力を抜いて
空を見上げる

もう ここが
どこでも かまわない

人として
立てる地なら

笑ったり
泣いたりして
生きられる地なら

ここが
痛みに満ちた地であっても
 ....
当事
彼は三十代の半ばで独身だった。アパートで単独生活をしていて、恋人も同性の友達もいなかった。
職場まではバスで通勤していて、毎日が単調な日々の繰返しだった。
実家にほとんど帰る事がないのは、 ....
メガネ外して
泣きそうなのです

まばたきの
かずだけ心に蝶がいて

夜空がこわくてじぶんを抱きます
 
          révisé et réaffiché



 極夜の{ルビ惑星=ほし}

 地を這う花々

 争う蝶たち



 眠る海

 砂丘の{ルビ焚書= ....
雨滴は弾かれて、空へと帰る。
雨音を一つ一つ、数えている。

ああ、そんなこともしていたんだね……

(タンバリン? そう、それとも?)

都市の空隙を埋める、──
人工のノイズ。
 ....
 梅雨が割れて、──あの灰色のあたり、あそこから落ちてくるのだろう。靄った街のあいだに。そこここに光、それは人の気配であるのだけれど、私を通過していく。私は薄い闇だけを見ている。グレーの綿。あれが灰色 .... 落下するのです。あれは私たちとは別の世界。
誰かが言ったわ。
「生きるためには仕方がないから。
 死にたくないのであれば、相手に悪いなどと思う必要はない」
……そうなのかしら、
とその言葉を ....
その産声も周囲の空気を震わせて
その場に居合わせた何人かの鼓膜に音を伝えたに違いなかった

その時の周囲の人間の喜びと安堵がどれ程のものであったかと想像しても、すべては遥か昔話だ

本日、選 ....
一旦、ザルにあげておきなよ。
生活に疲れたなら、旅に出たっていいよ。
宇宙が生まれてからあっという間の
この夏
待っていた風がようやく
畳を撫でた

りーん
ちりーん

光の速さでピントを合わせる
この夏
皺だらけになった母の喉元が
麦 ....
綺麗にしてたつもりなのに
悲しみの中に蜘蛛が湧いた

わたしは掃除機をかけた
ただ、黙って、掃除機をかけた
しずかだ

この部屋で飯を食らい
いくつもの賭けをしているかのように
日々の営みがくりかえされる

この骨肉
とうてい理解しえない
この瞬間
けして手元に置くことはできない
握りし ....
くじらの親子が浮いている
滲む飛行船の隣に

ざらつくキャンバスに
のたうつように
植え付けられた
静物


叫びは
甘やかな諦めに変わる


午睡の波間で音もなく
崩れ解 ....
ソフトクリームと化す雲の峰。
コーンは地平線の遥か下。
君が愛していたものをすべて
壊してみてそうしたら
君は君でなくなってしまうのかって
そんなことをアボカドを凍らせながら
思ったりして

蝉の声がする
誰の所為でもない
僕は一人で
影 ....
蝸牛
ひとつふたつと
数えつつ
昨日の
夢へ降り来る光

九品寺より材木座に向かい
ほどなく波が見えて
もう秋のにおい

天道虫
ふたつみっつと
数えつつ
明日の
夢へと還 ....
なごり蝉が泣いている

生を燃焼しDNAを残し塵に帰る
雨風にさらされ
骸は蟻や微生物の餌になり
地球を構成する大地となる

なごり蝉よ
おまえに後悔はあるか
やり残した無念さはある ....
利用者がうんちを漏らした
トイレに誘導して、ズボンをおろすと
お尻にもデイパンツにもみっちりうんちが付着している

