時は昭和三十三年のプロ野球
日本シリーズ
巨人に三連敗で
絶体絶命の西鉄ライオンズ
エース稲尾和久は残りの四試合全てに登板
チームを逆転優勝に導き
翌日の新聞には
「神様・仏様・稲尾様」 ....
 
アブラムシの大発生に悩まされたのは去年のこと
気温の上昇とともに細菌のようにどこからともなく湧き出る奴らは先端近くの柔らかい茎や花芽や蕾に群がり食い荒らす
本で調べると薬剤を噴霧するよりもゴ ....
フォークリフトは俺の愛馬だ
手綱はハンドル

レバー操作で
馬はいななく

俺の愛馬は屋内じゃなく
屋外だけを走る
馬なんだから当然か

雨が降っても
たとえ
槍が降っても
 ....
気まぐれにオカリナを吹く

郊外にある運転免許証センターの駐車場で
これが最後だという妻の免許更新の日だった
ペーパードライバーの妻は
当然、無事故無違反だから
更新は二時間ほどで終わる
 ....
悲しい心の雨宿り

黄昏の半分は
行き場の無い気持ちの
荷物置き場

長い石段が
飽和状態まで濡れて
もう涙はたくさんと言う

眼の前で紫色した光が腰を下ろす
見上げると手が ....
なぜ私が現代詩というものにたいして拒否反応があったのだろうと考えるとき、長い間、私という小さな視座から見える世界が、ある意味ではとても単純な世界だったことに由来することに気づいた。

生きるか死ぬ ....
寂しいと
口に出すのがくやしくて
ぜんぜん寂しくないふりをする


吹かれ堕ち
桜の花の無残たる
汚れた悲しみなんかが好きだし


憎みたい
人ならいっぱいいる夜に
憎むきもち ....
生きてるとどうしても
日々の狭い箱の中で
図太いおばちゃんに出くわして
むかかっ ときちゃう
僕の狭い心

そんなおばちゃんの
密かなチャーミングさや
ひたむきさや
ひたぶるさや
 ....
気持ちいいのは
けだるいから
居留守
居留守も
幾日も
生理カップ
たまったかしら
ボサノバ
聴いたら
けだるいよ
居留守
居留守
吸血鬼だわ
あの足音
ごつい親指
あつい皮に
食い込ませ

真夏の
昼下がり

むいて
食べさせて
いただきました

夏ミカン

ステテコ一ちょで
煙草くわえて

簾越しに
夕立ご ....
そういえば七月を生きる私たちは
初秋のさみしさを忘れかけているのですね

そういえば七月を生きる私たちは
冬の木枯らしの冷たさも忘れかけているのですね

春夏秋冬
忘れた頃に暑さを思い出 ....
          un pastiche par moi-même


風がはしゃいでいる

カーテンが踊っている

鏡は立って居眠りしている

コントラバスは酔いつぶれている
 ....
俺の背中の生霊は
眼が合ったと因縁をつけ
そのまま俺に取り憑いた
男子学生だ

あれから肩が重いし
口もちゃんと開かない
吐き気もする

妖怪高校の職員室
俺は怒鳴り込んだ
教師 ....
どうでもいいぢやないか

それは君のくちぐせであり
ぐうぜんにも 君からきいた
さいごのことばでもあつた

ひと月まへ 一緒に飲んで
別れ際にきいた いつものせりふだ
その前に何を ....
あるくとおく、流れ流れて
流されてきた弱さを恨むのか
水にとけた光に問いかけた
転倒した月日の果てしなさ

ただ勘違いしていただけだ

月日は数えるだけしかなく
切り売りして歩くお前な ....
愛するということは
海にもぐるということ

一分もしないうちに
ぼくは息が続かなくなる
水面に引き返すか
でなければ溺れてしまう
でも君は
生まれたままの姿に
鰓と鱗をまとっている君 ....
泣いてない

青鬼のリタ
に憧れて
愛して馬鹿みて
なにが悪いか


リタって利他。

本当に存在するか知らない。

じぶんは、わるもので
他人を助ける

青鬼 ....
落ち着かないんだ
四六時中空気のある所にいないと

落ち着かないんだ
公衆トイレで用をたしていても
ついつい詩が思い浮かんで

落ち着かないんだ
彼女とメイクラブしてたのに
急に詩か ....
毎日ぼくは
きづかずに

多くの幸せに
囲まれていた


幸せは
どこにでも
かくれている


君が淹れてくれた
コーヒーの香りのなかにある
幸せ


いつも横取りし ....
草原で踊りもせずに、海岸で泳ぎもせずに読書に耽る人を馬鹿にしていた、そんな夏に
好きになった少年が
寂れた展望台で静かにひらいたタイトルをひそかに探して
わたしはあまり踊らなくなって、あまり ....
相合の傘
二人は肩を並べて歩いていた
その時
勢い後ろから車が走り過ぎた
何の配慮もなく
水しぶきをあげて通り過ぎたから
外側を歩いていた人は水を被ってしまった

