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五円玉と五十円玉



出来のいい兄弟みたいに
二つ揃って穴のある
可愛らしい小銭の
五円玉と五十円玉
どっちが兄ちゃんだろうね
そりゃぁ、五十円玉が兄様だろね
五十円玉一つでいい ....
夕陽は波の音を残して
海と空の混沌に溶けていく
松の梢から昼の光が消えると
ぼくの中で映像がうずきはじめる

 時を忘れて遊んでいたぼくらに
 夕餉を告げる母の声がとどくとき
 一日 ....
疼痛発作に昼日中から、
遮光カーテンを締め切り寝込み
激痛が退いた夕に眠り込み
夜陰に突然目覚める

こころ
 光 求め
からだ
 光 拒絶し

混沌として堪らず枕元のスタンドライ ....
 純白の天使が私の窓辺に降りてきた。
 机上の真紅の薔薇を香りもすべて真っ白に染めてしまう。
 ここにいてもいいんだよ。
 迷う私を優しく光の当たる所へと誘ってくれる。

 夜空には眩し ....
昼下がりの雨の中で
ザクロが割れる
唇に指を立てて
ぼくは泥を踏んで歩く
それから 傘を振る

とても暑かった(その部屋は)
死にゆくものも
生き行くものも
ひどく暑い
後ろの席で ....
         151204
もう少し頑張って
細石になりましょう
そして奨学金を貰い
学問を究め
巌となりましょう
それが我が小国民の
生きる道です
チョコレートなんぞに
目を向 ....
「6月に脇芽を差しておいたら大きくなった」
根元は気の毒なくらい細いのに 上は梅雨時のよう
緑の実をいっぱいつけて 木枯しに揺れている
他の作物は枯れ果てて 掘り返された畑の隅に


 ....
ごつごつとふしくれだっていくものが
望む形に程遠く
お前を育てていくのだとしても
遠く海を越え吹き渡る風に
しなやかな枝を延べたい願いがある
桜島だ

さっきホームはすこし肌寒かったのに

動き出した電車から桜島をながめていると

ぼくはひかりの温度に右側を押されている

ぼんやりとした鈍痛を感じながら湾をながめる

あ ....
底の
底から
噴き上げて来る意思は
あなたが鳴らす律動旋律と溶け合い躍動し出す

ターコイズブルーの湖を泳ぎ切り
独り立ち上がって来るあなた
叫んで叫んで叫んで
私たちは岸辺で交わり沈 ....
ただ
あどけなさにいた季節
純白と翡翠の子守唄
濡れた温度が優しくて
秘密の杜で
穏やかだった
毒の甘さを知らぬ頃

未通女に柘榴を差し出したのは
楽園の蛇だったのだろうか、未知 ....
どす黒い雨雲が一面に立ち込め
大粒の雨粒が天から涙のように流れ出る
そんな日に太陽が一瞬顔を出す

今日もどこかで誰かが死んだ

海も空もセピア色でできた世界で
どす黒い雨雲の割れ目から ....
何者かはわからない
狐のお面を着けた
誰かが
ぼくをじっとみつめていた
紅い鳥居の陰から
何かを呟いている

よく聞こえないので
誰なの? と
聞いてみると
ぼくだよ
と応える
 ....
きれいな人が 大きな昆布の束を抱えて
ピアスの石が イルミネーションに煌く
街のざわめきの中で 抱えなおした昆布の音が
雪が舞っている 北の海の潮騒に重なる


あたしは帰りに寄ったス ....
むすう 雨のひとみ むすう
ひとみ むすう 雨のひとみ
カラダジュウ盗ミダシ 
セカイジュウ目隠シ 死 テイル
そらしろに朱鷺は繋がれ
止めどなく開き未知は流出 {ルビ視=シ} て
縫い付 ....
来るわけもない電話を待って
呼ばれていない場所へ出かける
いつものやり方くりかえし
たぶんわたしは終わるのだろう

降る里のない想いのことば
白い袋に詰め込んで
イブの夜にはサンタになっ ....
海がやって来る海が迫って来る
唸る荒波次から次に
無数の白い波頭を荒れ狂わせ
海がやって来る海が迫って来る



モスグリーンの壁を引っ掻き掻き毟り殴りつけ
肉の苦痛を激痛を発散させ ....
手が触れ合ったら
kissしましょう


こんな晴れた日には
ことばなんかいらないわ。
目覚まし時計
あさのCAFE
揺れるカーテン誘っているから
通りを歩いて
手が触れ合った ....
琥珀とも違う
碧がかった金色の不思議な瞳で
遠くをなぞる弛緩

淡桃色のペディキュアが落ち着かない
透かし視て
爪先が音を立てずに偲ぶから
君は泣かないひとだと思ってた。

 ....
とびっきりの笑顔ひとつください
おいくらでしょうか?

