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都会のマンションで
生まれ育った猫は
その3LDKが全てだった

たまあに
ベランダで日向ぼっこをする

エアコンの室外機に
ぴょんと飛び乗り

滑りやすい
手すりの上に登ると
 ....
台所が火事で燃えている

私が寝ている間に火が消えてくれるだろう
そう思って寝ていても
火は消えなかった

もうかれこれ
半年になる
強風が冬を迎えにゆき
冬を連れて戻ってきた

 ....
赤く染まる
芥子の花が咲き
乱れる


どこまでも続く
白い墓標の列
海鳴りの
やむことを知らぬ町


忘れようとしても
消え去らぬ {ルビ戦跡=きずあと}


{ルビ頭 ....
{引用=
 ラジオが鳴っていた。

 古いオールディーズだ。
 オールディーズはいい。
 素敵な気分だ。
 素敵な気分だ。

 古代の機械
 古代の虫
 古代のクソやろう

  ....
非常階段に隠れる
息をひそめて隠れる

誰も来ない秘密の場所
静かな安らぎの場所

遠くで犬が吠えている
でもここでは関係ない

のんびりと煙草を燻らす
悪意の雨も関係ない

 ....
お前の髪は
月の雫に青く濡れて
俺の瞼を鼻先を、
腹を冷たく流れて行った

お前の白く滑らかな
体をなぞって行くと
掌に吸い付く曲線はさざ波を立て、
まん丸い乳房は大きく揺れて指から溢 ....
或るあさ、
女は目に涙をため
「わたしにできるせいいっぱいをつづけていきます」
と言った
聴衆はそれぞれ自分に都合のよい欲望を見出し
彼女に拍手喝采を送った

或るひる、
女は目に ....
自分が木螺子だと気づいたのは
空の水が全部落ちてきたような
凄まじい雷雨が通り過ぎた後だった

公園のブランコの下の水たまりに
たまたま自分の姿を映した僕は
ほんの少しだけ驚いた

で ....
刺青を
くっきりと
しるす
誰にもみられない場所へ
一生消えない
宝物みたいな
罰だ

いつか
すみずみまで誰かの役に立ちたい
わたしが死んだのなら
必要な人に角膜をあげてくださ ....
無言劇なのだと
目の前に突きつけられる
その舞踏の力は
日々の鍛錬の果実

伝わってくるのは
言葉になれずに
ザワザワと蠢く
エモーショナルな情動

要るものと要らないもの
では ....
明日は晴れそうだ
と、あなたは言った。
この世界の終わりの日に。
空をなぞって
言葉がはじけていたのは
     少年だった頃

女の子がおはじきに
言葉を色分けして空き缶に詰めていった
          夏の海に帰る前に

すき
という二文字が ....
春はあなたの名前を呼ぶ
小鳥のように 何度も何度も
春はひとつの真昼の花になって
光に咲きみだれ 狂おしく唇に口づける


    *


夏は星を探して指をのばす
遠くからあなた ....
いつの日か漂着しなければならない比喩を
前もって鑑賞されていない博物館が生み出された由は
ある地層に転換して僕達の無知だと言える

いらないいらないそんなゴミより
確かに愛せる媒体を確保して ....
滑稽な姿ばかり写しては取って夜の中
などもう恐れることはないとそう言っては
話を続けることができない時間の真ん中

思うことは
針のように細い光の角度を
何度も見つけては消え
掴んでは投 ....
いつも前をみなさひと叱つてくれた母/あでやかに彩(いろ)めきわたし生涯初のだいびんぐ/息をみたし瞼をとぢて“さよなら”のかたちで関節をのばす

すでに顔をそむけ唇を噛みしめ/母のしおからひ指先をは ....
大内峠から徒歩で
大内宿の街道往還に出たとき

秋とは言え、紅葉も落ちかけの季節は
旅人の心も体も
芯から萎えさせ冷たくさせる。
街道沿いの落ち葉を踏み締め
漸く視界が開けたところは大内 ....
 ボクはいつも此処にいる
 地上に立って
 たまには怒ったり
 自由に哀しんだり
 している

 ボクは
 社交辞令と
 コンクリートが嫌いだ
 歌うのは下手だけど
 口ずさむくら ....
月に導かれしものたち

やはり
そうなのかもしれない
偶然が重なる
必然

あたしの
脳の中には
まだ
アナタがいる

そう みとめたら
ココロが安らいだ

愛しいでも  ....
ヨドバシカメラ大ガード店向かいの雑居ビル
六階にはやはり怪しげな不動産屋が入っている
階下の換気扇が焼き鳥の煙を噴き上げる
ドンキの店頭商品じみた事務の娘は
毎度同じ罵り言葉を吐きながら窓を閉 ....
<ブラッディ・マリ―>


ブラッディ・マリーと君の唇の色が同じだから、

どちらに口をつけようか迷っている。

君は何のためらいもなく赤い液体を飲み干す。

重なったその色が乾く前 ....
キョウもなお いきてゆくのか
イジキタナクも いきてゆくのか
外では ゴオゴオと風がなり
それをあびることなく
ポツねんと 部屋のなかに おる

はかなくも 厭世などというものは
セイネ ....
{引用=
かくかくしかじかで
魚の骨が喉に刺さっているからどうにかならないかなって食卓を挟んで彼が言う。
かくかくしかじかで
多分どうにもならないんじゃないかなって私は箸を口に運びながら、そん ....
歌と句

みんな歌と句を作る私も沢山青い空低い雲

太陽が斜めから私を直射している

2百10円で2杯の紅茶が飲める懐中4百円

目前の高速を何台も車が広い窓いつもの喫茶

大きい ....
おとこが獣を放っている

意に反して荒々しく

意に反してやさしく

おたがいの素肌を

性器をさらけだす

タイミングを計っている

おんながほの暗い覚悟の目をして

そ ....
{引用=
図書館へ向かう碧いスロープの
脇に咲く珊瑚の合間を縫いながら
ゆらゆらとスカートの尾ひれを漂わせて
記憶の深海へと迷い込む

見たこともない
七色の藻屑を拾い集め
繰り返し剥 ....
受信
下書き
送信済み
ゴミ箱
送信
迷惑メール


今の若い世代と付合っていると
私との会話はだいたい
メールボックスのように
振り分けられる

例えば、息子
私の言った ....
きみには本来だれもいなかった
血を分かつはずであった兄や姉はもう先に、
緑色のはなたれた地平で仲よくみつめあって
いた。ほとんど恋人のような握りかたの
手と手

かたくリボンで結 ....
なまぬるい風に
ウエルニッケ野原はがらんどう
すずめを いちわ
ちからまかせに
にぎり もだえる
臨月まぢかの手(うで)をひろった

縄をまわし
大地に丸太をいくつもしいて
石油コン ....
叫びながらカラスの群れが飛んできた
初雪も消えて見えなくなった秋の空
会社に向かう朝の空気が緊迫する

運転しながら ちらりと眼を向ける
トンビが小さな鳥を追いかけている
死に物狂いに逃げ ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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