ソテツの葉が絡みつき 十年に一回輝く
狂おしく悩ましい亜熱帯の夜 何かが生まれる
息を殺して十五夜を待てば 銀色に輝く竹林

闇夜に浮かび上がる 竹に虹のウェーブが架かる
夜のスコールにうた ....
世界がある
世界がうかぶ

捉えようのない空間
捉えようのない生命

科学的に分析すれば
緻密な世界が
波をうち
熱をおび
うごめいている

体系的に渦を巻き
一定のリズムで ....
サーカス小屋に夕げの香りのあたたかさはないのだ

オレンジと黒の渦巻きのぶん冷たく焦げている

騒々しい星々が夜を乳白色に染め混沌とさせている

父母は夜通し外にいて金と切れ端を数えていた ....
いつからだろう

熱病に侵される

戦う南風、こがらし


叶わない。
世間様に顔向け出来ない
恋煩いとかナントカ

ないとめあ


立夏すぎ汗が滲む

上がる躰の体温 ....
            充実感はもとより

          空白感にも気がつかず

   いつのまにか 卒寿の峠をおりてきた

        その しあわせを・・・・

     ....
今朝 クロネコのおにいさんが
水を持ってきてくれた
わたしも持ってみて その重さに眩暈がした
神さまはいのちをくださった けれど
あとは
自分でやりなさいと  死ぬまで
夕焼けを信じます

とても遠くて
あたたかいもの

まいにち見ていても
絶対にさわれないもの

すべての
つくられたものを
だいだい色に
染める絵の具です

女を
男を
 ....
夏空がひろがる

口をあんぐりと空けて

空を見上げる

夏だなあ

夏空がひろがる

太陽が燃える

まぶしい

口をあんぐりと空け

手をかざす

夏にのみこま ....
もうこれで、と思ったときも
ページをめくると鳥がいた
青色の羽をしていた

羽毛が抜け落ちるのを
少し気にしながら
西日の当たる部屋
ソファの上で笑ったり

片方は詩人で
片方は旅 ....
落ち葉
いちまい

小川にながれる

風が舞う夜空に
架空の黒い壁が
立ちはだかる

うずまく
星雲に生れおちる
子供たち

刹那を掻きむしる
老画家
野望にのまれ ....
{画像=170702213809.jpg}{画像=170702115037.jpg} ウジ虫を高い所に置くと
簡単に落ちて来る
ニラレバ炒めの香りにやられて
簡単に落ちて来る
トレーナーのミッキーに
ウジ虫を鍛えさせた
ウジ虫の多種類の筋肉を
広く短く鍛えさせた
ヒキガ ....
恋をしている

窓をしている
に見えて
そっちの方が素敵だと思った15歳

青春の炎がみちみちて
いなかった
家の壁が
へっこんでいるので
女ばかりのこの家で
誰がそんな乱暴ち ....
自由の匂いがする
日暮れの風
孤独の味がする
街の夜気

ひとり日と夜
時が流れる



日に光るジンロックの
背徳性
灰色の地に落ちる
北向きの窓

かつての日 ....
満ち満ちた海を見渡していた
水平線が弧を描き
白い波しぶきが
ざわめいていた
空も海もひとつになり
心に青く染み込んでいった
魂に海がすみつき
空もすみついた
私を夏の色にそめ
心は ....
繰り返される日々の中で
身も心もすり減ってゆく
紫陽花が咲く坂道を駆け下りる
雨色の風が頬を撫でる

ここまで生きてきた
どこまで行くのか
わからぬまま
歩く

蛍火はなつかしく揺 ....
気取った言葉はいらない

私の言葉で語れるなら

私の本当を語れるなら

それでいい

私の本当は

私を生かし

私に命を与えている

私を不器用に語る

たどたどし ....
枕は夜の舟
ソバ殻
ビーズ
低反発ウレタン
素材は様々

草木が眠る頃
ボクたちの首を乗せて
夢に漕ぎ出す

地球の半分ではいつも
首無し死体が散乱しているが
肉体の重みから
 ....
湯島天神の境内に入り
石段で仰いだ空の雲間から
顔を出す
しろい輪郭のお天道様が
遥かな距離を越えて
この頬を温める

