ガラセラの樹を目に見えるようにするためには、
まずはそれを囲む魔物たちを退治する必要がある。
なぜなら、ガラセラの樹は生命の呪いの欠片を元にして、
結界を生むものであるからだ。

その高さは ....
氷の土地クールラントと、炎の土地ラゴスとの間には、
ベル=ダッジアの住む{ルビ邑=むら}がある。
ベル=ダッジアとは小人族の一種で、背中に羽根を持つ種族である。
それがために、奴隷商人の恰好の商 ....
冬のへその緒が春に巻きついて夏が死産した。父からの電話はそんな内容だった、ぼくは耳を疑った、それはミミが何かを画策したからに違いないと、ミミは実家の隣に住んでいる島崎さんちで飼われている九官鳥の名前だ .... 花は咲くのだろうか
この寒空の下
風に吹き付けられて
身を震わせているくせに
光を浴びて
水を浴びて
いつの日か
緑を輝かせて
その花弁を大きく開くことが
あるというのか
夢物語は ....
空想で猫を飼う、名前はチグリス
名前を呼ぶと尻尾をぴぃんと立てて走ってくる、空想なのでチグリスは排泄行為をしない、猫砂もチュールも要らない、今夜は冷えるから一緒に寝ようと言えば、チグリスは尻尾を立て ....
生命の接続は永遠に緩やかに
僕らの日常は神経症的な仕事ばっかりで

いつかの森にかえりたかったとしても
その森じたいが無かったりするんだ

僕らの無力さは充分発揮されて原子力がときに
地 ....
1)
別にグレてるわけじゃないし特に優等生でもなかった、どーにもならないこともあるし理不尽なこともあって親や先生にうんぬんかんぬん、ぼくはそれらでドロップアウトする気などさらさらないし、ただ面白いも ....
私の小鬼
笑う 笑う
ふふふ あはは
悲しいね
ありがとうさま





{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
一面銀になびく草の原を
未明の馬が駆けてゆく

どこからどこへ駆けてゆくのか
ほこらかな そして不思議にしずかな躍動で
一面銀になびく草の原を

駆けてゆく未明の馬は
そうだ きっと
 ....
忘れたら
新たに思う
生と死を
つなぐたましい
雨のしずけさ




{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
どこへ行くの
ここ以外に
私のいない
未来で
おはよう



{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
二〇一八年九月一日 「葉山美玖さん」


 葉山美玖さんから、小説『籠の鳥 JAILBIRD』を送っていただいた。クリニックに通う女の子の成長物語だ。会話部分が多くて、さいきん余白の少ない目詰ま ....
がじゅまるの
青々とした
葉の光
あらゆることが
こころの糧だ


{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
夏だなあ
うちわあおいで
麦茶飲む
四十九日も
静かに過ごす


{引用l=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
 奇妙な縁があって、X JAPANやミレーヌ・ファルメール、マリリン・マンソンらの音楽を聴きなおしてみています。そして思うのは、彼らの創作する作品というものは、今ではすでに過去の再構築だけを目指してい ....  このごろ考えていることに、「概念とはグラデーション的な実在ではないのか」というテーマがあります。世の中を科学によって見る物の見方は、遠く過去にはギリシア文明の時代、いいえ、それよりもずっと遠い過去か ....  病院のなかでの自分の定位置というものを決めることは難しい。けれども面白い。制約のなかで何かが生まれる。制約がないのであれば、作ればいい。自由がないのであれば、それを作ればいいのと同じように。制約がな .... 戦士エイソスは、最初は密偵として、
アイソニアの騎士の元に遣わされた。
というのは、アイソニアの騎士が善なる者か、悪なる者か、
元老院の長老どもには分からなかったためである。

アイソニアの ....
戦士エイソスは、クールラントの東の外れにある、
ディペルスの街の出身だった。
その出自は高名な貴族の家系で、
とくに剣と弓矢の扱いに秀でていた。

しかし、アイソニアの騎士がエインスベルや盗 ....
英雄の生を語るには、その死をもって始めなければならない。
なぜなら、死こそが人間の生き様の帰結点なのだから。
アイソニアの騎士のような男にとっては、なおのことだ。
なぜなら、その生は謎に包まれた ....
海からの手招き
ちいさく
おいでおいでと飛沫をあげて
幾千の光があなたを呼ぶ