デイパンツを千切って丸めてゴミ袋へ
ズボンを脱がせて新しい着替えを履かせる ....
いまさらで
死ぬの生きるの気が引ける
恋の終わりって遠くを見るよね


旗をふれ
白く正しく潔く
あすはこの手でさわれない恋


酔ってみた
ほんのり赤いほお撫でて
酔 ....
うれしくてうれしくて
とてもさみしげな青空を背景に
ひとりバカみたいに
笑ってる

とおい記憶をたよりに
あの海へ行けるのか
子どものころなんども行った
あの夢の中

のろいなど
 ....
 茂みから覗く瞳に偽りはないけれど、誰がそれを信じるだろう。
 瞳から涙がとめどなく流れてゆく。
 何もかも失った訳ではないけれど、愛するといったところの愛とは一体何なのだろう。
 信じるも ....
扇風機がまわる まわる
風車のように まわる
地球のように 天体のように
くるくると まわる まわる
風をおこし 夢見るように
まわる まわる
まわり 立つ
止まれば たおれる
May ....
おにヤンマを捕まえて
その片方の足に糸をくくりつけて
飛ばした

それは
ほんの遊び心だった
子供の頃の

無邪気だったから
その残酷さに
何も気づかなかった

そうこうしてい ....
廃墟化した団地に蝉しぐれが木霊し

紫外線にへこたれない夏草が生い茂る空き地

眼をやれば月見草が微笑んでいる

幸せも 不幸せも 絶望も 希望も

混濁し合いながら曖昧な執着へと向か ....
驟雨が街を過ぎ
それから爽やかな風

陽の光が差し
窓の外から深く青い空

この大地で
たくさんの戦いがあって
たくさんの人が消えた
ああ 思い出したくても
決して思い出せない
 ....
開けた勝手口へ涼風が届いた。
胡瓜と茄子のお礼にと、今朝早く。
三日前から、とある乙女の目のまえで

ユニコーンの角を
風が撫でていたのでしょうか。

その風がわたしに届いてくれたころ

吹きさらされた
こころの扉を叩く音が聴こえます。


 ....
さよなら ´

入り口も出口もなく 近さも遠さもない声の内にあなたの裸体は張りついている
通り雨のような服のなかをあなたは歩いて帰り 、わたしは通り雨のような服の袖口であなたを見失う

 ....
今日のKQ電車はゆれる
こんな日に限って
いつも以上にゆれてる
ゆれてなんぼなんやろか
ゆらしてなんぼやろか
こころは、こころは
かっくんって
こころが、こころが、
かっくんって

 ....
覆水盆に返らずなんて言う
盆があるだけ良い
あわてて水を掬いにいったら
盆を膝で割ることもある
かなしみのふち

小さなことが気になって
大きなことがどうでもよくなって
大きなことに気 ....
ひだかたけしさんのおすすめリスト(7752)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
On_the_earth- 玉響自由詩319-8-28
世にも不思議じゃない出来事- こたきひ ...自由詩419-8-27
夜空がこわい蝶- 秋葉竹自由詩819-8-27
旅行紀- 墨晶自由詩4*19-8-26
(無題)- la_feminite_ ...自由詩2*19-8-26
あれが灰色の海であれば- la_feminite_ ...自由詩3*19-8-26
コーヒーだけなんです- la_feminite_ ...自由詩2*19-8-26
自分が産まれたのって、いつだっけ?- こたきひ ...自由詩319-8-25
ザル- クーヘン自由詩7*19-8-25
風鈴- 自由詩17*19-8-25
悲しみの中に- 印あかり自由詩12*19-8-24
無題- あおいみ ...自由詩719-8-24
剥がれた鏡- Lucy自由詩5*19-8-24
コーン- クーヘン自由詩1*19-8-24
からっぽの食卓- 鳴神夭花自由詩419-8-23
夕立、止んで- AB(な ...自由詩819-8-23
なごり蝉- あおいみ ...自由詩419-8-23
障害者支援施設に勤めて- 印あかり自由詩11+*19-8-23
恋する旗《改》- 秋葉竹短歌519-8-23
潮騒- 立見春香自由詩719-8-23
遺書- メープル ...自由詩1*19-8-23
まわる- あおいみ ...自由詩219-8-22
美しいものが- こたきひ ...自由詩519-8-21
月見草- あおいみ ...自由詩319-8-21
赤壁の風- Giovanni自由詩4*19-8-21
お礼- クーヘン自由詩4*19-8-20
ユニコーン- 立見春香自由詩519-8-19
さよならとひきわらい- DFW 自由詩10*19-8-19
KQ- AB(な ...自由詩319-8-19
かなしみのふち- 次代作吾自由詩419-8-18

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