初桜自転車をこぐミスポリス 木のまたに眠る老猫初桜 絶望に負けたくない、と
娘が言った

絶望を知ったのかと
私が絶望した

悲しみにも負けたくない、と
娘が笑った

娘が隠している涙に気づいて
私が泣いた

この子は
強いん ....
おまえのすべてを
潔くて美しいと思うけれど

泣かない女は
泣く女に負ける

わかってる

泣いてつなぐような愛は
おまえにとって愛じゃないんだよね

だけど
くだらない感情に ....
きみはぼくの知らないところで、ぼくの知らない人と知らないことをしているってことを、ぼくはきみから教えてもらった。スイッチはぼくが切ったはずなのに、きみは自由にオンオフできるようになったんだね。いつ .... 二日酔いに覚めた朝
窓際の水槽が透明度をあげ
虹色の群れは餌を待っている

ぼくは重い肢体をもたげ
パラリ パラパラと顆粒状の餌を撒くと
タナゴたちの歓びは丸くて黒い瞳を輝かせていた

 ....
シチリア陶器のにおいが
肺にひやりと触れて
食卓に佇むかすみ草は
ほろほろと崩れだす

心を涼しげにもち
からりと笑え。

重たい熱風に転ばされた
ちいさな天使
痛くとも泣くな。
 ....
万年床に二人
背中を合わせて眠った日々
コンビニ弁当だけを食べていた
明日の幸せを祈りながらも
現実というナイフは許さなかった
馬鹿だと承知しているものの
本能は許さなかった

西新宿 ....
たとえ私に何ができなくても
一筋だけの光を点滅を残せるだろう
黄金ではなく
それが真鍮であろうと
刹那に眩しい光は放てる

たとえ私に何ができなくても
湖面に映る月の輝きを残せるだろう
 ....
世界でいちばん大好きな君に
上海美人の君と
玉川温泉に行こうとおもう

蘇州は水の世界
上海のなんとか空港は海のそば

テレサテンの空港を
しっとり歌うきみは

僕の恋の予感を
 ....
からっぽの引き出しがとびだしてきた 桜散る口の動きはアリガトウ キツネはだぁれ
誰でしょね
ずんずん太い杉の下

真っ赤な鳥居をくぐっては
泣きべそ坊主の手のひらに
大きなドングリにぎりしめ

秘密の穴に隠しては
怖い妖怪きえてゆく

母さん ....
互いにハシゴをはずしあった

ぼくらはあまりにキズつきすぎた

想像してあげることが愛ならば

愛はもうぼくらのからだにはキツすぎた


アスファルトを低く花びらが渡っていく

 ....
トマト
セロリ
タマネギ
ニンジン
ジャガイモ
インゲン豆
マッシュルーム
鶏モモ肉
ベーコン
ニンニク
ショウガ
パセリ
ローズマリー
タイム

大地の恵みをシチュウ鍋 ....
見上げて月のない星に生まれる 花曇りドライアイスのけむりかな 夕桜抱っこした子が重くなる 何も無いのに
意識をつなぎたがって

真っ白な生地に
絵の具をかけ散らす

とめどない言語フラッシュ

突き止めようとしているのは
もともと正体のない自分

呼吸し
食事し ....
夢を 見た

青く暗い森を照らす
金色のランプ

彷徨い続けていると
やがて二次元の
紙の森になって
すべてが影絵になった

幼いころ
母が作ってくれた影絵

数十年ぶりに迷 ....
垂直な疑問符を諳んじる水晶体に
「お前は誰か」と問われれば
動揺はあらわな宣誓を開示する
ありふれた病名さえ二重傍線に埋もれ
白いハンカチで覆われれば
ありふれた終末期を万年筆が叩く
その ....
あなたを呼んだ声で誰も振り向かなかった 夢ひとつ星に願うや大桜 花吹雪涙隠して笑うフリ 死を迎えるまで
重圧と責任を全うすることなど誰もできない

ある部分
食を楽しみ
音楽に耳を傾け
美術に見惚れ
様々な香りを精査し
荒唐無稽な朝方の夢をみながら
見えない触覚を巡らせ ....
花明り見えないところだけオシャレ 帰らない日が遠くなる花筏 感覚が感覚を呼ぶ、
空気にのせた音というもの、
私の声が、
はらりと涙のように、
紙の上に落ちると、
私の声はさかなになって、
紙の上を泳ぎだす。
そしてひとつの感情を繋げて、
物語を ....
丘を越える夢を見たい

風吹く空に金色の
夕陽に溶ける夢を

穴の中にいる自分
暗がりでなおうつむいて

夢さえ見なくなって
どれだけ経っただろう

開けても閉じても目に
色彩 ....
時々
体の壊れる音がする

それとも
心の壊れる音か

耳鳴りは
永遠に続くかのような蝉時雨

悲しくはない

目を閉じれば
あの夏にいる 
ひだかたけしさんのおすすめリスト(7765)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
初桜自転車をこぐミスポリス- 北大路京 ...俳句216-5-1
木のまたに眠る老猫初桜- 北大路京 ...俳句316-5-1
- ガト自由詩11*16-5-1
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かろい夏をわらう- 印あかり自由詩5*16-4-29
還らざる日々- レタス自由詩516-4-28
金銀銅- レタス自由詩6+*16-4-28
私は何者でもない。- 梅昆布茶自由詩5*16-4-28
からっぽの引き出しがとびだしてきた- 北大路京 ...自由詩216-4-25
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記憶の底- レタス自由詩316-4-24
ぼくらのからだ- 吉岡ペペ ...自由詩616-4-24
晩祷- レタス自由詩7+16-4-23
見上げて月のない星に生まれる- 北大路京 ...自由詩516-4-23
花曇りドライアイスのけむりかな- 北大路京 ...俳句216-4-23
夕桜抱っこした子が重くなる- 北大路京 ...俳句316-4-23
LAMIA- ガト自由詩2*16-4-23
魔女- ガト自由詩3*16-4-23
◎奇術師- 由木名緒 ...自由詩916-4-23
あなたを呼んだ声で誰も振り向かなかった- 北大路京 ...自由詩316-4-20
夢ひとつ星に願うや大桜- 北大路京 ...俳句216-4-20
花吹雪涙隠して笑うフリ- 北大路京 ...俳句216-4-20
雑感- レタス自由詩416-4-20
花明り見えないところだけオシャレ- 北大路京 ...俳句116-4-19
帰らない日が遠くなる花筏- 北大路京 ...俳句116-4-19
ワイン- あおい満 ...自由詩216-4-19
バルバロイ- ガト自由詩4*16-4-19
耳鳴り- ガト自由詩5*16-4-19

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