ただでさえ暗い時間帯に、この漆黒の地下室は、
敵味方双方にとって不利であるように思われた。
しかし、アイソニアの騎士はゾフィアスの剣を持って歩いていく。
この剣は、幾度となくアイソニアの騎士を、 ....
二〇二二年十月一日 「ネモ船長の最後の冒険」


 海外SF傑作選『異邦からの眺め』6作目は、ヨゼフ・ネスヴァドバの「ネモ船長の最後の冒険」太陽系を破壊しに来た異星人たちをやっつけに地球から ....
あの覚めた感覚は味わいたく無い、心が高振らず醜い自画像でも見ているような気分を数時間過ごすのは全く詰まらない それより昼過ぎた後、空気が沈み出し未完成の音楽流れる まだ正気に戻っていない頭に少し風が入 .... ヨランは、すぐさま、この地下室の燭台に向かって矢を放った。
ぱちん、ぱちんという音を立てて、燭台は破壊されていく。
しかし、視界を奪われたのは、味方だけではなかった。
「おのれ、ガージェス。俺は ....
「わたしはあなたを見くびっていましたが、
 あなたもわたしを見くびっていましたね、騎士殿」
ガージェスが、不敵な笑みをもたらしながら、言った。
「わたしは、ここに来るまでに三つのことを考えていま ....
その時だった。一つの声が響いた。
「助けてください! グーリガン様! アイソニアの騎士様!」
それは、イリアス・ナディの声だと思われた。
「イリアス? 無事なのか? まだ生きているのだな!」
 ....
「具体的な考えを聞かせてもらおうか? いや、まずお前の名前だ」
「わたしは、ガージェス・ノルディア。オーバ・ニーチェのナンバー2です」
「オーバ・ニーチェは、祭祀クーラスの作った密偵網だと言ったな ....
事態というのは、刻々と移り変わっていくものである。
しかし、長い間平和な時代が続いたライランテ大陸では、
今回の戦争は、痛手と悲痛とをもたらすものだった。
「戦争というものは、誰が勝ってもおかし ....
「それは出来ません。彼女は大事な人質、いいえ、交渉の{ルビ緒=いとぐち}です。
 あなたから、最善の道を引き出すためのね」ガージェスの口は滑らかだった。
「わたしはあなたに一つの提案があります。こ ....
理科の授業で実験のある時に限って
やたら目を輝かせていた小林くんは
セイタカアワダチソウの
蹂躙する広場で消息を絶った
缶けり鬼の高く蹴り上げられた缶は
とうとう落ちて来なかった
少し遅れ ....
アイソニアの騎士とヨランとは、指定された場所へと赴いた。
そこで待っていたのは、イリアスを攫ったガージェスである。
「ようこそ、騎士様。わたしは、あなたがお逃げになるのでは、
 と思っておりまし ....
時刻は、イェルバの時を回っていた。
街は、薄闇のなかに包まれている。密談には適した時間である。
アイソニアの騎士は、ヨランだけを連れて行くことにし、
ハザック・アザンに対しては、屋敷で待機をする ....
アイソニアの騎士の勘は当たった。
ハンザガルテのマチーリニア地区にある、神殿の地下室で、
イリアスを預かっているという伝言が、
アイソニアの騎士の元へと届けられたのである。

その場には、盗 ....
だいこんを抜く
よく太って近年にない出来映えだ
ぢの痛みを我慢しつつ植えつけたから
ご褒美なのかもしれない

この冬は
だいこん、たまねぎ、そらまめ、茎ブロッコリーが
畑で育つ
いつも ....
イリアスは、このガージェスという男には逆らわないほうが懸命だ、
と判断した。この男の言葉とは裏腹に、
彼はいつ彼女を殺してもおかしくないように思われたのだ。
(そして、グーリガン様をも手にかける ....
「傍流の傍流?」怪訝な面持ちになって、イリアスは尋ねた。
「そう。ライランテの支配者には、アイソニアの騎士がなれば良い。
 わたしは、その中の一部の領土の支配者となる。
 祭祀クーラスを排斥して ....
「わたしに……女王になれと?」と、イリアス。
「今はまだ、その時ではありません。しかし、
 アイソニアの騎士がライランテ大陸を平定した後は、
 あなたはその女王になるのです」と、ガージェス。
 ....
サクマのドロップ缶には
カラフルなドロップの
挿絵が描いてあって
ほかのところは金色のメッキで

平べったいブリキの缶の上の
小さな丸い蓋をポンッと外して
傾けるとコロコロと音をたてて
 ....
昨夜
夜中にどうしてもコーラが
飲みたくなったので
自転車でコンビニまで出かけた

タバコを買いに
朝、また出かけるのが嫌だったので
遠くの別のコンビニまでハシゴして
フォルテを二箱と ....
お月さんよぅ
誰も見上げてないよ

平凡な様子だからかな
月蝕の時と同じ月なのに
毎日同月
ややこしいな

(ちがうよ)

