子供たちが三輪車で走り回る公園に 精子が乾燥して凝結した模様の透けるピンクのコンドームが落ちている


長閑な公園の中央に なにかの脱け殻のように



ピンクのワンピースを着た ....
ふうと息をつく
青空の下
草むらの上
砂の城を向こうに
ため息ではなく
影を探す
動き出しそうな遊具が
無表情に輝く
土曜日の朝が終わる
夜虫の声に涼しさを感じながら

宵闇の日本海に車を走らす

水平線が朱に交わりながら

宙は名月の忠節を保っている


寂れた街に生きてきて

定めに逆らおうと声をあげた

 ....
現象として
秋らしい
すごしやすい夜
独り
古臭い記述を読む
妻を殺した哲学者か…
なあに
21世紀初頭
政治家の無策で
何人殺されたのだ
独り
闇を吸う
不正義の世を
ゼラチンの眼を埋め込み
小陰にゆれる花の路を

くしゃみのように
承認のためのいいねを
三度繰り返し

地上の雲に巻かれ
頬をかすめた秋の風の中
きえていく歌を聞 ....
詩人の肖像は
誰にもわからない

あるときは
長く執拗な夏
異教徒の祈り

暮色の岸辺の苫屋の
清貧という夕餉

園遊会での貴婦人の
緊密なコルセットの誘惑

屋根裏の経済 ....
昔、タバコはやめたと書いたことがある
やめたほうがいいですよとまで

吸ってるじゃないですか
あの時はやめてたんだよ、ひと月くらい

そしてやめたと書いたことで
こぼれ落ちるものがある
 ....
 

 月の下で生まれた  
 顔の中の赤星

 眩い月の光

 おまえの眠れない
 ひとつの夜
クソ溜めでも進むしかない。


ティーンだったわたし、ブルーカラーの髪に黒ぶちのダテ眼鏡。
パンクス気取りのしがないガール。

ガムテでぐるぐる巻きにしたコンバースにレッドタータン ....
二〇一七年十月一日 「蝶。」


それは偶然ではない。
偶然ならば
あらゆる偶然が
ぼくのなかにあるのだから。


二〇一七年十月二日 「「わたしの蝶。」と、きみは言う。」
 ....
遠い故郷を浮かべ
群青を帯び輝く細面が
水中に揺らぐように
潤む月は 夜闇に光沢を湛え
ぴんと張ったしずかな冷気が
月の無言を呑んでいる
しやめかな夜空に

散る
散る
熟れてゆく ....
もういいのです
きみは鼻血をださないように

恋も科学なのです
かったるいものもぶっ飛ばして
でも恋は愛よりもましかもしれません

たくさんの恋の集積と
未知の涙や動揺とともに
初め ....
跡形もなく明け渡したのは  風のような空白の領地


秋めいた空気のなかを
所在なげにゆれる

遊び紙


コーネルにかけた
繊細で散漫な指の終ろうとする
記憶の産声を
 ....
そうやっていつも気づかないふりで逃げる
上手く逃げたと思っていても
いつかは対峙する時が来るものだ
ひとり
佇んでいたプールサイドは
夏の光に汚れて立つのがやっとだった
きみが
手のひら ....
二〇一七年九月一日 「陽の埋葬」


 文学極道の詩投稿掲示板に、作品「陽の埋葬」を投稿しました。よろしければ、ごらんください。


二〇一七年九月二日 「2010年11月19日のメモ 」 ....
ホホジロザメの背ビレが切り裂いた
ふかい
空の底から
ぽろぽろと
こぼれおちてきたものの正体を
ぼくは、
知ろうとはおもわない。

うずたかくつもった   
愛に刻印された     ....
雑草が伸び放題になって
家庭菜園だったらしい一画に
突き刺さったまま 残された
ステンレスのスコップを覆い隠している


ときおり救急車が
音を消したままひそやかにやって来る
パト ....
また一つ風が肌を冷やすようになり

心の動きがまた一つ柔らかくなる

ずっとこんな気持ちでいれたらと

日々の動きはそれを赦さぬだろうけど


優しくなりたいと叫んだあの頃

そ ....
暮らしを愛せる
ただ目覚めが良かっただけで

苦手な料理が重くない
砂糖ばかりに頼ってない

「足がある」
椅子が教えてくれた
だから外へ出る

町の人たちのように
いつか苦 ....
今日ワクチン接種二回目
るんるん気分にはなれない

副反応予想は
発熱倦怠感

1回目はちまたの噂通り
接種した方の腕の痛み凄かった

予約した病院の看護婦さん
白衣の下着透けてた ....
小学生のころ一度、田舎の学校に転校した

転校して間もないころ、教室に一人で居たら

開け放していた窓のカーテンが風で膨らんで

担任の机に置いてあった花瓶が割れた

後で花瓶が何故、 ....
花の匂い まちの匂い 文の匂い
というものに
あこがれて 今でも
色色なものに なってみますが
わたしには今でも
秋の夕暮の忘れもの、
雨ざらしの古い花瓶、
それとも何も書かれて ....
話しそびれてしまって浅い水路で風がわらう


