牙を剥く
土竜を
撫でる、
のです
食べたい
檸檬を
舐める、
のです
みんな
午前5時には
無駄に生きてきた地球への情熱を
返す必要はない、
のです
....
朝露のかがやく
翠陰にいこう
ぼく
そよ風のかおる
草原にもゆる
あす
目にうつる
景色は
今
蒸発のない
刹那は
却
貴女の衣のような髪は 縹いろ
月に帰ろうと階段を深縹から
浅縹へとグラデーションを積んで
登ってゆく
私は宙を浮いて向き合っている
貴女の縹いろのひとみは見知らぬほしの者
....
おもう
おもわれる
おもいたい
おもわなければ
おもう、おもい
おもい。
どうしてもおもいどおりに
ならないとき
諦めて
しまう
そのまえに
もう
このおもい
伝わらるな ....
ポストに投函した手紙が何処へ届くかは解らない
宛名と宛先を忘れた
差出人とその住所も忘れた
そんな封書の中身は便箋が数枚
便箋には文字を綴るのも忘れた
そんな手紙は迷子になって
い ....
クリスマスイブに降臨する
ピッカピカの大天使、
クリスマスイブに舞い落ちる
さらさらの粉雪、
言葉と
こころと
理想と
夢とを
傷つけられて
千切られる寸前まで ....
なにか次の出来事を準備していた
裸体たちは 敢え無く 黒炭の
テクスチュアの内にほどけて
やわい鹿も
二頭ばかり居る
私 という語は ざらりとした
塗料を風に削がれて
あおい粉塵だ
詩を拒むので或いは詩を映すので
建物はこんなにもあかるい
蒲鉾型の
窓枠のむこうが 硬い冬だ
そして瞳の内壁にそって
置かれた ひそやかな暖炉に
母らしき女が辛抱強く火をくべている
こうした方がいい
こうするべきだ
こうしなければならない
そんなような、根拠のない、納得できない 規則やしきたり そういった類のものを
愛想笑いしながら ....
背中にぜんまいがついている。それがすべてのヒトの動力源だから、必然とそれを回す力が必要になる。
果たしていつからそんな仕組みに変化したかは解らなくなっていて、それを追及する行為には死の罰則が待ってい ....
身じろぎもせず
目を閉じ
耳を塞ぎ
口を閉じる
それでも世界は心の中にあり
一輪の清純な花のように
あなたの姿が浮かびます
私の母像・・・
年賀状を書いていた
詩人にも2枚
久しく
手書きで さささと走らせた
裏も表も墨汁泳ぐ
いつもの彩りもなく シールもない
写真な ....
おとぎ話の中の国は もう
わたしのことをおぼえてゐません
キセルをくはへたお爺さんは もう
わたしのことをおぼえてゐません
アコーディオンをかかへた青年と
まきばで働 ....
芸術の軌道に緩急リズム良く
放って追いつけない
何はともあれと戯れ 愉しみ 親しみは色濃く
沈んでは浮かんで
例えようのない探りに徹する
天にはめた星を外すような
....
こうした方がいい
こうするべきだ
こうしなければならない
そんなような、根拠のない、納得できない 規則やしきたり そういった類のものを
愛想笑いしながら ....
小さなもののことを、
小さなものが話した。
それは針の穴を抜ける糸のように細く、
ティーカップにスプーンを浸したときに沈んでいく、紅茶の葉のよう。
大きなもののことを、
大きなもの ....
いったい自分が誰なのか
何者なのかさえ
解らなくなるまで忘れた去った覚えはない
母親に罵声を浴びせた記憶はこびりついて剥がれてくれないけれど
あれば反抗期には誰でも沸き上がるに違いない
....
街は彩られた光の速さで進みます
だれとも約束なくひとり
吹かれる風も音を立てて
顔や首筋に噛みつきにきます
心にある
瓶の蓋を閉じてみま ....
手放したコートが風に舞い
風がコートを羽織っているようだ
見知らぬ少年がそれに目を
奪われている足元には
踏みつけられた草花が痛々しい
何も人に与えられないから
たまになんでも手放してしま ....
歳を重ねる度に
人間の落とす雫の大きさは
段々と小さくなり不安を感じるが
そんな時は気晴らしに
美術館の近くを散歩をして
入館して色々な絵画を見る
偶然か
横断歩道の向こうに
....
夕暮れという輝きが街を流したのは
言葉が言葉になるよりも、ずっと前のこと。
地平から幾筋にも分岐した時間は
人びとの膝下で、打ち寄っては引いて……。
わたしは誘われている。
どこ ....
人を愛するってこういうもの
光に惹かれ
闇に悩み
だけど愛さずにはいられない
その人の
光も闇も
あなたは変わってしまったけれど
私が
変えてしまったのかもしれない
側に座りながら
肩と肩の間の距離を測った
もう光年で例えたいほど
遠い、それ
あなたが ふと
眠る前にひとつ ....
この世界は
小さな悲しみの積み重ね
繊細に透き通ってしまうと
もう生きていけない
だから時々
遠くへ行く
時間軸のないところ
ただぼんやりと抽象的な
言葉や音楽の中
....
スポーツで一人の勝者が嬉しそうです
発明した一人の人間が嬉しそうです
空前の高収益を上げた一人の起業家が嬉しそうです。
そんなもん もうやめようや 真面 ....
季節外れの薔薇をみた
薔薇を吸えば棘にひりつき
裂けた咽喉に根を張り、歌う
あぁ、私は美しさ故に人を傷つけても
こうして許されています
(なんて傲慢……)
咳は止まず、薔薇を吸 ....
スポーツで一人の勝者が嬉しそうです
発明した一人の人間が嬉しそうです
空前の高収益を上げた一人の起業家が嬉しそうです。
そんなもん もうやめようや 真面 ....
ピアノは宇宙から降りてきた
そのピアノではなく
ピアノは宇宙から降りてきた
人と同じように音色を通わせて生きている
宇宙まるごとの芸術を
人と同じように佇んだり挑んで生きている
....
現実を直視できない眼は
はるか彼方遠い空を見ていた
現実から逃げたい自分がそこにはいた
夢のような物語りばかり思い巡らして
えがこうとする絵図
だけど
画用紙は破れて
色の欠けている ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257