置き去りにされた筆は
黴びて、いいにおいを放ち

窓の隙間から吹き込んでくる青空は
甘く舌に転がりこんでくる
永遠を誓うように

誓われた永遠はキャンパスの上で
苦しみにのたうち回り
 ....
誰かにとっての遊びの為に
男はただひたすらに
車を西へ走らせた
誰かにとっての狩猟の為に
女はただひたすらに
カバンに荷物を詰め込んだ

路地裏の病院にて

聞き覚えのあるクラシック ....
あの人は嫌い
あの人は好き
あの人はどっちでもない

そしてその他には
興味も関心もわかない
おおぜいの人
その他おおぜいの人

あの人は私に好意抱いてくれそうだ
顔を会わせる度に ....
その冷気に驚いて、振り返ると
君はその夜も凍っていた

孤独は冷たく瞳のはしから
ひとすじツーって流れ落ちたね

うすい赤色の唇が、吐息を漏らすのは
しあわせという嘘を舐めつくした ....
黄昏は雪の精が溶ける
爪を立てて
死んでゆく
そして水になり川になり
海になり
そして
星になる

そして
朝になる

太陽の微笑みを
遮る雲の波は
小さな白い花ビラ ....
その夜見た夢の中では
終始一睡もできなかった。

真っ青な大空の下で
気が遠くなっていた

真っ青な大空の下で
空中ブランコのイスにすわっていた

ブランコが大きく揺れるから
私の ....
夏がきましたよ。蝉!(叫ぶむすめ)。
都立高校の窓から吹奏楽の演奏が落ちてくる。七月盆が終わって、売れ残った竜胆と蓮の葉。
水をはじいて光を跳ね返すような色の濃い夏の花たち。一年半とすこし働い ....
朝のような
首すじだから
遠くから見つめている

階段をのぼっているだけなのに
人生だ なんて言っていいのか

自由と自由の間に
履物をそろえる

わたしを取り去った世界とは
ど ....
静けさが鼓膜に当たる
しとん。と打ちつけるひとりの音
風に耳をつけるたびに聴く
傍らに佇むような誰かの鼓動

暗やみを角膜が吸い込む
ひたん。と拡がるひとりの気配
窓辺に佇むと街灯が眩し ....
結婚して
娘が二人生まれた

上の娘は幼稚園にはいり
幼稚園を卒業した

小学校に入り
小学校を卒業した

中学校に入り
一年の終わり頃から
学校へ行かなくなった
正確には
 ....
心の罪は

どうしようもなくて

冷たい風が吹いている
そのとき失った人の名前は

この街の駅のプラットホームに
うずめておいたよ
なんといったか

どうしようもなく
 ....
狂い咲く
真冬の向日葵

君を白く穢した
情欲の迸り

伽なき夜の
けものけだもの

生きたまま月を食う
とお吠えひとつ
またひとつ
スマートフォンの天気予報図を見た

「台風は非常に強い勢力を保ちながら
 本州に向かっています」

空の御機嫌は知らないが
いずれにせよ
明日は来る

日々の些細な出来事に
ぐにゃ ....
でもほんとうにホンキなのか

レイワ新撰組
NHKをぶっ壊せ

テープまわしてんのんチャウカ

のあくまでもお笑い会社社長の冗談を
をホンマやと思い込んだ二人のお笑い芸人 ....
pc 持ってないし
使えないし

だから
詩はいつもスマートフォンで打ってる


たいがいは
家族が寝静まった深夜に
寝床で寝ながら打ってる

都合のいい事に
家族は誰も
詩 ....
新鮮をたもつことはむずかしい
いつもそれはてもとから去ってゆく

この瞬間の永遠を画布に塗り込めて
とっても地球が重い日にぼくは

だれかの友達 になることを決めたんだ
彼もしくは彼女は ....
雄と雌
直ぐに想像がつきました
見た目に色の綺麗な蝶々がにひき
ひとつに繋がっていました

交尾してるのか
当然そう思いました

周囲は自然がいっぱいでした
街の喧騒から隔離された広 ....
あ、

歌が聴こえる

ほら、よく聴いてごらん

なんだかとても寂しげな歌だねえ

あなたには歌ってほしくないなあ

もしもあなたがこの歌を歌うときは

僕は何をしているんだろ ....
詩を書く
声にして言葉にせず
文字にたくす
叫ぶように
囁くように
人の見るものを見ず
見えないものを溺愛した
僕のなれの果てを
誰かに吐露するために