ぼくたちのてのひらで火傷した蛙の


フリーズと


ラケットを肩にかけた生徒たちが


それぞれの家に帰る


ざ ....
閉塞してはいけない
開脚もしてはならない

同じ条件のなかでプログラムするならば
遁走する豚の尻を追わなければならない

複雑なきみはミニマムな自己を取得したかい
僕はきみをいつ ....
詩人に嫉妬して咄嗟に拒絶した


同じ人間と思えなくて思いたくなくて
深く関わっちゃだめだ
人生を壊される
笑うけど本気でそう思ったし
教室の席でじっと教科書を眺めながら 生まれ ....
カブールのニュースを見ていた
七つ釦に憧れた少年だった祖父が
「あれは昔のあれといっしょやな」
ふと思い出してつぶやく 諦めたように


いにしえの教えに戻りたい人たちが
キリスト教 ....
これは墓まで持って行く。
そういうひみつがひとつくらいあるのではなかろうか
わたしにはそれがある。
これは墓まで持って行く、と
目をつむり見つめる

ひみつを見つめたあとに
見あげた空は ....
水の惑星の縁に群れる雲は
答のない問いをささやき
そよ風といっしょに耳をなぜる

私は私の影なので
生き身は自然からのかりもの
魂は何とは言い切れない何かへとつながっている

雪国の
 ....
二〇一七年八月一日 「カサのなか」


いま、きみやから帰った。ラーメン食べて寝る。おやすみ。

 文学極道の詩投稿掲示板に、作品「カサのなか」を投稿しました。よろしければ、ごらんください。 ....
炭酸ジュースしゃかしゃか振ってプシュッ た ら、あ
シュワッ 近未来

キリンみたい 、な
水銀灯の 塗り絵みたいな光のなかを
コンビニ袋が
虫の知らせみたいに応答して
海の ....
ひだかたけしさんのおすすめリスト(8124)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ちょこっと寒いところにちょこっと長居しただけですぐ体調を崩す ...- 末下りょ ...自由詩3*21-9-26
公園の風景- 坂本瞳子自由詩621-9-25
海を見ながら- 自由詩421-9-23
すずしい夜- ナンモナ ...自由詩4*21-9-23
秋風の中で- 津煙保存自由詩6*21-9-23
詩人の肖像- 梅昆布茶自由詩2121-9-23
こぼしつつ歩く- りゅうさ ...自由詩821-9-22
夜に- 津煙保存自由詩4*21-9-21
だいぶダイブ_/_ある女の子篇- 末下りょ ...自由詩4*21-9-21
詩の日めくり_二〇一七年十月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩13*21-9-20
花吹雪- 天寧自由詩321-9-20
きみに- 梅昆布茶自由詩1521-9-17
ある読書家の肖像- 末下りょ ...自由詩4*21-9-14
夏声- ふるる自由詩8*21-9-14
詩の日めくり_二〇一七年九月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩11*21-9-13
トリック- 草野大悟 ...自由詩221-9-12
夜歩く- 藤原絵理 ...自由詩221-9-12
風に吹かれて- 自由詩121-9-11
くらす- 木葉 揺自由詩13*21-9-11
多分たぶんウルトラセブン- こたきひ ...自由詩921-9-11
冬の朝のホットミルクみたいに- ジム・プ ...自由詩3*21-9-10
あこがれ- はるな自由詩421-9-10
見分けのつかない分身- 末下りょ ...自由詩12*21-9-10
丘の上- 梅昆布茶自由詩1421-9-9
いま考えると_/_ある女の子篇- 末下りょ ...自由詩4*21-9-8
遠い国- 藤原絵理 ...自由詩421-9-7
どこかのここ- こしごえ自由詩7*21-9-6
水影- こしごえ自由詩8*21-9-6
詩の日めくり_二〇一七年八月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩10*21-9-6
リヴィジョン_/_ある女の子篇- 末下りょ ...自由詩2*21-9-5

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