神の隠した浮島が
夕陽の産卵に砂を捩らせ
浜辺を涙で湿らせる頃
あなたの瞳にひそむ楷が
海底の椚に突 ....
さみしい思いをしていたら
母親がゾウを買ってきた
我が家は1DKだけど
ゾウ一頭くらい
生活する余地はある
問題はどうやって
ゾウを部屋の中に入れるかだが
販売業者はお手のもの
手際よ ....
ようやく畑にたどり着いた
遠くを見て佇む案山子ひとり
腕はだらりと垂れている
そばへ歩いてゆくと
帽子を取ってお辞儀をしてくれた

私もお辞儀をする
顔を上げると案山子は
帽子を持って ....
季節を思い出した この冬に
  
時間のないジェットコースターに乗った感覚で

花を一輪大切に指で包む 会話を弾ませる 微笑みを正面に

時間の感覚を麻痺させる脳処理をして

この ....
心の外側で謝ったり笑ったりするとき、自分を消費している感じがしてよかった。精神の空洞に合わせて身体を削って、サイズを合わせようとしていた。自分の欠けているところがはっきりと見えていて、でもなんと言 .... こんなクソ寒い日
障子紙がえ
みすぼらしいらしい
寒い日
声がデカくなる
「詩とはなにか」
白紙でいいんだよ
だろう
障子紙なんか
絵を飾る
 
遠い砂浜
日が沈む五分前
  
遠くに人影が
犬の散歩だろうか
それとも
心の散歩だろうか
   
気がつけば
絵の中に立っている

橙色に染められて

描 ....
    岩

   せせらぎがながれ

   葉やはなびらがながれて



    風

   計量器の退屈を戯れ




    ・

   無が刻印された
 ....
いつも通貨は飢民を迂回して流通する
いびつな地球儀の舵をとっているのは誰
鍋の底に経済の残滓がEDMみたいだ

僕は誰。僕のからだのなかには吸い殻と
古い写真と優しかった女しかいないから
 ....
残業で
すっかり遅くなってしまった
疲れた身体を引きずって
車のドアを開け乗り込むと
助手席にいる
随分大きくなった
初めて出会ったときは
小さな子猫ほどだったのに
ある日突然
姿を ....
ひだかたけしさんのおすすめリスト(7765)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ガラセラの樹- おぼろん自由詩1*21-12-10
ベル=ダッジアの邑- おぼろん自由詩1*21-12-10
ストップ/ザ/シーズン/イン/ザ/サン- ちぇりこ ...自由詩4*21-12-9
矛盾にまみれのそれは- 坂本瞳子自由詩1*21-12-8
チグリス- ちぇりこ ...自由詩3*21-12-8
森のうた- 梅昆布茶自由詩1221-12-8
ボーイズ/ビー/シド・ヴィシャス- ちぇりこ ...自由詩3*21-12-7
※これは五行歌です。- こしごえ自由詩2*21-12-7
未明の馬- 塔野夏子自由詩5*21-12-7
※これは五行歌です。- こしごえ自由詩2*21-12-6
※これは五行歌です。- こしごえ自由詩2*21-12-6
詩の日めくり_二〇一八年九月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩13*21-12-6
※これは五行歌です。- こしごえ自由詩3*21-12-5
※これは五行歌です。- こしごえ自由詩2*21-12-5
ポピュラー・ミュージックは文学たり得るのか?- おぼろん散文(批評 ...4*21-12-5
概念とはグラデーション的な実在ではないのか?- おぼろん散文(批評 ...3*21-12-5
精神病院でのある一日- おぼろん散文(批評 ...4*21-12-5
戦士エイソスとアイソニアの騎士- おぼろん自由詩1*21-12-3
戦士エイソス- おぼろん自由詩1*21-12-3
英雄の死- おぼろん自由詩1*21-12-3
海の呼び声- 由木名緒 ...自由詩3*21-12-3
カシマシ娘- やまうち ...自由詩3*21-12-3
スケアクロウ- 木葉 揺自由詩14*21-12-3
時間を落とし切る- 朝焼彩茜 ...自由詩321-12-2
20211201- はるな散文(批評 ...421-12-2
障子紙- ナンモナ ...自由詩5*21-12-1
絵心- やまうち ...自由詩9*21-12-1
#- 津煙保存自由詩6*21-12-1
棄民のうた- 梅昆布茶自由詩1221-12-1
対話篇- やまうち ...自由詩2*21-11-29

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