今、生をうける。
今、そのかろく、うつくしくもあるアポトーシスの進行形。

れっとう意識から発せられたものでなくして、
垂直な風の歌
お前はそれを、いつ問うだろう。

この倫理のなにかも ....
二〇一五年五月一日 「HとI」


 アルファベットの順番に感心する。Hの横にIがあるのだ。90度回転させただけじゃないか。エッチの横に愛があるとも読める。もちろん、Iの横にHがあるとも、愛の横 ....
昨年、父が庭に植えたハナモモの樹(桜の時期に前後して紅白のにぎやかな花を咲かせる)がはからずも倒木の憂き目に遭った。特別、大風が吹いたわけでもないが、黒々としたその幹は人知れず根元からボキリと折れてし .... 刺すような寒さとは
まだ刺されていないのに
おかしい

なぜ皆知ってるんだ
刺されたときの痛さを
何か私に隠してるのか

もしかして
刺すような痛さは
刺した時の痛さだろうか
胸 ....
昔馴染みの店長がいる
地元の古書店へ行った
店長とはたぶん15年以上の付き合い
ひさしぶりにみた店長の声は
若い頃のままだったが
見事な白髪へと変貌していた
梯子を昇り
15年前と配置の ....
自分は次の世、どこで存在しているのだろうか?
また、同じ人格を保ったままなのであろうか?
でも幸運であったのは、ウルトラマンと出会えたことだった。
ソクラテスを知るまえに、「正義」を知り ....
職場でお寺の話になって
昔あなたと行ったお寺のことを思い出した
名前も場所も憶えていなくて
ネットで調べていたら
手が滑ってあなたの家を見てしまった
恐ろしいことに十数年の移り変わり写真 ....
{引用=ふしあわせという名の猫がいる  寺山修司}


印象という名の椅子


音楽という名のハンモック


概念という名の少年


恐怖という名のカクテル


経済学と ....
プールの底からみえる
陽にゆれる水面
一篇の詩さえ
書けないってどういう事だろう
浮上とは何です、この場合
ミューズよ
街はいま
傾いて
春を呼ぼうとしている

四角いからだを
丸く嵌めようとした
壊しながら
(しかもそれを
愛と
呼んだりも
した)

うずうずと
傷む
気持をして
 ....

中学の教室では前席のおんなのこのブラウスは下着が透けて
授業か終わり起立礼の時に前がふくらんだスボンを
クラスメートに気づかれないかと
ヒヤヒヤした事度々あったよ

俺は
尖ったコン ....
綿の毛が風に飛ばされ
            小麦の穂は枯れていく

見よ、紙幣と言われた紙屑が宙を舞う つまり

誰かがシュレッダーにかけてビルの屋上から撒いたのだ

これは、ま ....
ひさしぶりに古本屋にいき
古本をみてまわった
買う金がないのでおやじと話をした
ひさしぶりに人と話す
しかも本のことがわかる人と話すのは
何年ぶりだろう
数年前の岩波文庫の充実ぶりを褒め
 ....
いい年して口喧嘩
ああ
馬鹿馬鹿しい、朝…

昼、青空なのに
ああ
寒々しい…


もういい加減にせえや
ああ
三日目カレー…
{引用=失語です
たんぽぽ珈琲みたいな時間です
シロツメクサと{ルビ勾玉=まがたま}です

万雷の拍手とおく
幕開けしないオペラのひとくさりなのですから
枝振りのかたい{ルビ椚=くぬぎ}は ....
『エデン〈小噺〉』~認識主義的宇宙の蛇~


 じつは宇宙の広さは認識により変化してきた、これはちょっとした秘密。

 太初。アダムとイブ、この二人が歩き回れる範囲が宇宙の全てだった。 ....
ゆらゆらと ゆれているのは
あの水平線の曲率だ
タイドプールのうたかただ
存在のあいまあいまのいきつぎと
あるべきように ふるえている
水面で浮かんだ小魚のひれや
銀鱗に細められた ....
この服を脱ぎたい
そうしたら
気のいい単語と
すこしの助詞や助動詞たちを連れ
ピクニックにいくんだ

