人のエナジーが波紋のように広がり
球体ワールドを転がっている
点で描写された緻密な景色を
掌でなでると砂のように崩れた
熱風、夏空、ふんぞり返る太陽
それを遮るように黒鳥が羽 ....
ココロにアイがなくても差し支えは何もありません
ココロにアイがなくても何の不便もありません
ホントです
アイしてないし
アイされてないし
アイしあってもいない
ワタシですから
夕 ....
喉を枯らして 泣いた
あいつのことば……
むかしのことさ
喉を枯らして 泣いた
また、この夢か……
でも、いま僕は
「おはよう。」って
声をくれる君がいて
「… ....
ついこのあいだまで
さくらはいつさくのだとか
ついさっきまで
つゆはいつまでだろうだとか
きょうひとひらのアゲハチョウが
ひらひらとにわをただよって
ヒューとふいたかぜに ....
サンザシの花咲き
山椒の粒、匂いはじけ
街灯がポッポッと灯り
夕餉の匂いとけだす
懐かしいその匂い
五月が過ぎてゆく
帰る家もなく
靴はすり減るばかり
腹はぐぅぐぅなるばかり
月 ....
涙もなく泣く人々の群れ
行くあてのない涙は居場所を探して
ことのはに滲んだ
ことのはに滲んだ涙は
猛暑となった
猛暑は炎を伴い
魂は枯れた
ことのはに滲んだ涙は
驟雨となっ ....
2リットルのペットボトル
1本はいっぱい
一本ははんぶん
(しめて3000㏄)
2本を胸に抱きしめ
ねんねんこ
ねんねんこ
わが子のように
あやす
500 ....
日が陰っているあいだのほうが
花の色は鮮やか
じりじり直射されると
ハレーションを引き起こす
風のない
霧雨の朝
すこしの水分
少しの明かりを
ゆっくりと開き切る手前の時を
深呼 ....
脳の病って、人間の一部が次第に失われてゆく過程なのです。
その傍で過ごす自分も失われてゆく過程をただ見ているだけではなく
一緒に自分の一部が失われてゆきます。
君は
次第に右手がきかなくなり、 ....
ソーダ水の
薄い、みず色に光る泡を
優しく、かき混ぜ、溶けるように
わたしの過ぎた惑いを
散らしていった
初夏の早朝に舞い降りる
冷気のビロードで
肌がひんやりする感触が
心地よい ....
夜が好き、猫が月みて揺れている、星降る冬のブランコの上
唇に触れて知るのは火の熱さマクドナルドのコーヒーとキス
「空気読む」ことが出来ずに一人きり、居ても空気に成ってた教室
....
しろく印した約束
違えないようにと
丁寧に付箋をはがす
いつかの夏のはじまり
まちあわせを繰り返すきせつ
出会わないやさしさ
みどりに染まるかげを
ひたすらに踏みしめてあるく
....
2000年活きた思想を知る者たちよ
星雲の目でこの惨状を見よ
わずか365日前に
お前も
お前らも
震撼した恐怖でさえ
忘却してしまう
しらばっくれた態度をと ....
あわ粒に記号をふったり、
オルゴールのはじく金属の突起をおいかける
午後、まだ日のたかい街をうろうろして
存在という妄想を
あじわっている
からだの外がわで
世界と 物事が
....
切り取られたくない心情が
白昼の雑踏にまぎれている
いつだって
誘惑は欲を引き連れてくるもの
楽園を失った僕らに
安全地帯などない
この世に微笑みかけたいのなら
たやすく負け ....
ホンコンで芳しい人油の沸騰
一握りの権力のために虚構が踏みにじられようとしている
約束はとうに破綻しているというのに
それでもできるか
それでもできるか
キミの良心に問う
....
雷が遠くで鳴っているという事実を
私の手元に彫り込む
なんて事のない世界を見つめている
幻の七色の心地よさも受容し
足の裏の磁石でバランス良く歩く
さらさらした砂の表面を擦る風の ....
どんなに練習しても
練習の成果は得られなかった
鉄棒の逆上がり
何度も挑戦したけれど
出来なかった
だけど
そんな子供はクラスに何人かいた
何人かの一人に私も含まれていた
夕日 ....
僕の前で、夜が眠っている
永遠にどこまでも続きそうな橋の真ん中に
巨体をぐっすりと横たえたまま
乗客が僕だけの列車は先に進むことができず
夜の鼾のような発車のベルが響くなかに停 ....
ほんとうは
言葉にしたくないんです
大切なものなのです
それは確かにありました
わたしの胸にありました
おいてきた思い出
わすれかけた純なこころ
ひみつのわすれもの
と ....
風がやって来て佇んで声がした
分身であり風である
空気と風のマーブル色彩に増す透明度
エネルギーを分けにやって来て
あなたのやり方で表現する
風が眩しくて初夏の語尾がキラキラと揺れる
....
死ぬほど人を愛する事が
出来たとしたら
二人は燃え尽きて
この世から
消えてしまうのだろうか?
もしも、愛が
無償のも ....
朝
歯を洗い 顔も洗い
だけど
洗面台の鏡は覗かない
自分の顔や頭髪
見たくない
清潔でも綺麗でもない
日々美しく老いていない
それどころか
老醜が鼻をついてくる
でも ....
うたのように
長い夏が来た
暑い国際通りで
私は泥のように
ラーメンの汁を啜る
うたのように
軽やかな夏が来た
蘇鉄の葉が
鼓動する
果ても知らない夜だ
ジェーン・バーキン ....
雨と紫陽花と書きかけ
わたしはドクダミの花をチョイスした
白い十字のドクダミの花が雨に濡れ
美しく光っていたと書いてみた
それだけで、ほっとした
梅に桜にツツジ、ハナミズキ、五月の薔薇
そ ....
事態がこうなった以上
ゆっくりいくしかない
焦らずいくしかない
精神科の待ち合い室でそう思った
急ぐも人生
焦るも人生
しかし私の人生は
ここから出発するしかない
ゆっくりいくしか ....
夜空を見上げると、ゆがんだ月が送電線に引っ掛かっていた。
街灯に群がる蛾の鱗粉が飛び散り、幻想的に宙を彩色していた。
星空は女が化粧をする様に嘘のように広がり、眩暈を感じふと立ち止まった。
足元 ....
雨と雨との距離を測りかねて
戸惑いに揺れる傘は
五月の鋭敏にやられた心です
ビル街はところにより墓地のよう
予報どおりに雨は止みました
枯れかけた花束の空ですけれど
新緑が瑞々しいですね
....
{引用=
人形が落ちていきました
夏の、空に。
アイスクリームがとけるまで待てなかったのです。
お猿の絵をかいていた女の子が
「待って」
と ちいさくさけん ....
地下生活の思い出
マンホールチルドレンたちの息づかい
アイスクリームをみっつ買う
太陽を傷つけた
酒は飲まないことも苦しかったし
飲んだあとも楽ではなくて苦しかった
....
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