わたしをくるむあなたの器官を
海と呼んでみようと思う
なまあたたかい夜の渚に
白く浮かび上がるのは
何の兆候なんだろう

わたしは魚になってくるまれる
鱗のない最初の魚
満ちて、引いて ....
空の上界を目指して烏がゆく。
空の上界の玉座には、極楽鳥の羽根が飾られていると言う。
烏はそれを一目目に入れてみたかった。
羽ばたいて、羽ばたいて、はるかな遠みまで来たと思った時、

烏はそ ....
おまえの首筋は、薄氷のような
心もとない血管を浮き上がらせて
口もとはうわ言のように
ニール・ヤングの古いメロディを口ずさんでいた

空はどぶねずみの
毛並みと同じ色をして
悲しみに ....
言葉という私に属さないもので構成されて今ここにいる 傷つき傷つけようが
あなたを 愛しているわ

惑い惑わせつつ
深みに入りこもうとも

そんな日は 雨降り
いみじくも 貫き

感じ合えなくても
響く鼓動信じ抜く


濡れ ....
ゆっくりと乾いてく
雨の日の
洗濯物の様に、、

私達は溶け合う

ゆっくりと馴染んでく
肌に触れる
化粧水の様に、、

私達は垣根を知らずに、、
もたつく事もなく、、

 ....
手塩にかけた
年代物の可能性は腐った

絶望の底には
サンタクロースの死骸の山が

未来の椅子には
代わりにごみが置かれた

苦しみは忘れられ
空白にただ生が浮いていた

残っ ....
二〇一六年八月一日 「胎児」


自分は姿を見せずにあらゆる生き物を知る、これぞ神の特権ではなかろうか?    (ミシェル・トゥルニエ『メテオール(気象)』榊原晃三・南條郁子訳)


二 ....
心の片隅に置いていた
夢のカケラが
今 光出す 静かに
心から もれだす光に
ホタルが集まってくるよ

キミは永遠を信じてるかい?
僕はカンペキには信じきれていないのさ
この心 全 ....
それから
足りないものを
探して
どんな決まりも守らなかった
そして
小さな指輪が取れなくなった

どこから帰っても
この部屋の窓からはなにもみえない
割れた備前焼の茶碗が
 ....
砂浜でラジオを聴いていた

ラジオのダイヤルをまわせば
ザザンザザザン
あなたが水平線から流れ着き
ラジオのダイヤルをまわせば
ザザンザザザン
あなたはさざなみに融け帰っていく

そ ....
毎日
踏んだり蹴ったりで
激し過ぎだわ
わし
そんな
かわいいんか?
そろそろ
認めてもいい頃やろ?

書類の山に
てんてこ舞い
これ今日中に
さばききれるんか?
無理やろ? ....
よく
耳を澄ませてみるんだよ
   
この世でどんな
音がしているか
   
君の耳はとがっている
もしくは
下に垂れ下がっている
いずれにせよ
素敵な耳だ

声なき声を
聞 ....
他者の内心などかまうことなく、
自慢話を講じている自分がいる。

今日は暑く、気だるい日だった。

遠くの海上には、幼い熱帯低気圧…

キャスターには黒い斑点バナナ。
振り返る
べき時じゃない時に振り返り
ああでもない
こうでもない
結論なき迷路へと進んで迷い込む

何もかもが
芳しい手招きで誘っている
目移りさせていては消失の一途だよ

何 ....
二〇一六年七月一日 「ヴィーナスの腕」


コンクリート・鉄筋・ボルト・ナットなどなど
構造物の物質的な素材と
温度や重力や圧力や時間といった物理的な条件や
組み立てる技術や出来上がりの見 ....
手にもつスプーンを
ナイフにかえて
闘うことを
覚悟する


甘いミルクを
吸うのはやめて
勝利の美酒に
酔うため闘う




かざすナイフを
ペンにかえ
闘い ....
{引用=蛾の鱗粉と
きのこの胞子がまざります
そういうのが
たぶん銀河系です

蘇生する魂魄ひとくさり
ついえて
ひゃあらりり
虫。星

待遠しい秋をあさっての射程に
なつは
 ....
ふうわり
綿毛となって
とんでゆけ

忘れの国へ
とんでゆけ

そうだよ
地の底だって
じつは天井

(かなしいね
かなしいよ)

