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Ⅰ
卒塔婆を飾る花は何を思う
墓石の影に折り重なり寄り添う人々
７年前の貴方13年前の貴男だろうか
歳月は姿なく容赦なく降り積もる
人々はもうすっかり汚れてしまって
絢爛に咲き誇る花々は一　.... <ある夜に>
安らぎとは無関係な温かい鎖が静止の糸を引く
生煮えの記憶が歌いずるずる亀裂が揺れる
左耳から右耳へ爆音が通り闇は大きく息を吐く

<鳩が一羽>
鳩が四　.... 硬い言葉より柔らかい言葉を掘りたい
怖い言葉より優しい言葉と握手したい

たった今昨日を片付けてきたところだ
荘厳に鳴り響く十二の鐘が埋葬する
そして何気なく今日となった明日に袖を通す

　.... Ⅰ
過去は戻らない
記憶を終の住まいとする
過去は消えない
静寂と闇に同化して忍び寄る
それはまるで不治の病であるかのように
後悔と苦痛を与え続けるためのかのように

Ⅱ
柳は優しい　.... そのとき
時間という観念が
背後から消えていた

理由は知っていたが
理由という言葉ではなかった

歩くという足の動きは
私自身なのだろうか

蠢くものや湧き出すもの
がズリズリ　.... 手綱に導かれながらよろめく
いつの間にか鉛の靴を履いた

老いに削られ痩せ衰えた体
荒々しい息が吐き出される

ひとつひとつ生まれる幻影
熟さず霧散する己を舌で追う

間もなく土に帰　.... 昼も夜もない屋敷に独りの老人が住んでいる。
彼は日めくりカレンダーと唯一の会話をする。
愛くるしい動物や癒しの風景が語りかけてくる。
そんな彼が穏やかに息絶えていた。
今日見つかった時はもう腐　.... 君は笑っているのです
この世に何の跡形も無い
存在の事実さえ消え去ろうとしています

その君がここにいてくれる
きっと素晴らしいことに違いありません

君は笑っているのです
決して交わ　.... エネルギッシュなはずの街を見回しても
私以外は答を導くことが出来ない

時計が回るだけの何の変哲もない日常
下を見ても上を向いても川は流れる

なぜ　いないのか
なぜ　おまえだけがいない　....

ひだかたけしさんの宣井龍人さんおすすめリスト（9）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
お彼岸	- 宣井龍人	自由詩	6*	21-8-26
即席詩の集い	- 宣井龍人	自由詩	6*	21-4-11
イメージの散らばり	- 宣井龍人	自由詩	11*	21-4-8
いくつかの即席詩	- 宣井龍人	自由詩	4*	21-4-7
光	- 宣井龍人	自由詩	10*	21-3-30
老犬	- 宣井龍人	自由詩	16*	21-3-4
死めくり	- 宣井龍人	自由詩	9*	21-2-9
君は笑っているのです	- 宣井龍人	自由詩	15*	17-2-17
おまえだけがいない	- 宣井龍人	自由詩	14*	16-1-31

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