パラソルの下で
サンドイッチを食べる
貝殻を覗いて
蟹を見つけたり
珊瑚や不思 ....
裏路地にもう何十年も転がってる自転車の
茶褐色に錆びた車輪が真夜中に一度だけ軋んだ
生き過ぎた鳥のため息のような音
その時、俺の知り合いがそこに居れば
俺がひとりで何事か話していると思ったかも ....
誰も僕のことなんて考えていない
誰も僕のことなんて気にも掛けない
20には20なりの
青白い燐光立つ
必死に衰弱した世界があって
胸一杯に影を溜め
東京から国道6号線を
北へと向かった
 ....
空虚が扉を叩くので
愚かにも私はまた、
鍵を開いてしまうのです

生まれたての悪魔は
私の恋人達を連れ去っていきます
暫く経てば私を忘れて
皆幸せに暮らすのでしょう
(きっともうすぐ春 ....
二〇一五年四月一日 「少年はハーモニカの音が好きだと言った。」

 これは、『ゲイ・ポエムズ』に収録した『陽の埋葬』の一つに書いた少年の言葉だった。ぼくがまだ20代だったころの話だ。なんで思い出し ....
生きてる事に意味なんて求めて
探し歩いたりするから
苦しくなったり辛くなるんだよ

生きてる事に意味なんてないよ
第一そんな厄介なものいらねぇよ

鶏見てみろよ
卵産まされ
肉は食べ ....
空から釘が降って来ます
かなしい月夜の破片のように

眼のない森に歯形を付けて
ひとり眠りにつくとしよう
かってに窓をたたく
うるさい木枯らしたち

寒波がいったい
僕に
何の用があるのだろう

ヒューヒューと
何かを叫ぶのは

よほどの事が
あるに違いないけど

ただでさえ眠れ ....
詩を書いたり 短歌詠んだり 俳句摘まんだり
それをインターネットに投稿したり

自分は暇人か
そうじゃない

私は私なりにいそがしい
昨日は血肉を分けた兄の葬儀に参列して
焼かれた灰の ....
バスは満員
電車も満員
ひとびとは水底に四角くならんで
青くひかる
ぶつかり合わない程度に
ゆれあい
いつか
自由になれるんだろうか

乗り物を降りると

豆腐屋が通りを ....
貧しいすきとおるようなものが欲しくてさがしまわり、けっきょく無くって、すごすごと帰ってきてみた。そしたら、ぼくのふるさとの図書館(とても腹ぺこなちっちゃな図書館) に、みつけた。

その、薄くてか ....
なんか悲しくて泣いた。

曲聴いて言葉聞いて泣いた。

泣いた。

心からの苦しみと悲しみの音楽は、

ほろほろと、

まるで雨粒のように私の瞳から流れ出した。

1/29の日 ....
「誇り」のために人を殺せない。
それができるのは「無知」なためにすぎない。
ひだかたけしさんのおすすめリスト(7765)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
水葬模型- 道草次郎自由詩3*21-2-7
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馬齢店長- 道草次郎自由詩2*21-2-6
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運命の分岐- mizunomadoka自由詩721-2-6
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ああ…- ナンモナ ...自由詩3*21-2-4
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ふるえるということ- 新染因循自由詩321-2-2
この服を脱ぎたい- 道草次郎自由詩8*21-2-1
あらかじめ瓦礫の中の- ホロウ・ ...自由詩5*21-2-1
6号線を下って-磯原の海- Giovanni自由詩4*21-2-1
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詩の日めくり_二〇一五年四月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩17*21-1-31
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釘降りの夜- 道草次郎自由詩8*21-1-31
寒波の訪問者- st自由詩521-1-31
文学だなんて思わないけれど- こたきひ ...自由詩821-1-31
豆腐のうた- 自由詩17*21-1-31
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悲しみのメロディー- a i自由詩2*21-1-30
苦言- ナンモナ ...自由詩3*21-1-30

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