膝小僧の砂埃をはらい
弟の手をとる君のみらい
おぼつかなげな影達のあしどり

さやぐ皐月の気炎に舞って
朝からずっと走り続けて
シングルのエンジンの振動に
飽き飽きしてしまった
4号線をとろとろ走り
気づけば白河にかかっていた

都をば霞とともに立ちしかど
秋風ぞ吹く白河の関

不真面 ....
数日まえ発達障害の当事者会に参加してきた。コロナの折り、方々尋ねてやった掘り当てた直近で参加できそうな集まりだった。遠方ではあったが行って来た。

参加者は10人程度。半分は当事者の家族で、当事者 ....
あなたの詩にはどこかしつこいところがある

押し付けがましいところがある

詩なんかぜんぜん読んだ事もない人にそう言われたことがある

あ、ちがった

あなたにはどこかしつこいところが ....
今日もう一人の自分を見た
時速60キロで走行中の車からほんの数秒間だけ

国道19号線沿いの何処かに
「新天地」という名の
廃墟と化したパチンコ屋がある
枯れ草が看板を覆い尽くし
建物は ....
二〇一五年六月一日 「こころに明かりが灯る」


 以前、付き合ってた子が遊びにきてくれて、二人でDVD見たり、音楽聴いたりしてた。世界いち、かわいい顔だと、きょうも言った。「きっと、一週間 ....
「少女」


珈琲カップはひびが入ってるし
Tシャツだって毛羽立ち過ぎ
お肌はまいにち荒れ放題いやだいやだ
だからこころも
しばしばささくれ立つの
このあいだなんて
万年筆のインク切 ....
顎がいつ発生したのか、謎らしい。
顎がなければ、哲学者といえども
《ト・ティ・エーン・エイナイ》
とは発語できはしない。
アリストテレスは古典である。
《ト・ティ・エーン・エイナイ》 ....
{引用=冬。
暦には雪の結晶、六角形の季節。
生まれくる雲には水色の涙袋。かなしい。

常緑のもの、それだけが空にたくましい。
石炭紀の繁茂の俤、梢にチラつく褶曲地層のまぼろし。

空気 ....
個人の貧困は妄想なのだろうでも
あるいはこの国が貧困なのだろうか

いずれにせよもう描かないだろう
ベランダで洗濯物を干すwifeみたいな詩
僕的にだけれどね

アンチテーゼがつきるころ ....
カーブを投げすぎて
すこし肩をこわしたこともある
直球を投げる時にはスピンを心がけた

ひつようを感じないものは
持たなかった

根っこはそうだから
じぶんの分際がときどきこうやって
 ....
ひたすら壁にむかって投げ続けた
ひとりだった
みんな学校へ行っていた
じぶんのふるさとをこうして
時々
思い出す事がある

電車が通ると夏草がゆれた

およそ色んなものが
おもえば ....
よく知らないまま
パンダの{ルビ星星=せいせい}のぬいぐるみが届く
朝の番組で
こどもにも大人にも人気らしい
開封し即おもった
「ちっさ」
でもぬいぐるみって大きいの高いし
ギリだよなこ ....
蕾さえ開かなくなったこの部屋であなたがいなくてどうして眠るの


なぜだろうマフィンが今日はすごくかたい あした世界がおわるからかな


刻まれた時間のそとで落ち合おう 蕾、マフィ ....
昼も夜もない屋敷に独りの老人が住んでいる。
彼は日めくりカレンダーと唯一の会話をする。
愛くるしい動物や癒しの風景が語りかけてくる。
そんな彼が穏やかに息絶えていた。
今日見つかった時はもう腐 ....
僕の空腹はぼくのものだ
ときどきカップ麺を要求するけど

必要は最良の教官ではあるが
不必要はより甘美な憩いなのかもしれない

罵り言葉でもないが
地獄に行こうぜ

僕みたいな人間の ....
もののあはれとはそれは
風の包帯
先だつ批判をやわらにつつみ
まるで
{ルビ苫屋=とまや}に吸われるもんしろ蝶
ひなたの蜥蜴
春の
ことぶれとも
待つことの辛さを肌で感じます。丁か半かと気をもむ日々に

そう思う人に言葉は届かずと書いては消して送信押さず

不愉快な思いで過ごすどう過ごす。助けにもなる日々の雑事が

雨戸開け換気して ....
妙に静か。

シュレーディンガーの雪


カーテンの襞の{ルビ谷間=たにあい}をみている。
お晦日の夜から元旦の朝までラブホテルで過ごした
事がある
事前にその事を彼女の家に電話したら
母親が出て
 お嬢さんを今夜こっちに泊まらせて明日そちらに送ります
と伝えたら 電話口で母親がこ ....
「蝿」

