生命に憑かれているというべけれ 湿原にずぶずぶと、足首

人食う、人の、目の、白、光、血を流し、たるは、食う顔、食え、サトゥルヌス

青空に白く小さい染み一つ仕方がないの有明の月

切 ....
あたしがまだ二十代のころ

三十代のひとなんておっさんだった

えふさんもえぬさんもわいさんも

あの頃三十代前半だったんだ

あのおじいさんみたいなひとなんて四十一才

月日はた ....
音のない青空である 端っこをびりびり破り裂く哨戒機

白い、錆、赤い、石灰、見てしまう。古い高架は堅い、おそらく

海ゆかば。冬、清潔に風化され。臭い残さず水漬く屍よ。

◇基礎体温を付け ....
大好きな高校を成績がわるくて退学させられる次男が心配だ

乳癌とたたかうためにオレは子宮を全摘した

来月右の乳房をとる

オレの生への執着は次男だけだ

子宮をとったら鬱っぽくなると ....
 閉ざされている。
 この窓も、どの窓も。
 ・・・城門も。
 あの森の教会の扉も?

 閉ざされている。
 パリの冬も。
 ニューヨークの夜も。
 もしかしたら私の心も?

 ....
鉄塔が一・二・三・四・五・六・七冬の畑を遠巻きに走る

壁を見るたびに震える目の中の双子の振り子。時計、こわれた

毎日の電話 かならず接続後二分五秒で圏外になる

うつむいて、馬なでて、 ....
山間の、とある峠の一角に巨大な岩が奉られている
近くに湧き水が流れ、森の陰影のくぼみにそっと佇んでいる
神が宿るといわれてきた、大岩
峠道を歴史の人々が歩き、腰を下ろした
見つめた大岩に合掌し ....
大好きな高校を退学させられる次男が心配だ

生への執着は次男だけだしお前たちにとって

変わった母に違いないだろうけれど母は母さ

乳癌とたたかうためにオレは子宮を全摘した

子宮をと ....
もっと もっと恋をしたい
男なんてもう懲り懲りだなんて言っていないで
もっと もっと恋をする
私は夫に恋したい
憎しみばかりの人生じゃ
あまりにもじぶんが可哀想

もっと もっと恋をした ....
何十年も生きてきて
大抵のことは経験してきた
良きにしろ
悪しきにしろ
これからも色々とあると思うが
なんとか乗り越えられる
大丈夫さ
ここまで生きてこれたのだから
だから心配はしてな ....
目をつぶると発作に襲われる

しかたがないからデパスを飲む

こんな苦しみのような不安に

誰もがさいなまれているのだとしたら

誰もが静かに降る雪のよう

誰もが深海のプランクト ....
足元に邪悪が纏わりついて
歩き出すことができない
気分は悪くないのに
悪魔が囁くんだ
「お前の魂は何色だ?」

罪ばかり犯して
魂もさぞや汚れているだろうと思っていたけど
それは杞憂に ....
詩を紡ぐということは
裸にならなくてはいけない
恥ずかしがっていては
心の襞は描けない

素っ裸にはなれない
野暮な言葉を並べたくはない

ええかっこしいが邪魔をする
綺麗な言葉を並 ....
命を全うするという受動的な態度は嫌いだ
命は全うさせるものだ

命は尊いと決めつけるのは嫌だ
命が尊いと実感できるかは自分次第だ

論理的な思考よりも信念は誇り高く
アクションは概念より ....
雨の中に黒い女
傘もささずに佇む

雨の中は深海のように暗く
光を飲み込んで
なにもかもを溺れさす

ソコで待つのは愛しいあなた

女は泡になる前に

揺るがぬ愛を得る為に

 ....
縁側に転がってみれば
満天の星空
その輝きの一つ一つが
何十年も何百年も前のものだと分かってはいても
今、この星々は
消えてしまっているのかもしれないと分かってはいても
その美しさから目が ....
おれの周辺には
死刑囚の心情みたいな沈黙が堆積していた
それはぱっと見には
湧水のように床から滲み出たもののように見えたが
出処はそこではなく間違いなく余所にあった
マーク・ボランの
 ....
木枯らしが吹いて
私が知らないうちに冬が来る
私が知らないうちに季節は巡る
冬は嫌いだ
寒いから
冬は嫌いだ
雪が降るから

木枯らしが吹いて
枯葉が舞って
冬が来る
冬が来る
肌寒い朝
暖房をつけるか悩んでみる
寒々しい部屋の中は
私の心と一緒
火の気のない部屋に1人
冷めたコーヒーは美味しくない

