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ぴん、と張ったタイトロープ

真っ直ぐ眼差して渡れ

ただひとつ成すことを決めて

己と約束した場所へ

真っ直ぐに伸びた

ただひとつ掴むために

逃げ道は全て削 ....
世界が希薄になっていく
高い高い、高い場所で
不純な核にとらわれて連れ戻された
綺麗なだけの名前で呼ばれるもの

   海は無限のやさしさでとかして
   吹き抜ける音や打ち寄せる色だけが ....
久しぶりに雪が降った
今年の冬はどうも暖冬らしく
例年東京にお裾分けしてあげたいほどに
雪が降り積もるこの街でも
道肌が少し顔を出して
季節は何だか雪融けの頃のよう

道行く人たちは
 ....
{引用=**  みすてられしつるばらの軌跡より
    はるかとおき地にさくもうひとつの
    業の花についてのおはなし。}



幼い日の楽しみといえば
暖炉脇で聞く祖母の話だった ....
恩着せられても返さない
救いの手は振り払う
褒め言葉は相手にせず
負の感情のみ共鳴する

私はそんな女です
環境に染まった結果こうなりました

それでも生きろというのですか
みどりいろの家に住んだ
みどりいろのぼくたちは
みどりいろの生活をした

みどりいろのご飯を食べ
みどりいろのベッドで
みどりいろの夢を見た

ある朝起きてみると
ぼく ....
コンクリートの壁にもたれかかって
ひとつ、息を整える
ツメを噛む癖 戻ってしまったけど
こころ、落ち着く

暗い歌は聴きたくないよと
すぐに頭のチャンネルを変える
そんなふうにうまく ....
どこから こぼれてきたのですか

雨の かがみ込んだ内で
抜けられない 靴ずれに
しみる痛み

知らないうちに 紛れ込んだ
砂の汚した 靴下

脱いで 素足になりたいけど ....
もともと人は
生きづらい中で
生きやすい生き方を
夢見てきた

その日を生きるのに
苦労して
やっとの思いで
夜の眠りに就くことができた
いや
明日が不安で眠ることを
許されない ....
左手しかポッケットに入れられないのは
右手で傘を持っているためで
少し泣きそうな顔をしているのは
暗くなると君を思い出すからである

急ぎ足なのにけして駆け出さないのは
帰り道の途中に墓場 ....
その写真の中に
飛び込んだら
私はあの頃に
戻れるかしら

時が経ち
幼き
思い出
薄れゆく

写真は
私の幼き日を
覚えてゐる

ゆらゆら
ゆらゆらり
ゆらゆらりら
 ....
瞳がかすむように
この両手がこごえるように
なぜ 淋しくなってゆくのだろ


   *


雪よ 降るのでない
悲しいわけじゃないけれど
彼方で
白い夜が{ルビ蹲=うずくま}る
 ....
なあアンタ、
うちはもう
死ぬことに慣れてしもたんよ
昨日の朝も、昼も夜も
何回も何回も
死んでもうたわ

どういう感覚か
伝えるのはえらい
難しいけど

ふわ ....
{引用=


一、漆黒


かりそめをながく着て
寝所のすみに
けがれを
灯して

目をつぶるから
ほこりがつもる
目だけを頼れば
いしにつまずく


なぞるだけでは ....
消え失せろ、天井に
君の言葉、真昼の倦怠感、ポートレイト、
灰皿からたち昇る煙り、サンダルウッドの芳香、
明滅する蛍光灯、俺の声、


涙は強いられるものではないけれど
俺たちは離乳食よ ....
Hip, hip, hurrahの掛け声と供に
大音量の蛍の光の歌に乗り
夜空に大輪の色を咲かせ
また、新しい年が幕を開けた

HippieでHotなきみにHit
Are you Ha ....
パピヨン
七色の翅を震わせ
夢から夢へ
月の花園で白百合の露を吸い
ひらと空の彼方へ
星になる
夢の欠片を残して

パピヨン
私の夢に舞い降りて
花から花へ
星の野原でやさしい{ ....
口を結んで
叫びたい

叫びたい
「君が」
  「君が」
    「君のことが」

      「今でも」
         「今も」
           「・・・です・・・」
 ....
永遠の愛をここに誓いましょう
出会ってから四年以上が経ちましたね
沢山の思い出を箱に詰めて
幸せの数だと笑っていたものです

来月からは同じ苗字になり
新しい時間が動き出すのですね
お揃 ....
愛してるのに 窮屈なのよ

なぜかしら

一人考えたの


アルコールに半分意識もってかれた脳みそフル回転して




愛されてるのに 窮屈なのよ


なぜかしら

 ....
透明な硝子の向こうで
君が生み出した
緩やかな憂鬱
透明な硝子に当たって
白く砕けた

ちかちかと世界が明転するのは
まばたきのせいだろうか
睫毛が捕まえた蝶のせいだろうか

プレ ....
自ら逝く勇気など始めから無いもので。

だったらいっそ。
あなたが逝ってくれねーかなぁと思ったりして。
でももし逝かれたらすごい勢いで崩れるの分ってるし。
忘れた泣き方なんて思い出しておもい ....
少年は遠い空を眺めて
何を書きたいのか
何を描きたいのか
考えていた
空は高いまま

少年は青年になり
広い空を見渡して
何を書くべきなのか
何を描くべきなのか
決めていた
空は ....
屠る粉を撒き散らす新聞配達少年のスキップ
硝子蝙蝠は陽だまりのなか彼岸花を摘んだ

泣いているよ!
烟る紫煙の向こうで悪魔が嘲笑うから
漆黒で顔を洗えば何もかも消せるのか?

首切る猿 ....
こつんこつんと人にぶつかりながら
下町の商店街を通り抜け
神社の境内に入ると空気が変わる
人々から顔の険がとれ
階段をおとなしく上り
順番を待ち賽銭を投げる
大人は子供の前では見せた事のな ....
{引用=


一、そそり上手


謎めいた言葉の
ひとつや
ふたつ

もどかしい仕草の
みっつや
よっつ


わたしは恋に不慣れなもので
五万の毒を盛るかも
知れませ ....
「君ハ僕ガ、イナクテモ生キテイケル」


遠い台詞ぶら下げて
あなたが
部屋を出て云った

「後生ダカラ、戻ッテ」
泣けるほど
強くも弱くも無くて
あなたを追い掛けられなかった ....
空 でもなく
月 でもなく
携帯 でもなく
四角い画面 でもなく
もちろん
肩書 なんかでもなく

手 だけ

言わず
心 が
身体 が
いい
 清らかな冬の夜の大空
 月があくびして
 星がウィンクして
 犬は遠吠え
 猫は狂い鳴き
 どうでもいいけど
 
 ちっぽけな世界を守るため
 僕達は額に汗して
 下げたくもな ....
真冬の冷たい部屋の片隅
忘れられた想い出一つ
いつの間に忘れてしまったんだろう
甘く切なく優しかったあの日の想い出

気の利いた言葉とか態度とか
大事なのはそんなものではなく
「今」を一 ....
恋月 ぴのさんの自由詩おすすめリスト(15814)
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