橋の上いつもの朝を迎えても君は震えて歌う白猫


暁の歌が輝く一滴の私の夢が微笑む未来へ


貫けない愛の硬さを知ったなら凶器を捨ててただ抱きしめる


戦いを忘れられない愛 ....
  捜すこと
  幻視すること
  かんがえることが
  小虫の群れになり壁を走る
  たんに叫びだった声に甦れよ、
  すべてのおちぶれた動詞たちよ
単発の鉄風で
装填された朝
君は
この世に残された
たった一つの貴重な卵を
お割りに、なられる

ベーコンエッグの
湯気の立ちのぼる向こう側
肥満児の群れが
対空ロケットランチャー ....
ここで、クシュリー・クリスティナの話をしよう。
クシュリー・クリスティナは、戦士エイソスの想い人である。
クシュリー・クリスティナは、はじめカラスガラの街で、
奴隷として売られていた。

そ ....
顔洗いさっぱりなんとかやってゆく

雪解川 沿いに花咲き日が昇り

つかれ過ぎて体を脱いでしまいたい

 
二〇一九年六月一日 「揚子江」


 40代初頭までよく行ってた大阪の梅田の発展場に、北欧館というゲイ・サウナがあった。いまでもあるらしいけれど、北欧館に行くときには、北欧館の近くの揚子江という ....
芽吹く木々にあこがれて黙している

雨のいきおいの中にある溜息

祈れば胸に熱いものあり寒の明け

 
沈黙する空の下で私は
光る
そよ風になぜられて
目をつむり
こころを見つめる




{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
買い急ぐことのり弁がまだありました

のり弁に妻が喜んでうれしい

のり弁ぱくつく妻を眺めてうれしい

妻は風呂場へ私はベランダへ向かう

ちかちかする星が電線にひっかかってい ....
私にとって
悪い物事も
私自身の心を試すための物事だと
いつもではありませんが思うことにしています。
「勝手にすれば」と
心の声が言う。
はい 勝手にします

うん でも
苦しい時や ....
春風受ける丁寧息をする

皿洗うに水を飛ばした、反省する

増えてきた白髪、そのままにしておく

欲しいものが沢山ある妻と暮らしています

路上、玉葱が落ちていた

孤独感情もなく ....
  
世迷言をいうと言われても
心のまま、心のままよと
思って来ただけなので

何か間違ったのか
そう、何かは間違ったのだろう

日の本の国の
日が昇ろうと沈むもうと
何も感じ ....
「あの炎の柱は何だったのだ?」エインスベルは問う。
それに対して、盗賊ヨランは答えた。
「あれは、天界と地界とを結び付ける柱です。
 おそらくエランドルは、幽冥界のどこかにいるのでしょう」

 ....
「お前はこの現世を滅ぼす、エインスベルよ」恐ろしい声が再び言った。
「お前が何者であろうとも、わたしはお前に与することはない」
エインスベルは果敢に答えた。その傍らで、
盗賊ヨランは言ったのだっ ....
思想的骨格なんてないんだ
生活の輪郭は薄葉のように
透けて見えているさ

命の混迷はシナプスの独語にすぎない
教育は幸せの基礎を教えてくれる

ルール。道徳。
大好きな理科。

ち ....
・不安定なかたちをしている、夜に咳き込む

・冬の陰影が換気扇に吸い込まれてゆく、最後の煙草に火をつける

・不眠症の薄明かりだ、無理やり布団に引き込む

・おわりの星の話を聞いてやる、星 ....
 
青い山赤い山白い山

残酷にきらめいている春の川

スマフォほっぽり出して小さな旅

やっと目覚めたことの緑目にしみる

けさは食事も摂らず御神木の前

朝陽のぞむ、さくやの ....
透明にゆらぐ火炎の秋
あなたは雲り空の斎場で
ひとり密やかに焼かれた
紺色の重力を振り解き
垂直に あるいは
灰白の螺旋を描いて
懐かしい星の郷へ昇る
秋のフラグメント達
けれど残され ....
無数の鳥が羽を散らし 冬の花に熔けてゆく


羽音だけを残して



浅瀬に見え隠れする魚は鱗に触れる水を文字のように火で濡らす

揺れる水の傍らで
魚の影は濁り

流され ....
「実はわたしは、エランドル・エゴリスと会ったことがあるのです」
そのエインスベルの言葉は、予想外のことだった。
わたしは言う、「まさか。エランドルは三千前に死んだはずだ」
「しかし、わたしは確信 ....
「ガラセラの樹は聖霊タパスと密接な関係にある」
 わたしは言った。
「聖霊タパスとは、何人たりとも触れてはならない者なのだ」
「それまでの事情は心得ております」

エインスベルは顔色を変えず ....
詩を通じて
たましいの交流を
してくれる
みんなへ
ありがとうさま




{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
エインスベルがなぜ、ヒスフェル聖国を訪れて来たのか、
わたしは分からなかった。
ヒスフェル聖国はクールラントの北西にある国である。
敵国とはいかなくても、その関係は微妙であった。

しかも、 ....
我が名は、オスファハン。正魔導士であり、エインスンベルの師でもある。
これまでに書いて来たのが、彼女の復讐のおおよその顛末である。
今回の彼女の訪問も突然だった。すなわちエインスベルの来訪である。 ....
俺も60になる。
じつにいろいろなくしてきた。

育ちゆく過去でさへ
朽ちてゆく未来にも

信じるのは事実のみ。
あらゆる記述は虚構。

なにも戒めるつもりはない。
死ぬん ....
朝、温めたミルクの上の薄い膜に
ちいさな子どもたちの
つけた足跡を見つけると
その日、いち日中
胸の奥で
ちいさなサーカスが
開演するので

すこしうるさい
詩人はたまに発掘される
死人はときたま以外には埋葬される

しょーもない音楽が僕のちからならば
ときどきとおるきみの声がとてもいい

貫通しないトンネルはいまもあって
とても大好きな僕の ....
何もかもが
ゆるされていくような
冬のおわりの鍵穴を覗くと
幼い春が
喃語でつかまり立ち
(あ、ぶぅ。)
ひらかれてゆく胸のうちでは
とても鼻のきく仔犬が
雨をより分ける

雨上が ....
温水をながす 皿 皿 皿

皿洗いおえてひとりの炬燵

妻を眠らせ寝室の扉を閉じる

することもなく妻の偉大さをおもう

つかれた今日を中空におもう

明日も仕事の、ふくらはぎ ....
二〇一九年五月一日 「パソコンを買い替えたので」


 パソコンを買い替えたので、ネット接続がいちいち面倒なことになっている。ルーターがくるまで、パソコンを使わないので、4、5日か、一週間ほど、 ....
ひだかたけしさんのおすすめリスト(8124)
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自由律俳句_2022.02.12(土)- 田中恭平俳句322-2-12
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自由律俳句_2022.02.11(金)- 田中恭平俳句322-2-11
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詩の日めくり_二〇一九年五月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩11*22-2-7

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