1人ぼっちの孤独より
誰かと一緒に入る時に感じる孤独感の方 ....
ジョン・ケージのような一陣の風が
時折吹き抜ける早朝に
雨は既に止んでいた
誤算を重ねて扉が鳴る
別にゴジラがいるわけでもなかった
父と母が降りて来る
バナナを食べる父
私はバナナを決し ....
大女優が余裕のリハーサルするような君をいとしいと思う

牛乳たすヨーグルトはヤクルトだったっけ

神経質な目をしたりスヌーピーみたいになったり

生きていることすべてがみんなをいい雰囲気に ....
命を賭けて紡いだ音調を

なんどもなんども口ずさむ

歩いてるときも部屋に入るときも

なにかに取り掛かるときも

寝るときも起きるときとかも

口ずさみまくれば落ち着くだろうか
 ....
くだらないことしてレッテルはられても

練習ではいたいけな演者が一生懸命

頭のてっぺんから前髪たらして

カツラみたいな顔してシャウトしている

バス停のよこを過ぎていく

夜の ....
雨ばかり降るね
まるでお日様がいなくなってしまったみたい
天岩戸伝説みたいに宴でも開いたら
お日様 姿を見せてくれるかしら
{ルビ天照大御神=あまてらすおおみかみ}は太陽の神様で
隠れてしま ....
不器用なふたりは

まだ小学生の正義感と

まだ中学生の逡巡と

高校生のような恋愛と

大学生のような季節の風と

二十代のような甘さと

三十代のメリーゴーランド


 ....
投票の後に
プロジェクトAばかりを
見て居た
でも私は
プロジェクトAの見栄や
プロジェクトAのワイルドな間を
厭うので
プロジェクトAそのものを厭う
空と海を見つめると
雨が落ちて ....
薪ストーブが煌々と燃えている
その上に遥かな時を巡った鋳物の鍋
穀物と野の草と獣の骨肉を煮込んだもの
それが飴色に溶け込んで
ぷすりとぷすりと
ヤジのような泡を吹かせている
端の欠けた椀を ....
歌声が聴こえる
夜の海を越えて
さざ波のメロディに乗せて
誰かが歌っている
外を見れば灯り一つ見えない漆黒の闇
しばし アリアに聞き惚れる
私以外にも眠れぬ夜を過ごす誰かがいることに
ほ ....
最近 笑うことをしない

たまに笑うと

笑っている自分を
不思議に思う

つい笑ってしまう
 秋の夕暮れ、お寺の境内でようやく歩き始めた小さな君が笑っている。
 空の彼方に雁の群れが飛んでゆく。
 秋の夕空は私の感情に似ている。
 どうしようもなく弱いくせに明日に希望を託している。
 ....
ひだかたけしさんのおすすめリスト(8124)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
蟲動_より- 沼谷香澄短歌117-11-5
フレンド- 吉岡ペペ ...自由詩317-11-5
砂___より- 沼谷香澄短歌117-11-4
星の家族- 吉岡ペペ ...自由詩217-11-4
閉ざされたもの- ヒヤシン ...自由詩5*17-11-4
炎上_より- 沼谷香澄短歌417-11-3
- 山人自由詩5*17-11-3
冬の星座- 吉岡ペペ ...自由詩217-11-3
恋をしたい- 無限上昇 ...自由詩317-11-3
ここまで生きてきた- 星丘涙自由詩9*17-11-3
深海のプランクトン- 吉岡ペペ ...自由詩317-11-2
心境の変化- 無限上昇 ...自由詩417-11-2
裸になれない- 星丘涙自由詩11*17-11-2
シシャの余韻- 狩心自由詩417-10-31
人魚姫- kino125自由詩217-10-31
星を眺めて- 無限上昇 ...自由詩417-10-31
天国を待ちながら、だけどこの身体の居心地もまんざら捨てたもん ...- ホロウ・ ...自由詩2*17-10-30
冬が来る- 無限上昇 ...自由詩217-10-30
- 無限上昇 ...自由詩417-10-30
早朝- 間村長自由詩1017-10-30
ずっとずっとね- 吉岡ペペ ...自由詩617-10-30
音調- 吉岡ペペ ...自由詩317-10-29
テレビが愛だった- 吉岡ペペ ...自由詩317-10-29
雨の日に思うこと- 無限上昇 ...自由詩417-10-29
メリーゴーランド- 吉岡ペペ ...自由詩217-10-29
溺死(居る、入る)- 間村長自由詩6*17-10-29
- 山人自由詩7*17-10-28
幻聴- 無限上昇 ...自由詩417-10-28
このごろ- 星丘涙自由詩4*17-10-28
逃避- ヒヤシン ...自由詩4*17-10-28

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