黒でも
白でもない
灰色の
生き方で在る
私の濃淡
私の胸の奥の柔らかいところに
靄がかかって痛みが走る
肺を潰されていくような錯覚に陥り
呼吸が出来なくなり
次第に息は浅くなる
同時に脳内でガンガンと
後悔とか怒りとか悲しみとか
....
「独白」
霜の立つ
音のきこえそうな
夜に一人で居る時は
吐息など捨てようと
幾度 思った事か
「街の鴨」
商業施設の脇を流れる
堂の川 ....
天井を叩いて、
カミサマの不在を確認する
開いた空の先は
{ルビ主=あるじ}を失った海のよう
空っぽの海を、
深く深くのぼってゆく
つぶれそうな肺を
握りしめるように、
吐き出した ....
始まったゴールデンウィーク忙しい休むはずが疲れる旅行
十連休始まってみれば後はもう凄い早さで消化していく
良い天気初夏は明るい花多い気持ち新たに得意を増やす
歩くほど体元気になる感じ ....
遠くを
みつめる
まなざしが
今を深くして
果てしない
岩隠れ、{ルビ永遠=とは}に{ルビ天陰=ひし}けし岩の下蔭に、
──{ルビ傴僂=せむし}の華が咲いてゐた。
{ルビ華瓣=はなびら}は手、半ば{ルビ展=ひら}かれた{ルビ屍骨=しびと}の手の{ル ....
いつになく長風呂し
秋刀魚の蒲焼
突っつく晩めし
身の冷えぬ間に寝間へ入ろう
熱燗一杯キュッと飲み干す一人者
昼からにくを食う
ゆずサワーもいっぱい、飲む
今夜は人々と会うのに
この口臭は、どうしよう
あっそうだ
忘れもののガムがあったな
リュックのポケットから取り出して
口の中へ放りこみ、
....
そのむかし平和の庭に咲く無名花を摘んで弔う兵士ひとり
草の匂いが
立ちこめた
朝の風景に
子の姿はなく
悩みもなく
ねむの木に
日々の水をやり
和平の燈篭は
無名花 ....
そのむかし平和の庭に咲く無名花を摘んで弔う兵士ひとり
朝鳥の鳴く声を知る行者かな「し」なぞこの世に無ければ善いと
誘惑が房なして実る
秋の夜霜に甘さは深まる
罪摘むように紫紺をつまむ
唇に触れる果皮の悩ましさよ
貴方に押し当てたたなごころの狂乱
ぷちぷちとはぜる無数の果実
ああ こんなにたやすく壊 ....
子供の頃
あちらこちらで見かけた
今はあまり見かけない
干し柿は美味しい
子供の頃は好きではなかった
開発が進むほど
昔らしさは何処かに消え
寂しさを感じてしまう
味が独特 ....
rist.ali-ali-ali
a rist.ali-ali-ali-y
rist.teres ali-ali-ali-ali-ali-ali---
kimigawaruikul ....
毎日を毎週を毎月を毎年をつつがなく暮らしてきた私たち日本の人
きっと全宇宙の知的生命体のほとんど全て私たちのことを知らない
とても幸せな朝
まだ真っ暗な四時の宇宙を切り裂いて自転車 ....
冬晴れの
光あふれる
居間に居て
母の背中と
光をわける
ふたが空いてしまう。
でも、鍵はしていなかった
おもたいふたでもなかったし、
あかない理由もなかったのだ。
蓋が開いてしまうと思う。
水がたくさん入っている。
それから間違えも入っ ....
すべてのことに意味があるんじゃなくて
すべてのことは意味になるんだ
と
冬空の秋
出来るだけ
世界を愛そうとおもう
漠然と
(なんかの漫画の影響)
コン ト ロール ケーキ ケン スギル アイツは、ロッカー
焼き鳥屋良い匂いさせついてくる財布の紐が緩み始めた
料理自慢お爺さんは料理人斬新でアイデア満載
葡萄狩初体験で新鮮で父はワインの話ばかりする
初めての十連休で問題も初めてづくしで戸惑 ....
どこからともなく
黒い帽子、
黒いコートの
陰謀論者がやってくる
はじめ電信柱の影にいたが
子供たちが騒ぐと、
わざとコートの前を開いて
●ン出しをして追いかけて来る
不気味な ....
なんだか気分が晴れない日や
落ち込む日があってもいいのさ
そんな時は
その、息のできない苦しさを味わい尽くして
一層のこと
沈みきってやればいい
グーーっと 沈みきった人だけが
....
Mmmmm.
Whip!
Mmmmm.
Whip!
子よ、
(創世記二七・八)
わが子よ、蜜を食べよ、
(箴言二四・一三)
tuum est.
....
まひる日にやすらに睡る長ゐ髪
ひとり起きてやすらに睡るきみの髪なで
口無しぞ海を眺めて海にとられむ
磯に火を焚け濡れしきるわれときみのため
天にも陸(くが)にも来ずふるへる海明 ....
泳ぐならいっそ藻屑になりたいとそう海のほう見ながら言った
君という名の岸辺へと着きたいよでもそこまでは行けそうにない
冬の海へと飛び込んだ心臓が瞬時に凍り逝く夢を見た
砂浜のビー ....
林檎の樹を眺めきみ何おもふ
ひらけた地より林へあるくふたり
海そのままに日は動かずふたりで居る
樹によりてきみ何おもふ海のおと
われに罪あれば日はそのままに海よ鳴れ
....
【俳句】 船曳秀隆
筆先に 宇宙の春が 溶け落ちる
桜には 天馬の翼 生えている
花桜 地平線まで 散り敷かれ
花吹雪 冥王星へと 降りしきる
花吹雪 地球の裏へと ....
凪ぎはてた海よわれは哀しむ
忍びかにわれ哀しむ凪はてた海を
忍びかよりさつそう飛んで啼きつめる鳥
まどふこときみの乳(ち)の辺(へ)に痣がある
きみの乳(ち)の辺(へ)を眺め下 ....
冴え返る
静けさに
雨音のみの
真夜中
しみる
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271