あなたの一秒をわたしにください

一生大切にしますから



あなたの一分をわたしにください

わたしはその幸せの輪郭を焼き付けましょう



あなたの一時間をわたしに ....
羽化が近づいている予感

ほろほろと皮膚が剥がれてゆく

ほろりほろり
皮膚がはがれてゆくのだ

それはあまりに残酷な悲劇で
わたしには耐えられない

そこに緑の陰があったなら
 ....
物々交換していた頃ひとは相手がなにを望んでいるかを考え、自らが欲しているものを手にいれていた

相手が望むもの、自らが望むもの

それをジョイントさせていた

貨幣が発明されるとそれは分断 ....
彼は冷たい水底に眠り
ときおり緩やかに踊り出す
口惜しさや無念を忘れ
与えられた使命を果たすように踊りはじめる

水底の琥珀の液体は酸化し
とても飲める代物ではないはずなのに
彼は薄く頬 ....
狭い夜にいつまでも耳鳴りに似た静寂が居座って

私は緩やかな速度で平衡感覚を失っていく


何も無い訳ではないのに何も掴めないこの手には

言葉にもしたくない汚れだけがこびりついてい ....
あの日の花筏を眺めて
幾歳を過ごしたか
その記憶はもう無い
満月を胸に抱き
脇腹に短刀を隠し

川面を眺めた夜

街は墨色に閉ざされ
月は川面の花筏を映していた

瞳を落とし
 ....
 
浮いている
{ルビ圧=の}しかかる重力
月は平衡する
走る遠景を
雨の滴で回避して


狂っている
歩行する緑の
あらがう能役者が噂する
平成の{ルビ螺子=ネジ}
とまらな ....
一枚の皿のふちが
欠けるのに似ていた


どこか満たされずに
水がもれていくような


目を閉じても
あふれるものをとめられない




  欠けている事を
   ....
うーん、とっ

斜めに傾いたような
だらっと弛んだ
秋の空はキライなんだ
アタシ

冷たい鉛色の
真冬の空の方がまだ心地いいな
冷気もキーンと引き締まってさ

落ちるんだか落ちな ....
待っているのは死
生まれては死に
また生まれかわるる
輪廻をどれだけ繰り返したら幸せになれるのか

知ったかぶりの森羅万象を
静かに受け入られるのは何時の日か

嗚呼 時計だけが秒針を ....
夜が悲鳴を上げた

 


それは耳鳴りと重なり

外にも部屋にも

からだの中にも

響き渡る事をけしてやめなかった


あなたは何を叫んでいたのだろうか ....
ショッキングピンクのその部屋は汚らしいけどまるで2人の城のようだった

汚いと思うものを口に含ませるなんてなんて愚かなんだと思いながらそれっぽく吐き出した
屈託のない笑顔を見せられて拍子抜けした ....
箱をあけたら金にひかる歯がころり
うるといい値になるそうだ

しゃれこうべしゅうしゅうと
お墓の下でなげいとりゃせんかしら
おれの歯ぁどっかいったぁって虫食い歯でさ
男かしら女かしら
き ....
古びたバス停で 
僕を乗せてくれる
優しさを持つバスが来るのを
かれこれ数日は待っている


そろそろ
待ち疲れてしまいそう
もうすぐ
自分の中の最後の糸も
切れてしまいそ ....
金色の風に吹かれ茜色に染まる烏たち
柿の豊作は歓喜の狂気と乱舞
幾つもの奇跡と落胆と絶望の混沌
宇宙の膨張と永遠と破壊の予言
百年の平和の平凡を感謝せず悲哀
我らが自我のアンバランスと不調和 ....
すっかり寒くなってきた、土曜の早朝
僕はいつもの様に
四階にあるベランダで煙草を燻らす

景色はいつも通りのようで
いつもとは違うように見えた
特に、空が違う
だから、空が好きだ
一度 ....
白く細い指の様な光の線が、つぅぅとガラス面を掠めて
闇の中につらつらと水滴が垂れる
窓ガラスは、鏡となって
幽鬼の様なわたしの顔を映す

ざぁっと、広がっていくような雨の音が
わたしの意識 ....
(狼娘のお宿は何処だ
   それは夜ともなく昼ともなく 無差別に
   数多の男と交わった女の 落とし種
   種に希望なく伸びゆく手足なく目もなく耳もなく
   思いついたことを叫ぶしかない ....
あらかじめ充たされた{ルビ紅葉=こうよう}の場所は
ただ ここに ある
風に吹かれていることにとらわれず
枯れ葉になることにとらわれず
ただ ここに ある

蛇口をひねれば水がでる
その ....
大学のかえり下り坂
黄色いばらの花びらの
ふるふる落ちる

わたしの恋人が
わたしの親友を
好きになってしまい
それはわたしの愛が足らぬから

夕暮れのななめのひかりは金と黄色と橙で ....
さくりと欠落し淡いひかりを
切り裂く、闇
まるではじめから
無かったかのようで

わたしの発するパルスは
ほとんどが四散して
もう何処にいったのやら

仕事 ....
種を剥奪する弾丸
主を冒涜する人間
殺人者が蔓延する戦場の話だ
殺人者を作るのは個人か思想か
500メートル先から撃たれた戦友の薬指には指輪がはまっていた
持ち帰ったのはドッグタグではなく指 ....
筆絶した空に浮かぶ星は、
迷路をつくるかのように、
地に落ちていった。
私はその落ちた星たちを、
拾い集めてことばをつくった。
死にながら生きていたことばたちは、
息をしながら低く輝いてい ....
橙のひかり滴る秋の日
おちばほわりとかおる
薄水の空に鉄塔刺さり
いわしがそらをおよぐ
暗い部屋に只今と呟き
えい、おならしちゃう
あの踊場へ落っこちた心

禁酒を破った頭、くらくらして
窓からぐっと手を伸ばす
亀虫の死骸が畳に転がった

白いのに暗い部屋
生乾きのパジャマの臭い
花瓶に生けたおとうさん、おかあさん ....
街路樹が錆び始めて秋の雰囲気が充満する
今年は雪が降るだろうかなんて生き急いでる私は
大多数の人々と同じ仮面をつけて今日も歩く
神による精密な作図によって作られた世界を歩く
秋の夜長に鳴く ....
深い
深い水底に
白骨と化した彼は
舵輪を握り締め
遠くを見据えながら佇んでいた

時折深海魚が目の前をゆらゆらと通り過ぎ
彼の頭蓋骨が優しく頬笑む

艦長は静かに椅子に座り
今は ....
疲れだけが
この体に降り積もった
誰の言葉も
静寂に消えてゆく 

街灯が
一輪の花の様に見えた
液晶の光が
私の姿をあらわにしていく


隠れられない
隠せない
画面の明か ....
真っ黒い木々の影の中をさ迷うように
真っ赤な夕立の雲間から黒い雨粒が
車窓を叩きつけるように
走りゆくバスから
移ろいゆく黒いものたちを 目の当たりにしながら
避けることも 拭うこ ....
誰かに呼ばれた気がして
振り向くと外は雨
今日は寒いなあ

乾かない洗濯物
畳めないからぼーっとする
そろそろお迎えの時間か

例えばここで
駆け出したら、、
子は迎えに来ない母を ....
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