ごぅごぅと言う風と戯れながら
花たちが散り舞いゆくのです
種子は風や鳥や虫に運ばれ
あの町で咲きこの街で咲き
それを見た人たちの心にも
花が咲き乱れ赤、青、黄、
赤、青、黄、花が咲き乱 ....
なぐさめるなんて性に合わないね
お酒に飲まれるなんてらしくないね
明日は雪らしいよ
都心はてんやわんや
去年はすごかったね
手すりに積もった雪が
滑り台からスルスル下る
でも背の高い花は ....
人工知能ってイスに座れないらしい。
ハードから見れば「臀部」が存在していない。
ソフトから見れば「疲れ」を知らないということ。
ゲームからすれば「イス取り」をプレーしたことがない。
....
朝日は夕日
生き物の気配のない夕日だ
でも夕日は
ちっとも朝日ではないのだ
影が長くのびるよ
ビルからひかりの後光さす
朝から立ち止まってるひと
誰も待っ ....
僕を支えるためにはそれなりの平面がいる。
いるだけではだめで、ひと時をすごすために、
腰掛であったり、テーブルであったり、
液晶の平面であったりと。生き造るには、
解体されるには、まな板と ....
蝶々は飛び回ります
匂いに引き寄せられて
花は待っています
蜜と共に花粉が運ばれるのを
蝶の性なのか
花の魅力なのか
色艶はどの生物にもあるもので
命を引き継ぎます
自然は魅力 ....
蛇がいる
君の微笑む裏切りを
しんじず毒牙で首すじを吸う
キラキラと
瀬戸内海の橋である
入り日を吸い込み赤い息はく
音も無く
飛んで火に入る蜂の羽
そして泣いてるみ ....
僕らは空に
飼われてる
バクテリアも
マウスも
ヒトを知らない
そして
ヒトもまた
何かを知らない
月
日
星
雲
見得るものしか
見ていない
....
絆っていうことばがあって
糸へんに はんぶん
半、はもともと
牛の意味で
こちらと、むこう
分けられた牛
それをつなぐ綱ということ
絆
それは縛る道具だ
だからこ ....
ほら、樽のなかでお眠りなさい
煩わしいすべてをわすれて
檸檬かしら、いえ、林檎でもいいわ
樽のなかを香気で満たしてあげます
息を潜めて、あ、とも、うん、とも
言わないで猟犬を連れた ....
ひりひり痛いあなたの詩
きょうもひとつ読みました
ズキズキ
ズキンズキン
ヒリヒリ
ピリピリ
そんなことばはベトナムにはないという
家族の痛みも
親子の痛みも
どこの国へ行ってもおな ....
風がゴーゴと吹いて
安らかに眠れない夜を繋ぎ合わせて過ぎていく日々
この命をささえる仕組みも経年劣化して
無情に軋んでいるけれど
その痛みに壊れてしまいたくはない
言葉にならない不安 ....
熱いうちに打て
命ずるままに打ち続ければ 一本の切れ味のある
詩が完成するんです
納得が訪れる事を恐れる
きりきりと弦を張って弾く
バチで弦が切れて 頬を切っても弾くんです
切れ味 ....
穿つ
一点の水滴
たえまなく
焦らず
おごらず
白い石、穿つ
ダメな
期待を
いだかせない
過去の自分自身を
穿て
刃物のような崖から見降ろす
目の前の荒海が騒 ....
どんな素晴らしい力も
ただしいものにつながってそれを経て得た力でなければ
間違いなく汚れている
そんな力に触れてしまったひとはよく覚えておいてくれ
その汚れはあなたの富や名 ....
なにもかもが気に入らなくて
そりゃもう怒っている
憂いて嘆いて喚き散らし
どのようなドレスコードも間違っているような気さえする
本当は
熟れきったシングルマザーのことを考えている
にも関わ ....
あなたの言葉は
表面を滑りながら
いつも
知らない
誰かのために放たれていた
たどたどしく、伝えても
遮ぎられて
あなたには届かない
雨粒に穿たれる石のように
心はなめらかに
すり ....
ふつうがなにかも分からない
善悪の区別もたぶん
ついてもいないし分かってもいない
なにが悲しみなのか
その結果のようなものをタオルで拭く
なにも元には戻らないし
関 ....
雪道に崩れ落ちそうな脆い月、
そんなこころを抱きしめて
自分を抱きしめ堪える朔月
雪道に崩れ落ちそうな暗い月、
抱えた苛立ちを棄て切れない
涙も凍る非情な朔月
雪道に崩れ落ちそうな ....
この世の塵の掃き溜めに涙も唾も吐き捨てる
俺の怒りの矛先は何処にも行き場を失って空っ風に震えるばかり
何でもねえょ
馬鹿馬鹿しいよ
どうでもいいよ
どいつもこいつも
あいつもそいつ ....
冬野過ぎゆく風、
冬枯れのしろい空
痩せた私のこいびとが
その空をみあげて武器を振りあげる
冬野過ぎゆく風、
どんな性にとっても
哀しい事故も受け入れる
力を持たない空っぽの ....
今日が、微睡んだ瞳の奥で
希釈されていく
感情は、乾いた風に吹かれ、干からびて
身体の襞に折り畳まれる
けれど、記憶はいつかまた蘇る
あなたが必要としているものは
全て ....
{引用=(*筆者より―― 昨年暮れ辺りに自分のかくものがひどく拙くなつてゐることに気付き暫く充電することに決めた。その拙さ加減は今回の投稿作をご覧になる諸兄の明察に委ねたいが、ともあれかいてしまつたも ....
少年期の 苦悩が
舌の上に 暗く燃える
燎原の火とも 思しく
火力を 増幅する
のたうつ 蟒蛇の様な
凶悪な 輪郭に
驟雨めいた 思考の
黒煙を漏らす 眼瞼
少年から 幽鬼へ
....
一人にたった一つしか持たされていなかった
それを
いつかは黄泉の国に落としていまうとわかっていても
一分でも一秒でも長く持っていたいのは
誰しも切に願う事
名を呼んだけれど応答がなかった ....
林檎の木からは
そこに巣食う虫どもを
怯えさせる匂いしかしない
空気も甘酸っぱいまま凍りついた
林檎園の丘の上に転がるように
あたしの脱け殻は
星の下で眠るんだ
陽だまりの ....
名も歳も 無く
鋭く 無垢な筆勢で
通り過ぎる ものみな
書きとめる 少年
姉妹に 恋をした
密かな 罪を燻らせ
拙い 経験を統べ
生き死にに 眼を馳せる
葉と石を 神とし
....
裏切りはいつももう
すでに進行していて
素知らぬふりしていたひとも
あばかれるとすっとぼけてる
星空の瞬きって
その距離と俺の距離って
なんのものまね
す ....
不死の女を殺した。長年の願望であった傘で殺してやった。
女がいつも帰りに渡る陸橋の踊り場で殺してやった。
赤いスカートが風で翻った瞬間、傘の先端を女自体にぶっさして、
ぐいぐい差し入れて ....
これからあと
いったいいくつの箱を開ければよいのか
ぐったり濡れた僕に箱は届く
僕は開ける
そしてまた箱がある
僕は開ける
また箱がある
僕は開ける
箱がある
僕は開ける
....
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