あなたの愛撫の手が止まる

   なぜ、なぜ、なぜを
   くちびるに言い含めてから
   ゆ ....
夢のように細い骨で
ぼくたちは生きてきたんだね




愛についてを乞うたのならば

骨と枯れても

幾千

幾憶


そこには声があった、と
想う

 ....
また一つ 秋が深まった
日々 透明な大気が 澄んで

また 今日の思い出は彼方へ
遠く 降り積もるのですね

桜の葉は 紅葉しているのでしょうか
あの 岡へ 登らなくては
人気のない
 ....
大塚駅北口の商店街は薄汚れていて風切って歩くチンピラが絶え間なく行ったり来たりしていて、角のゲーセンの二階の奥の、使い古された脱衣マージャンに相変わらず俺は百円玉を山積みにしてる。もう何度裸にしたか分 .... 『海の中で時計は止まる』

そっと手をつなぎながら
僕ら海に泳ごう
ひと足とびに歌を口ずさんで
思い出の波にゆらぎながら
毎日君に話せなかった言葉を話そう


『羊が手を振る』

 ....
きみの
笑顔の理由を
そっと教えてくれないか

ぼくらはそれを
上手に広げてゆける
知らないうちに
新しくする


ささいな物を
拾い集めてゆくことが
ぼくらを作り
 ....
そこはいつも
清潔な湿度と
せつないじゅうりょくの
香りにみちている

身ごもったおんなたち
髪を横に束ね
しずかにもたれている
雑誌をうつくしく取りだし
うつくしくめくる
とろと ....
どこか寂しげな 金色
薄い 肌
純粋無垢な 表情
天使は歌う 腰をおろして
天使は歌う ギターをかき鳴らし
天使は歌う 淡々と

天使が歌ってる
天使のように
許されざる罪人を胸にし ....
ゼリー状の七色のトポスが死んだ日。――
愛しいカルメラを焦がした甘い匂いまでが
いつか知らないうちに喪に服しちまったみたいで
それは廃れた漁師町の瓦礫の打ち寄せられた海辺にも似て
今宵も古びた ....
プール前の花壇に
コスモスを見つけて喜んでいた そのくせ
君は、緑色のため池に沈んだ季節を
あまりに切なげに指す
わかってる 
君も、僕と同じ色が好きなんだろう
空のいろ、でもなく ....
十月の、
霧雨に染みて
薄紅いろの細胞膜が、
秋桜、
空に透ける

十月の、
夕暮れの風に惑って
枇杷いろの金木犀、
満ちる、そこらじゅう

それらの
秋という色や匂いに混 ....
窓を大きく開け放ち
男はそのままの姿勢で倒れこんだ
夜風にカーテンがゆれるだけの
ささやかな部屋
カーテンの色はミントブルーで
男の好きな色なのだった
思い出の中で静かにゆれている
今も ....
秋を肴に一編の詩
まずいな
無口な月が雲隠れ
うまい酒は
そうあるものではないからな

あのひとがいなくなった
突然 ぼくには
あのひとにはもう会えない
おそらく ぼくには
辛い肴 ....
窓辺のロンリネス そこにいないで
翼ある者たちよ 飛び立て
あの青く澄んだ{ルビ高処=たかみ}へと今こそ

求めるものはあまりにも遠くて
追いかけてた夢にもはぐれてしまった
あきらめないで ....
フローラ…
春の木漏れ日を浴びて
深呼吸する君は綺麗で
僕は隣で寝そべったまま
君の横顔に見惚れていました

フローラ…
摘み取った花を結い上げて
冠を纏った君の姿は
 ....
マシュはとなり町の病院で死んだ
マシュが愛した
マシュの本屋では死ななかった


マシュは本屋だった
この町一軒の本屋だった
マシュの店は正方形
そこにふるびた黄色い本
この ....
哀しみのあなたの窓辺に秋桜いちりん


――凹
灰色に覆われた低い空に
押しつぶされて
想いと呼ぶには小さな
いくつもの欠片が
重たくなって
沈んでゆくだけ
雨ならなお一層

 ....
ブラック・コンテンポラリーのリズムに身を委ね
カモミールの香りが漂う部屋の中
あなたへの想いだけが
ゆるゆると飽和して溶け出していく


手をのばして 重ねて 見つめあう
濃密なアトモス ....
 
 
鮮やかに彩られた鮮明なキャンバスに
生きる君
蝶より儚い蜉蝣だ
白い手首にずっしりと
筆先を落としたがる掌が
 
(ちらちらと
 
 
冬の雪は冷たすぎると
呟く君のホ ....
気付いたの

アタシの真ん中に
ぽっかり空いた穴は
アタシの想像以上に大きくて

アタシは無意識に
その穴を埋めるナニカを求めてた

穴を吹き抜ける風が
冷たくて冷たくて
凍えて ....
偉大な 来光を祈る
密かな 朝焼け
夜たちの気息が
静かな 朝焼けに 消える

黙したまま 祈る

日輪の再生
精緻な 軌道の再現
来臨の風
小鳥はさえずり

長き不在の今日
 ....
ノート

忘れられた言葉

終わりもみつけられずに

さまよったまま

静かに痛んでゆく紙のうえで

呼吸をつづけている

あのひとの、
いつかひらめいた
あのひと ....
稲刈りをしたら稲についた菌が
米粒を石のようにころころにしたのが
意外と多く
出荷前に手作業でつまみだす
ついでにゴミも

ゴミ
と言っても うっと手が止まる
米の中 菌のころころと一 ....
恋月 ぴのさんの自由詩おすすめリスト(15813)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
うつろな大工_- 服部 剛自由詩107-10-7
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金木犀_2- 銀猫自由詩12*07-10-7
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また_一つ_秋が深まる- アハウ自由詩207-10-5
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でも_まだ_だ- 砂木自由詩5*07-10-1

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