お互いが好きあい
 ....
自分らしさを
信じない

個体の差など
とるにたりない

幻想としての
自己の表象

個性の主張の
おごりと空虚さ

個人といえども
起源は同じ

始まり終わり
 ....
わたしの前の席が空いたけど
今しも都市のかなたに沈もうとする大きな夕陽を
見続けていたかったので
座らなかった

燃え滾る線香花火の火球のような
太陽だった
それを反射して真紅に光る壁面 ....
昏い海の波間で
人魚にもなれなかった
青白き亡霊たちは
海よりも深い森のなか
銀竜草の霧のなか
木漏れ日のような朝露から
こぼれ落ちたのだ

月の投げた銀の網が
のたり、と揺れて ....
逢魔時に貨物列車がガタンゴトン
その向こう側
それはいつの日も
青い幻、淡い眼差し

生憎の、雨
4.7inchの水槽を
ただ、漠然と覗き込む

上へ、下へ、奥へ、奥へ

気づけ ....
死ぬのは怖い
死ぬのは怖い
死ぬのは怖い

なんとしても死ぬのは怖いから
何とか死を回避する方法はないものかと
あれやこれやと思いを巡らしながら
何とか今日まで生きてきた

死ぬのは ....
とてもシュガーレスで甘い日々に乾杯
いつかか叶うかもしれない幸福論にさよなら

すといっくなクラプトンが好きだったな
ちょっぴりうち間違えをしたタイピスト

シドビシャスみたいな素直な凶暴 ....
{引用=
こわれた家で待っています

むかし きいたことのある
こんな声、です

「死んだ子たちはけだかいので
 星になったりしません
 晴れ空に光がみちるだけです」

(おし ....
うつろう時
黙りこむ
こころ
生まれない
詩たち

言葉にならない
こころの襞
たしかめ
たぐり寄せ
結びつけ
ひも解き
書きうつす

風がはこぶ
花のかおり
乙女のま ....
待ちわびた黎明だ
太陽でも月光でもなく
果てない夜を終わらせようと
吹き荒れた嵐の向こうに
生まれ落ちた黎明だ

君が
ふるえる玻璃の瞳に閉じ込めた
青い一迅のそよ風に
ひとつの嵐が ....
ひだかたけしさんのおすすめリスト(7719)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
息子への手紙- 服部 剛自由詩1019-7-13
毒の花たちは私の理想の庭で微笑む- Lucy自由詩9*19-7-12
フォークリフトは俺の愛馬- こたきひ ...自由詩419-7-12
オカリナを吹く- たま散文(批評 ...4*19-7-11
黄昏の境内で- 丘白月自由詩219-7-10
身辺雑記と、詩について思うこと- 田中修子散文(批評 ...719-7-10
「寂しい」は、無視するに限るね- 秋葉竹短歌519-7-10
水と油- 服部 剛自由詩419-7-9
居留守- ナンモナ ...自由詩2*19-7-9
夏ミカン- ナンモナ ...自由詩2*19-7-9
思秋期- あおいみ ...自由詩419-7-9
go_go- 墨晶自由詩4*19-7-9
剝がし屋- ゴデル自由詩2*19-7-8
或る友へ- 石村自由詩31*19-7-8
痛み- 帆場蔵人自由詩11*19-7-7
鰓鱗- 両性具有自由詩219-7-6
ある愛の詩、かい- 秋葉竹自由詩519-7-6
詩からの解放- こたきひ ...自由詩419-7-6
たくさんの幸せ- st自由詩819-7-5
馬鹿にしてた- DFW 自由詩13*19-7-4
相合の傘の下には- こたきひ ...自由詩519-7-4
愚かな己の現れ- シホ.N自由詩119-7-4
高架を走る電車の窓から沈む夕日を見つめていた- Lucy自由詩13*19-7-3
月(2)- 新染因循自由詩6*19-7-2
君は蛍、夜を泳ぐ- 中原 那 ...自由詩119-7-2
約束- こたきひ ...自由詩319-7-2
ロッカー- 梅昆布茶自由詩1119-7-1
六月の朝- 羽衣なつ ...自由詩1619-7-1
こころ- あおいみ ...自由詩519-7-1
黎明- 両性具有自由詩219-6-30

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258