綿よりも軽いシナリオと
彩りのない映像で
海に向かって歩く度
割れていく海を記録する

無数にそびえるアンテナに
届くことなく墜ちていく

砂の日々、風に流され遠ざかっていく
台風の ....
テレビ電話がリアルになってしまった
あの棺のようなディスプレイに写っている
人物の言葉より
その背後のほうが多くを語っている

たとえば本棚を背に選んだわけとは…
いったいなんぼで ....
片田舎の単線はこころの隙間を
ゆっくり増やしてゆく時間がある
まるで泥水のなかを泳ぐように
深くヘッドフォンを刺す

信号のない、点滅した街の
壊れたコンクリートの道を
みんなに ....
夜目を利かす空缶の欠伸は止まりそうもない。
おまけについてきた可愛らしいカーボン紙
適度に爪で惹くとたのおしくもある。
何気無しのへのへのもへじ
舌を伸ばしている、漆黒の猫、みたいな。
のび ....
死の想起
誰の中でもそれは
不意に頭をもたげる

胸の奥から
こみあげる
苦いかたまりが
のどをふさぎ
徐々に
体中を圧迫してゆく

苦しみというより
ただ苦く

 ....
夜明けの太ももは
物事を知りすぎて
動く気配もない
左よ、流れろ

真夜中のフラッシュバックに
首筋が次々と
反応したからなのか

カーテンの隙間に殺菌される
右脚が
あきらめ半 ....
むらさきの
山と山のあいだに
真っ黄色の
満月がみえる
ようかん

栗羊羹

爪楊枝で刺して
爪は刺さないように食べて

妖怪のフリして眼鏡を
牛乳瓶の底みたいに
し ....
抒情という故郷にはもうかえれない
父母を墓苑に棄てた罪状は計り知れない

閉ざされた街に住むと
誰ともつながれないようになる

パッケージされた夕食が配信で済んでしまうのなら
目玉焼きと ....
 

今夜は魚の塩焼
ちょうど良く焼き上がって
美味そうだ
食べようと箸を近づけたそのとき
そんなはずあるまい
魚と目が合った
どうかしたのと向かいの母が尋ねるので
なんでもないよと ....
世界は眩暈がするほど傾いていて
正解な円など誰にも描けやしない
眠りの中に真実の夢は芽生えず
寂しい亡霊たちしか生きていけない

それでも風だけは懐かしい痛みを
お前に与えてくれるだろうか ....
指の強張りの理由は不明だった、時間は渦のように暴れながら不均一に流れ、少なくともここからでは確認することの出来ないどこかへ静かに落ちて行った、午後になってから隠れた太陽は結局そのまま今日の役目を終 .... 言葉には
口から出る言葉と
思いや考えを文字に託す言葉
以外に

口には出せず
口には出さず
日記にも残せない
残したくない

言葉を持っている

人は生きているあいだに
死 ....
アラームの数分前に目が覚めるのは
朱色青磁って名前の守護霊のおかげだということに
人生で初めて気づいた

睡眠中にアイデンティティフィルターの書き換えと
朱色青磁との作戦会議をしている
 ....
名前が
水たまりに落ちてて
のぞくと君が宿った
空のひろい方を
私は知った
朝起きて
カーテンを開ければ
片目の右は色を失い
半分白黒
週刊少年ジャンプ55ページみたい
左から右
スズメバチが私の視界を横断する
鮮やかな黄色の体躯
右に移れば
腹の濃い黒と薄 ....
挿し入れてしばし抽送のち射精無に継ぐ無なり死に継ぐ死なり