誰かしゃべった?
お月さん?
毎日、別の月だったんだ ....
二〇二二年九月一日 「フィリップ・ホセ・ファーマー」


 ぼくの大好きなフィリップ・ホセ・ファーマーの本が Amazon のネット古書店で、1円とか2円で売っている。なかには数千円のものもある ....
休みやすみしつつ倦怠感と闘いながら
洗い物と米研ぎを済ませて、ご飯を炊いた
後は卵を一個茹でて、茹で玉子にして
レトルトのカレーを温めるだけだ
今夜の夕食は、茹で卵乗せカレーだ

昨日、使 ....
「わたしは、野心家には屈しません。
 野心家とは、つねに世界に災いと混乱とをもたらすものです」
「たしかに……」と、ガージェス。
「アイソニアの騎士は潔白かもしれませんね。しかし、彼は戦いの世界 ....
「あなたはまず、アイソニアの騎士をおびき出すための、餌です」
「アイソニアの騎士とは……グーリガン・ハルガンテ様のこと?」
「そう。クールラントでは、アイソニアの騎士と呼ばれていた男です」
「わ ....
ガージェスは、イリアス・ナディの面前に来て、言った。
「お目覚めですかな? イリアス・ナディ嬢。いや、
 こう言ったほうが良いでしょうか? イリアス・ガ・ラ・ハルデン」
「あなたは誰なの?」イリ ....
さっきから暫し
詩的な夢想をしてみた
イメージの世界で遊んでいた
詩を書いて満ち足りた感覚があった

昨日まで使っていた電子決済が
今朝は使えなかった
だから紙巻タバコも氷もコーラも
 ....
イリアス・ナディを捕らえたのは、ガージェス・ノルディアという男だった。
彼は、オーバ・ニーチェのナンバー2の位置を占めていた。
ガージェスは、フランキスにも劣らない野心家だった。
そして、祭祀ク ....
数日の後、イリアスの消息につながる一つの情報が得られた。
彼女は、市場への買い物の折に、数人の男たちに囲まれ、
麻袋に入れられて連れ去れたというのである。この情報の収集には、
アイソニアの騎士が ....
アースランテの千人隊長であるアイソニアの騎士は、
彼のものとなる情報網を持っていた。
二人は、場末の貧民窟へとやって来て、聞き込みを始める。
「イリアス・ナディを知っているか?」マティアスという ....
 希望の朝。
 常緑樹が瞳に優しい。
 無情の朝。
 屹立する断崖絶壁に立っている。
 どんな夜を過ごそうが朝は来る。
 
 不安、悲しみ、淋しさ、諍い。
 微笑み、喜び、美、愛 ....
ひだかたけしさんのおすすめリスト(8124)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
暗闇のなかの戦い(二)- 朧月夜自由詩1*22-12-12
詩の日めくり_二〇二二年十月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩14*22-12-12
溶け出す音楽- nia自由詩222-12-11
暗闇のなかの戦い(一)- 朧月夜自由詩1*22-12-11
ガージェス・ノルディア(八)- 朧月夜自由詩1*22-12-11
ガージェス・ノルディア(七)- 朧月夜自由詩1*22-12-11
ガージェス・ノルディア(六)- 朧月夜自由詩2*22-12-10
ガージェス・ノルディア(五)- 朧月夜自由詩1*22-12-10
ガージェス・ノルディア(四)- 朧月夜自由詩1*22-12-10
星空学級- ちぇりこ ...自由詩12*22-12-9
ガージェス・ノルディア(三)- 朧月夜自由詩1*22-12-9
ガージェス・ノルディア(二)- 朧月夜自由詩1*22-12-9
ガージェス・ノルディア(一)- 朧月夜自由詩1*22-12-9
続_ち、に濁点- たま自由詩11*22-12-8
囚われたイリアス(七)- 朧月夜自由詩2*22-12-7
囚われたイリアス(六)- 朧月夜自由詩1*22-12-7
囚われたイリアス(五)- 朧月夜自由詩1*22-12-7
「サクマのドロップ」- ジム・プ ...自由詩4*22-12-5
「言い知れない憎しみ」- ジム・プ ...自由詩2*22-12-5
お月さんよぅ- 木葉 揺自由詩5*22-12-5
詩の日めくり_二〇二二年九月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩11*22-12-5
「新芽のような想い」- ジム・プ ...自由詩3*22-12-4
囚われたイリアス(四)- 朧月夜自由詩1*22-12-4
囚われたイリアス(三)- 朧月夜自由詩1*22-12-4
囚われたイリアス(二)- 朧月夜自由詩1*22-12-4
「日々の雑多な想い」- ジム・プ ...自由詩3*22-12-3
囚われたイリアス(一)- 朧月夜自由詩1*22-12-3
盗賊ヨランとアイソニアの騎士(六)- 朧月夜自由詩1*22-12-3
盗賊ヨランとアイソニアの騎士(五)- 朧月夜自由詩1*22-12-3
信念- メープル ...自由詩3*22-12-3

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271