感覚が感覚を呼ぶ、
空気にのせた音というもの、
私の声が、
はらりと涙のように、
紙の上に落ちると、
私の声はさかなになって、
紙の上を泳ぎだす。
そしてひとつの感情を繋げて、
物語を ....
丘を越える夢を見たい

風吹く空に金色の
夕陽に溶ける夢を

穴の中にいる自分
暗がりでなおうつむいて

夢さえ見なくなって
どれだけ経っただろう

開けても閉じても目に
色彩 ....
時々
体の壊れる音がする

それとも
心の壊れる音か

耳鳴りは
永遠に続くかのような蝉時雨

悲しくはない

目を閉じれば
あの夏にいる 
道はつづいてゆく
途切れながらも果てしなく

途次の三叉路で
焼きそばの匂いにさそわれて
この街道に至る

次の五叉路では
上海の娘が待っていて

サイレンのように
髪を偏西風に ....
 途中雨が降ってきた。傘をさすのも買うのもめんどくさくてそのまま歩いた。
 昭和通りの路地に店を探した。
 愛する男を独り占めしたくて、痴情の果てに男の性器を切り落とした女は、六十を過ぎてなお妖艶 ....
 ぼくは師匠にうでを見込まれて、理髪店を一軒任されるようになった。へたくそが髪を切ると、髪が伸びるとそこだけ浮いたようになるのだが、師匠に教わったやり方だとそうはならなかった。
 髪の毛というのは伸 ....
 和夫くんはさすがだった。秋が深まるころにはいじめられなくなっていた。
 和夫くんのお父さんが無実になった訳ではなかった。
 小学生の頃から和夫くんを知っているひとなら、先生からもつねに一目置かれ ....
体温を桜にわけている女 姐さんのチャック開けたら朝桜 我が身にはこれからも
あまりゆかりのない言葉

新学期

なぜだかわからないが
断固として幼稚園にも行かず
日々放浪していた僕にあたえられた

小学校という世界の箱庭で
やっと社会 ....
胸の上の微小な斑点は
ほんの少しの
風力だけでその
配置を変えてしまい
圧力は少しずつ逸れていく
本棚は不格好に撓み
空の瓶底が
真新しい壁と同じ色になったら
抽斗を開ける
清潔な
 ....
何が好きですか

あなたは
何が好きですか

野菜は何が好きですか?
私は毎日トマトが食べたい

アイスクリームの味は
何が好きですか?
私は濃いビターチョコが好き

 ....
目の前に、
どろどろとしたへどろの塊のような、
いきものが現れる。
いきものは異臭を放ちながら、
目だけをぎょろぎょろさせている。
いきものは何も言わない。
よく見るといきものの身体には、 ....
 中学にあがってはじめての夏休みが終わり二学期が始まると、ぼくは和夫くんと帰り道を一緒にしなくなった。喧嘩をしたわけではない。和夫くんが喧嘩をするはずがない。ぼくが和夫くんを嫌いになるはずもない。
 ....
 家に帰るとお母さんがおはぎをたくさんつくっていた。だからぼくは太るのだ。いじめられるのだ。それにしてもきょうは量が多い。ぼくがどうしたの聞くと和夫くんのお寺に持っていくのだという。
 今夜おおきな ....
 和夫くんは幼い頃から股関節を患っていた。
 学校の帰り道、ぼくは和夫くんと歩くようにしていた。
 和夫くんは高名な宗教家の息子さんで学校でも人望があった。和夫くんが松葉づえをつきながらすたすたと ....
花の中いいですかって訊いちゃダメ セーラー服でダンス桜爛漫 季節の冬ではなく
神経の冬がやってくる
いつの間にか肉も骨も失って
外界に直接神経で接触するようになった
神経は少しずつ削ぎ落とされ
細く細く、極限まで細く
硬く硬く、張り詰めてしまって
 ....
この骨格を焼いてくれるな

使い慣れた体なのだから
大体の様子はわかっている

柔らかな肉に閉じ込められた結晶を埋めないで欲しい

おれの血管とホクロを知り尽くしたおまえだけが知っている ....
ヴィーナスのマリッジブルー花の昼 花曇り口に広がる鉄の味 さくら散る見果てぬ夢は見続ける 桜より母を大きく描く理屈 フィアンセがいるなら言えよ姥桜 視界にはたくさんの目がある。
開いた画面に浮かぶ目玉は、
口になって牙を剥き出している。
口になった牙を生やした目玉が
私の目を喰らおうとする。

瞬きひとつでページをかえると、
今度は ....
ごろごろごろごろ ごろごろごろごろ
(肉ガ欲シイ、肉ガ欲シイ)
灼熱の太陽の光さえ届かない、
湿った森の奥で、
ごろごろごろごろ ごろごろごろごろ
(肉ガ欲シイ、生キタ血肉ガ)
喉を鳴 ....
ぐだくだにやろう

花びらとがくと新緑で

透明になったさくら木みたいに

叶わないことばかりだけれど

ぐだくだにやっていこう


悲しくない

情けなくもない

ここ ....
親友の浮気調査や夕ざくら E.YAZAWAタオル一枚花の宴
ひだかたけしさんのおすすめリスト(7768)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ワイン- あおい満 ...自由詩216-4-19
バルバロイ- ガト自由詩4*16-4-19
耳鳴り- ガト自由詩5*16-4-19
空へかえるマニュアル1- 梅昆布茶自由詩716-4-19
花畑(終)- 吉岡ペペ ...自由詩216-4-18
花畑(5)- 吉岡ペペ ...自由詩216-4-18
花畑(4)- 吉岡ペペ ...自由詩216-4-18
体温を桜にわけている女- 北大路京 ...俳句216-4-18
姐さんのチャック開けたら朝桜- 北大路京 ...俳句116-4-18
新学期- 梅昆布茶自由詩816-4-18
無為の輪郭- noman自由詩316-4-17
ふかいり- 瑞海自由詩7*16-4-17
へどろの街- あおい満 ...自由詩116-4-17
花畑(3)- 吉岡ペペ ...自由詩116-4-17
花畑(2)- 吉岡ペペ ...自由詩116-4-17
花畑(1)- 吉岡ペペ ...自由詩116-4-17
花の中いいですかって訊いちゃダメ- 北大路京 ...俳句316-4-17
セーラー服でダンス桜爛漫- 北大路京 ...俳句116-4-17
神経の冬- 葉leaf自由詩216-4-17
ナルシス- レタス自由詩316-4-17
ヴィーナスのマリッジブルー花の昼- 北大路京 ...俳句116-4-16
花曇り口に広がる鉄の味- 北大路京 ...俳句216-4-16
さくら散る見果てぬ夢は見続ける- 北大路京 ...俳句116-4-15
桜より母を大きく描く理屈- 北大路京 ...俳句116-4-15
フィアンセがいるなら言えよ姥桜- 北大路京 ...俳句116-4-15
缶詰- あおい満 ...自由詩11*16-4-15
ヒトクイバナの心- あおい満 ...自由詩2*16-4-15
花びらとがくと新緑- 吉岡ペペ ...自由詩116-4-14
親友の浮気調査や夕ざくら- 北大路京 ...俳句116-4-14
E.YAZAWAタオル一枚花の宴- 北大路京 ...俳句216-4-14

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