‪そがたとえ何十糎あったとて貫けはせぬ触れられもせぬ‬

セックスを鉄骨と言いかえてみるハローグッバイきみと鉄骨
そうこうするうちに
なんだかつめたい夕暮れがきて、

影たちがふれ合う
街は灯る
日々は揺れ
そこかしこで蓋がひらかれる

完全な夜がどこにもない
まぶたの裏にも
スカートの中 ....
その堤防は黄昏に
染まる海の静かな波の音に
つつまれていた

おだやかな心象風景のなか
ふたりだけが
迷っていた

それは
爽やかな夏の音楽が
昼間は鳴り響いていたから?
 ....
遺伝子というつづれ織り
きみとぼくを区別できなくったって
たいした支障はないのにね

ぼくの遺伝子はときどきエピタフを聴きたくなる

螺旋状の階段をのぼりおりするうちに
階数がわからなく ....
光にむしばまれ
腕を失った
女神のへそを
愛撫している
孔をのぞけば
青い
青い
そらが気だるい
気だるさは
笑いをこらえる
しりから
尻をひっぱたく
尾骨がある
あ ....
ゆるやかに
五月の日もとけさって
みひらいて
あとずさりか
いつかの希望
いくらかのプログラム
明日も言っている
いいかげんに
殺せと
 コロナの影響で家業はさっぱりだったが、昨日は久々に朝から厨房に立った。昔から来ていただいている県内客の四名様。この人たちは少人数でやってきては、楽な場所で楽に山菜を採りたいと色々と突っ込みを入れてく .... 過ぎて去った日々を
ふと立ち止まり振り返る事は誰にでも起こる

そこに見えた四つの苦しみ
そこにあった八つの苦しみ

愛情もあれば
憎しみも存在した

快楽も有れば
激しい痛みもあ ....
果てしない空にいる
姿なきしゃにむに
あるときは
つまづいて転がっていく石ころ
あるときは
風が止まったやにわに交わすキス
ときどき現れては
影だけを残して
もとからいなか ....
写真は嫌いだった
カメラを向けられてシャッターをきられるのは嫌いだった
私は顔や姿に自信がない
そればかりではない
衣服では誤魔化しきれない内面の貧弱さ

独り身の時代
異性は私を避けて ....
潜在意識は太陽
潜在意識と太陽
潜在意識は太陽のようだ
潜在意識と太陽は似ている

 非物質の中の微かな物質の世界にふわふわと過ごしている

 毎日車を走らせると どこかの星に着 ....
嫁入り道具の鏡は夫婦の寝室の隅で埃を被っている。
女がもっぱら使うのは手鏡

手鏡に写すのは何も首から上ばかりじゃなかった
時には股間の様子も鏡に写して見た

それは大概夫婦の営みの後だっ ....
いつもの言葉を忘れてしまった。
ラン、そして、アウェイ。
僕たちはいつも走っている。
それはランナウェイ?
どうやら違うようだ。
僕たちは逃れない。
僕たちは逃げない。
運命が僕たちを呪 ....
大きな空と 大きな山を見た
幾何学模様を合わせたような 目を細めて時間軸を仰ぐ
私と人類の記憶に滞る しんと降る空気が浮く 
説明する辞書がない
この大きな空と この大きな山

私の瞳にお ....
落ちていたスマホで
自撮りして
クオッカがつぶやいた

「なにこれ
 僕わらってないのに
 わらってるよ
 こいつ」
ひだかたけしさんのおすすめリスト(7719)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
自由な火の鳥- 邦秋自由詩4*20-5-29
覗き背後- ナンモナ ...自由詩3*20-5-28
JKだって自殺したい- ゆるこ自由詩9*20-5-28
手探り- あらい自由詩120-5-27
それでも今は- シホ.N自由詩220-5-26
代謝- 木葉 揺自由詩820-5-25
まごころ- 秋葉竹自由詩520-5-25
マルコポーロの旅- 梅昆布茶自由詩920-5-25
命日- 自由詩13*20-5-23
また生まれておいで- もとこ自由詩5*20-5-23
カウントを取るにはビートが染み込んでいなければならない- ホロウ・ ...自由詩2*20-5-21
はじめに言葉があった- こたきひ ...自由詩320-5-21
朱色青磁- 朝焼彩茜 ...自由詩420-5-20
空が落ちてる- かんな自由詩13*20-5-20
色覚半半- 秋也自由詩6*20-5-20
性交- ブッポウ ...短歌220-5-19
なんだかつめたい夕暮れがきて- はるな自由詩720-5-18
小虹- 秋葉竹自由詩420-5-18
遺伝子のうた- 梅昆布茶自由詩1020-5-18
であること- ナンモナ ...自由詩1*20-5-18
ひとりごえ- ナンモナ ...自由詩1*20-5-17
厨房に立つ(改題しました)- 山人散文(批評 ...7*20-5-17
過ぎて去りし日々を- こたきひ ...自由詩220-5-17
しゃにむに- 自由詩10+*20-5-17
古い写真は- こたきひ ...自由詩320-5-16
潜在意識と太陽- 朝焼彩茜 ...自由詩320-5-15
- こたきひ ...自由詩320-5-14
無題- 朧月夜自由詩3*20-5-14
額で見る景色- 朝焼彩茜 ...自由詩12*20-5-13
ロットネスト島にて- ナンモナ ...自由詩3*20-5-13

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258