あぁ、皿回しの利口なお猿さんが
師匠に手を引かれ
ひょこひょこ ....
      裏庭を横ぎった 
         雀かなぁ
 それとも 春の野鳥かなぁ
 
     物寂しい郊外から
     聞こえて 消えた
    救急車のサイレンが

   広 ....
月は見えない

普段から夜空など見もしないくせに
月の輝く夜など欲しくもないくせに
一番星などどうせ気づかない
流れ星など見ることはない

赤らんだ空に涙を乾かしてもらったことは
あっ ....
皮脂で汚れ切った車窓越しに
遠ざかる
街の灯を眺めている

真っ当に生きて
正しく幸せになることが
こんなにも簡単だと気付くまでに
随分と
遠回りをしてしまった


 ....
翼もがれて堕ちてゆく
なだらかに弧を描きながら
緩やかな速度で
痛みを覚えるために
気を失うことはなく
流血も軽やかに
飛沫を放つこともなく
身を捩ることも捻ることもできず
嗚咽さえ上 ....
疲れたけれど
明日も歩こう
疲れちゃったけど
云わないで歩こう
神さま疲れた
神さまだけには
疲れちゃったよ
天と地と
自分だけ知って
明日も歩こう
おぼつかない
てのひらでうけとった
灰色の雲間からの
太陽球のささやかな光筋に
もうすでに摩耗しきった熱の残滓
会話と歩幅に
かたつむりの速度を馴染ませた
潤いの傘の季節
かつての興隆 ....
寝床は
闇の螺旋をえがき
赤い瞳に底を映す

白昼の日常に忍びよる
気づかれない
巧妙に仕組まれた罠

不可視での攻防は
繰り広げられる




からまって
ゆるりと
 ....
サンゴ礁の様な幸せを探して居たら
脱衣場で急に扉が飛んで来て
指を負傷してしまう
猛烈な扉に
右手の人差し指が
痒みまで作る

サンゴ礁の様な倖せを探して居たら
洗面所の電気を急に消さ ....
貝がらが君の右の手から放たれて、しなだれた花びら一輪を左の手から掬った。泣いてしまう前に話そう。潮の満ち引きのこと、涙の渇く早さのこと、月の光の明るさと甘さのこと、君との足あとのこと、私の .... もしも涙が雨だったなら

「涙なんか流すな!」と怒る人の
なんと愚かしいことか

シトシト
ポツポツ
ザーザー

もしも涙が雨だったなら
現在過去のつらいことは
それを作る雨雲だ ....
傾斜を下り刺し殺された命たち
多くの者は海の最果てで
多くの者は自明な住宅で
この土地で地を這い工事していると
命たちが呼吸に紛れ込んでくる
もはや死んだ命たちは生活の粒子
我々の ....
ひだかたけしさんのおすすめリスト(8124)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
南海の孤島の亜熱帯の竹林- 星丘涙自由詩1*17-7-10
見えない秩序- 星丘涙自由詩3*17-7-10
ふるさと- 吉岡ペペ ...自由詩117-7-10
あなたはいらない- 水戸 う ...自由詩5*17-7-10
遺言メモ- 信天翁自由詩217-7-9
生きる- もっぷ自由詩317-7-9
信者- やまうち ...自由詩317-7-8
夏だなあ- 星丘涙自由詩5*17-7-6
空の教会- やまうち ...自由詩8*17-7-6
日記- 星丘涙自由詩5*17-7-4
断片2011(詩+イラスト)- ふるる自由詩18*17-7-2
ウジ虫- 間村長自由詩7*17-7-2
窓をしている- ふるる自由詩6*17-6-30
螺旋の日と夜- シホ.N自由詩717-6-28
もっと光を- 星丘涙自由詩4*17-6-13
紫陽花の坂- 星丘涙自由詩11*17-6-12
本当の言葉- 星丘涙自由詩3*17-6-10
夜の舟- まいこプ ...自由詩317-6-10
合格祈願- 服部 剛自由詩317-6-9
田舎街の風- 信天翁自由詩217-6-9
本能か- 坂本瞳子自由詩2*17-6-9
終電- 自由詩9*17-6-8
晴天のそれ- 坂本瞳子自由詩2*17-6-7
- もっぷ自由詩717-6-6
ニュートラル- 本田憲嵩自由詩417-6-6
- 星丘涙自由詩2*17-6-6
右手の人差し指- 間村長自由詩317-6-6
もう君の声も聞こえないほど- かんな自由詩4*17-6-6
もしも涙が雨だったなら- 巴(とも ...自由詩317-6-6
生活の粒子- 葉leaf自由詩317-6-6

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