さあ
思いの儘に
とんでゆけ
 ....
僕のぽけっとの紙片には
最新のもっとも無駄な解答が記されている

人生に必要なものの殆どが木箱にしまわれて
博物館の収蔵庫の奥深くにおさめられているとしたら

菫や蓬の花のように路傍にさり ....
 夜の列車に乗り込んでいた。
 窓に流れる暗い街の顔。

 車窓に投射された、古い白黒映画を少年は見ていた。

 雨に侍と農民たちはぬかるみ、矢と刀を腕に、煙と脚に混じりあう。馬は眼を剥 ....
星光るタンスの奥に猫の国




風の夜メロンの飴を売りに来る




ねじれてる瞳の中のお菓子箱




裁縫を教わる度に消えてゆく




梅雨のこと傷つけ ....
 シャワーを浴びて 言葉も浴びて そして忘れて
 この脳に記憶させることを 真底諦めたよ

 常日頃からのキャパオーバーと対峙した時の哀れの泡は
 口から出たんだよね?

 九つの性質 ....
かくれんぼでもないのに
おしいれに入る

大人になった僕だって
泣きたい日はあるから
おしいれに入る

布団の柔らかい重み
心地よい苦しさ

そのうち僕は
安心して眠ってしまう
 ....
肯定も否定もされず
曖昧な「いいと思うよ」で
ぬるま湯の中
認められも許されもしないまま
漂い続けている
たぶんこれからもそんな予感

時代
といってしまえばそれまでだが
世代
 ....
咲きこぼれそうな花びらをもちあげて
そっと水を遣る
眠たい 明け方に
僕ができることは あんまり多くない

迷い込んだ虫を外へ出してやる
今日に似合う歌を選ぶ
まだ眠る君の
は ....
二〇一六年六月一日 「隣の部屋の男たち」


 お隣。男同士で住んでらっしゃるのだけれど、会話がゲイじゃないのだ。なんなのだろう。二人で部屋代を折半する節約家だろうか。香港だったか、台湾では、同 ....
神楽坂から平井まで
定期を買って通勤してた

神楽坂下、艶やかな夜
お先に失礼して
飯田橋から黄色い電車で
平井まで、カタンコトン

恋人と暮らす川の町で
アサガオの紫を見ました
 ....
カップ麺とパンと珈琲のわたしの荒い解像度
アルコールと肉とスナック菓子の同僚のサイフと体を思う
半年前に店員のおじさんは割引の始まりを教えてくれた
甲高い声で客と掛け合ったパートのおばさ ....
ビールを飲めば
ハットトリックを決められた
リカーショップで買った
日本酒には
一本だけ買うなと記されていて
無礼にびくびくする私が居た
肉だけを食べてニイニイ(兄)は去って行く
私は二 ....
ひだかたけしさんのおすすめリスト(7754)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
微熱の海- 橘あまね自由詩421-6-12
sonnet- おぼろん自由詩1*21-6-11
ヘイ・ヘイ・マイ・マイ- ホロウ・ ...自由詩2*21-6-8
_- いる短歌321-6-8
燃えるような日々よ- 花林自由詩321-6-8
熱く、、燃えていく、、、- 花林自由詩221-6-7
にんにく- ◇レキ自由詩2*21-6-7
詩の日めくり_二〇一六年八月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩13*21-6-7
しのばせた想い- 花林自由詩221-6-5
こどくな蝶- 秋葉竹自由詩821-6-4
ダイヤル- 山下ヤモ ...自由詩321-6-4
そんな_かわいいんか?- 花林自由詩721-6-3
福音- やまうち ...自由詩321-6-3
20210531- ナンモナ ...自由詩2*21-5-31
永劫回帰命題- komasen333自由詩1*21-5-31
詩の日めくり_二〇一六年七月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩13*21-5-31
- シホ.N自由詩121-5-28
COSMOS- 道草次郎自由詩221-5-28
綿毛となって- 道草次郎自由詩721-5-26
ゆっくりと解凍する日々のうた- 梅昆布茶自由詩1321-5-25
少年- 津煙保存自由詩2*21-5-25
ささやきがやさしい- ふるる川柳9*21-5-24
瞳から地球を零す- 朝焼彩茜 ...自由詩321-5-24
おしいれ- TwoRivers自由詩9*21-5-24
若者時代世代- komasen333自由詩2*21-5-24
明け方に- はるな自由詩721-5-24
詩の日めくり_二〇一六年六月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩13*21-5-24
神楽坂から平井まで- うめバア自由詩621-5-23
LIFE- 津煙保存自由詩5*21-5-23
二十歳とハットトリック- 間村長自由詩621-5-22

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259