こころの痛みを鎮めるお薬ひとつください
どこかにありますか?

曇りのない青空のもと
もうお気に入りの傘も要らないと
言ってくれ ....
魔法使いが
ドライバーを手にやってきて
雪原を走る夜汽車を止めました

壊れた換気扇の交換

最後に頑張って回る姿が
とても可哀相で
「よく頑張ったね」って二人で言いました

私た ....
一.ほとり
泣きやむことを忘れ
とてもわたしらしくなったと
この夜いつまで居ようか
ここに



二.花占い
そこの{ルビ他人=ひと}は暗がりで
命を摘んでいる
気になって仕方な ....
なぞるゆびさきは
ましろ

正確に淡々と辿る円
重ねるほどに無心
重なるほどspark
呼吸は止めて
息を併せる
トロット
流星の
よう

軌道
描く掌
重心は下 ....
            151130
バブル景気の頃はと
中年の男が懐かしげに回顧する
逆輸入車なんて、国内では買えないバイクを
すぐ近くの国に輸出して、直ぐさま国内に戻して
外車として売り ....
夜明けの淡い光が ゆるやかな
丘の木立を 悪夢から救い出すとき
白い衣の少女たちが 透明な微笑を
ローリエ樹の 木末の葉先に 露を宿す


遠い思い出に浸って 白い午後は
菜の花畑の ....
小さな町は大きな街に憧れて 
いつも大きな街の姿をテレビで見ていた

小さな町は大きな街が大好きだったけど
大きな街に行くと自分がいかに 
小さな町であるか知ってしまうことを恐れて  ....
 
あなたの息づかい

あなたの体温

ほんとはね、わたし、それだけで生きていけるの



 
顔を合わせることもないのだが
納品先のユニークな店長

真夜中の搬入なので
鍵を開けセキュリティを解除して
作業をするのだが

厨房内のホワイトボードを
ふと見れば

  欲しいも ....
ミシッ と鳴って
雪、軋む

ギクッ として
飛び起きる

「まずい、雪崩だ!」


誰もいない



4Fのベランダに出れば、
碧天に一筋の白雲
冷気が僕をヒンヤリ包 ....
人の営みの狭間を縫って
悠久の経を信条とした河に
明かりの灯った小さな神輿が流れ
そのひとつひとつに
幼子が蹲っている
世界の何たるかを知らず
それでこそそべてを悟ったような面持ちで
も ....
北大路京介さんの自由詩おすすめリスト(16330)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
五円玉と五十円玉- 月形半分 ...自由詩9*15-12-5
夕焼けの海- イナエ自由詩14*15-12-5
夜陰横臥- たけし自由詩5*15-12-5
救い- ヒヤシン ...自由詩8*15-12-5
ザクロのように- オイタル自由詩7*15-12-4
もういちど砂になって- あおば自由詩6*15-12-4
12月のミニトマト- 藤原絵理 ...自由詩615-12-4
北の木- Lucy自由詩1615-12-4
ひかりの温度- 吉岡ペペ ...自由詩715-12-4
キリスト- たけし自由詩7*15-12-3
ユニコーン- レモン自由詩15*15-12-3
雨の日の青空- 自由詩4*15-12-3
異体- レタス自由詩6*15-12-2
グルタミン酸- 藤原絵理 ...自由詩13*15-12-2
閃輝暗点コレクション- ただのみ ...自由詩13*15-12-2
ふゆのおさいふ- もっぷ自由詩8*15-12-2
待機- たけし自由詩4*15-12-2
Je__te__veux- レモン自由詩8*15-12-2
ペディキュア- レモン自由詩16*15-12-1
priceless- 梅昆布茶自由詩19*15-12-1
換気扇- ガト自由詩13*15-12-1
デルフィニウムの線描をください- もっぷ自由詩11*15-12-1
trace- レモン自由詩9*15-12-1
雲をこねて、波を泡だてる- あおば自由詩7*15-11-30
日曜日- 藤原絵理 ...自由詩715-11-30
狼煙- 為平 澪自由詩11*15-11-30
ほんとはね- 殿上 童自由詩18*15-11-30
店長- 梅昆布茶自由詩1215-11-29
この冬の朝- たけし自由詩6*15-11-29
シンクロニシティ- 由木名緒 ...自由詩1415-11-29

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