打ち沈んだ脳梁の遺跡群に一匹の蝿が迷い込む
神経質な迷路は死相を
その顔にふたたび浮かび上がらせる
魘されたアルトーの夢のように朝が来て
朝はまだ夜を殺しきれない
閉ざされたカ ....
実際、地球は本当によく回っていると思う。
朝日が差し込む部屋で歯を磨きながら
酔っ払って泣き続けた昨夜を思い出し、ふとそう思った。
床に転がった酒瓶に目を向ける。
中国出張帰りの同僚にいつか土 ....
人をきずつけ
傷つけたくせに傷付いて
そんなことをかんがえて
夜はまだ更けもしない

とりかえしのつかない
いったいどれだけ多くの
星が空にまたたけば
星座の{ルビ焉=おわ}りは来るの ....
今、生をうける。
今、そのかろく、うつくしくもあるアポトーシスの進行形。

れっとう意識から発せられたものでなくして、
垂直な風の歌
お前はそれを、いつ問うだろう。

この倫理のなにかも ....
二〇一五年五月一日 「HとI」


 アルファベットの順番に感心する。Hの横にIがあるのだ。90度回転させただけじゃないか。エッチの横に愛があるとも読める。もちろん、Iの横にHがあるとも、愛の横 ....
昨年、父が庭に植えたハナモモの樹(桜の時期に前後して紅白のにぎやかな花を咲かせる)がはからずも倒木の憂き目に遭った。特別、大風が吹いたわけでもないが、黒々としたその幹は人知れず根元からボキリと折れてし .... 刺すような寒さとは
まだ刺されていないのに
おかしい

なぜ皆知ってるんだ
刺されたときの痛さを
何か私に隠してるのか

もしかして
刺すような痛さは
刺した時の痛さだろうか
胸 ....
昔馴染みの店長がいる
地元の古書店へ行った
店長とはたぶん15年以上の付き合い
ひさしぶりにみた店長の声は
若い頃のままだったが
見事な白髪へと変貌していた
梯子を昇り
15年前と配置の ....
自分は次の世、どこで存在しているのだろうか?
また、同じ人格を保ったままなのであろうか?
でも幸運であったのは、ウルトラマンと出会えたことだった。
ソクラテスを知るまえに、「正義」を知り ....
職場でお寺の話になって
昔あなたと行ったお寺のことを思い出した
名前も場所も憶えていなくて
ネットで調べていたら
手が滑ってあなたの家を見てしまった
恐ろしいことに十数年の移り変わり写真 ....
ひだかたけしさんのおすすめリスト(8013)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
LETTER- 道草次郎自由詩2*21-2-16
4号線を下って-都をば- Giovanni自由詩3*21-2-16
反射窓の印象- 道草次郎散文(批評 ...4*21-2-16
裸の王様- 道草次郎自由詩9*21-2-15
霧の自我- 道草次郎自由詩3*21-2-14
詩の日めくり_二〇一五年六月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩18+*21-2-13
五人五色- 道草次郎自由詩4*21-2-13
なぞ- ナンモナ ...自由詩3*21-2-13
プレアデス星団- 道草次郎自由詩4*21-2-12
逃走- 梅昆布茶自由詩721-2-12
時のメイルストロム- 道草次郎自由詩221-2-12
ボール投げ- 道草次郎自由詩10*21-2-11
星の遅配- 道草次郎自由詩4*21-2-9
蕾、マフィン、そして明日- はるな短歌721-2-9
死めくり- 宣井龍人自由詩9*21-2-9
二胡- 梅昆布茶自由詩1321-2-9
ことぶれ- 道草次郎自由詩11*21-2-9
忍ぶれど廃- りゅうさ ...短歌221-2-9
静謐のスリット- 道草次郎自由詩3*21-2-9
見えないところで見えない形で- こたきひ ...自由詩321-2-8
にごり水もみず- 道草次郎自由詩3*21-2-8
地球が回り続ける原動力- ごまたれ ...自由詩7*21-2-8
更けゆく夜の魚へ- 道草次郎自由詩3*21-2-7
水葬模型- 道草次郎自由詩3*21-2-7
詩の日めくり_二〇一五年五月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩17*21-2-7
映画『赤ひげ』と父の思い出- 道草次郎散文(批評 ...3*21-2-6
刺すような寒さ- 木葉 揺自由詩3*21-2-6
馬齢店長- 道草次郎自由詩2*21-2-6
生まれてよかったこと- ナンモナ ...自由詩2*21-2-6
運命の分岐- mizunomadoka自由詩721-2-6

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