詩を書く
念じるように
 ....
太陽があまりに悲しい
あの永遠の寂寥のうちに
蒸発の悲鳴さえ許されないとは

風が、吹いている
あらゆるものの上にある空から
火と岩と水の星へと

そして冷たく聳えている街は
き ....
崖地から火葬場を見おろす2階建てアパートに生息した 夕焼けのもらい火が6月の風を駆り立てて死んだ
そんな風の噂

あくまでそんな 何処にも届かない声を追い立てた喉を 震わせて
6月から身を ....
ドーナツを食べて
函館へ
とあるドーナツ屋さんは
くだらない公約を
守ってくれた

なんてラッキーな星の下の二人なんだ
そんな幸せもの二人は
そんな安易な旅で
糸くずみたいな些細ない ....
水面を幾重にも抱きながら藻が囁く
流れは何をも見送るもの
躓くものも うつむくものも
嘲笑うものも 祈りのひたいも

魚が撥ねる
いま その尾が視とめた光の破片が
太陽の剥がれた抜殻とし ....
犬が
ニコニコ笑って散歩しています
お日さまが
梅雨を乗り切り威張っています
夏は
爽やかなレモンが良く似合います

しかれども
それらはかりそめの
初夏の陽気なまひるの ....
六十四歳になってしまった
今更
文学への高い志しなんて持ってないよ

ただただ
インターネットいう海に
言葉の葦の舟で漕ぎ出しただけ
もしかしたらその行く末は
砂漠の果てに打ち上げられ ....
夕焼けよりにんげんのほうが美しかった

雨のうら側に月が輝いている

青灰いろのおとやあらしがぼくを舐める


理不尽をふたりが主張していた

どっちが正しいのだろう

ふたりと ....
おむつを替えるのも
今晩はこれが最後
しんどかったけど
今日も一人で
なんとかやり遂げた

昭和ひとケタ世代の
あのちっちゃくて
可愛いおばあちゃま

ラストだ

部屋にはボ ....
相変わらず、音楽ソフトを立ち上げ
ランダム・ソートを繰り返す。

早朝
雷鳥のから揚げを、夢中で食っていた。
突然のカミナリで、もう一個食い損ねた。

腹いせに、カミナリに怪獣まがい ....
季語は夏装い清楚なか卑猥

閉じている股間に夕日疎ましい

脱がないと愛し合えない春の宵

蕾から咲きこぼしたわませてたの
 
ぽつりぽつりと降る雨の中
ぽつんぽつんと灯るあかり

この世とあの世の境目で
どの道を歩けばいいのか迷う

迷えるのはまだ救いがあって
どの道を歩きたいのか選べる

だからまだ ....
ひだかたけしさんのおすすめリスト(8124)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
置き去りにされた筆の言葉- 印あかり自由詩1119-7-28
路地裏の病院- 中原 那 ...自由詩219-7-28
刹那的に- こたきひ ...自由詩519-7-28
月の声- 秋葉竹自由詩719-7-27
作りたての笑い声- 秋葉竹自由詩519-7-25
その夜- こたきひ ...自由詩319-7-25
バタをごってり、うす切りトマト- はるな散文(批評 ...619-7-25
首すじ- 昼寝ヒル ...自由詩519-7-25
ことばだけが夏に欠ける- かんな自由詩719-7-24
何の前触れもなく- こたきひ ...自由詩319-7-24
ねがい、その心の扉に風が吹くなら- 秋葉竹自由詩719-7-23
白黄- 両性具有自由詩219-7-23
明日の天気- 服部 剛自由詩319-7-23
ホンマかいな- ナンモナ ...自由詩3*19-7-23
時間が- こたきひ ...自由詩419-7-23
いい加減な- 梅昆布茶自由詩1119-7-22
蝶々が- こたきひ ...自由詩219-7-22
- 印あかり自由詩9*19-7-21
詩綴- 両性具有自由詩219-7-20
零度の透明- 新染因循自由詩819-7-20
さよなら、ジューン_アニマルズ- DFW 自由詩11*19-7-20
登り来る機関車の力- 立見春香自由詩419-7-20
虫のなみだ- 由木名緒 ...自由詩15*19-7-20
初夏の犬の散歩- 秋葉竹自由詩519-7-20
六十四歳になってしまった- こたきひ ...自由詩719-7-20
理不尽たちの哀歌- 函館ドラ ...自由詩219-7-20
グループホーム- ゴデル自由詩2*19-7-19
7月のソート- ナンモナ ...自由詩2*19-7-18
女に産まれて変われたら- こたきひ ...俳句119-7-17
迎え火- ベンジャ ...自由詩519-7-17

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