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「序詞」

ゆりかごの中で
小さな戦があった

理不尽な理由とプラントが
長い海岸線を覆いつくした

けたたましくサイレンが鳴り響き

その海から人は
眠りにつくだろう
 
 ....
私たちが校舎で出会うのは
おばけなんかじゃない
それは
だれかの通り過ぎていったあと
だれかの
いちばん子供だったときの
いちばん光に満ちた
いちばん軽やかな
いちばん無防備な歩み
 ....
サイレンに近づいてはならぬ

そは破滅をもたらすもの
そは災禍をもたらすもの

蒼き焔の説法
歌声がいかに甘美であろうと
美しき星が時を奪うように
その先には屈折した現実が
口をあけ ....
月の海は命を抱え 日に日にその領域を拡げていった
ゆっくりと しかし 確実に

生まれてからずっと体内に飼っていたのに
拡張をし始めた途端 わたしの身の内に不安と安堵が交互に訪れる

わた ....
    庭土が連日の梅雨で 満足げに
         雑草まで育てている
   庭木も梅雨の晴れ間で 満足げに
      みどりの息を弾ませている
       そして 生垣の隙間には
 ....
兄弟達が助けを呼んでいる
僕は駆け出す
金持ちのようなダンスを踊る
止めて欲しい
この街でいつも孤独なアゲハチョウは風を浴びて天使を待つ僕の懐にいつも突然に
飛び込んでくるような錯覚 ....
なにも伝えられない
こんな夜は

静かにあなたの詩でも読んでいよう

なにも言えない
こんな夜は

静かにあなたの歌声でも聴いていよう


今夜だけは

あなた
ひとりでい ....
そこは新宿の雑居ビルが立ち並ぶ一角の
地下にある場末のバーだった
薄汚れた階段を下りていった記憶はあるが
すでにかなり酔っていたので
なぜこんな場所で飲んでいるのかわからなかった


そ ....
向日葵は上を向いてなにやら
太陽とお話をしているようだ

太陽さん、
私と一日だけ交代しませんか
お疲れでしょうし

太陽は答えた
そうですね
一日くらいお言葉に甘えて
休ませても ....
荷物を取り上げられ
 髪を切られ
 消毒され
 写真を撮られ
 左腕に囚人番号を刺青されて
 工場・鉄工所・炭坑で働かされて
 木で作られた三段ベッドに
 マットレスの代わりに
  ....
まあるい泡を
ぷくりと吐いて
そっと寝床を抜け出す
水の流れは
暗いぶん少し冷たい
おびれとむなびれ
ぷるぷる舞わし
水草の間から
夜の空を見上げた

真昼の水面を
きらきら照ら ....
 高校入学前の4月
 一足先に入学する高校に見学に来た
 まだ雪が残っている
 桜はまだ咲いていない
 グラウンドの横を通るサイクリングロードを
 蕾を付けた桜の木々が覆い被さっている
  ....
玄関のチャイムが鳴ったので
仕方なく立ち上がろうとしたら
背中の上に
重たい鳥が
止まっていた

「どいてくれますか?」
黄色の羽根を
ぱたり、と閉じて
ずん、と居座る
「私は止ま ....
             2007/07/17


月曜日の午前中
頭がふらふらして
夏風邪かとも思ったが
新潟県中越沖でM6.8
気象庁発表で地震と知る

訳の分からない時間が過ぎ ....
胸騒ぎがするので
メリークリスマスと
小さな声でつぶやいてみた

すると
それが合図だったかのように
リンゴが枝から落ちる

落ちたら
すぐに
腐ってしまう
それはいつものこと
 ....
匂やかにすみれ花咲く
白い星を押し{ルビ抱=いだ}き
夜の{ルビ水面=みなも} さざめきだち
{ルビ朱=あけ}にめくれてゆくまで
鉄は錆びていた
光沢は外に発しない
錆びきっていた

鉄は昔を思い出した
あの銀色に輝いていた自分を
当然だと信じていた
今はぼろぼろな茶色の体が
悲しかった
雨に濡れて
少しずつ ....
《人たらん》


人たらん人になりたいと 男は思いました

道程などと つぶやきながら



人がたらん人がたらんと 別の男がいいました

道には人が あふれかえっているの ....
―夏至は、もう過ぎています

とか
じつは過ぎきっていた太陽の光、みたいな
ぽかりと口を開けるしかないような
きもち

かげろうが立ち昇るはやさで
泣き顔をつくるひとたちを
遠く道の ....
?.

七百七十六番目の天使が
翼をなくした
俺は 黙っていた
言葉は全て 汚れているから
俺は 黙っていた
あと十秒



?.

六百六十五番目の悪魔 ....
僕はゆくだろう
鍾乳石の先で抗う
水滴の
夜のために

待つものも
さだかではない
暗闇のもっと底
染みこむ
朝のために

屈折がつくる道
灯台が照らす
霧の先に

ゆく ....
君は前脚を
威風堂々と開き
後脚を           
上品に揃えた
私は黒毛の艶やかな
毛並みにうっとりし
そっと撫でた

吸込まれそうな眸
見とれていると
君はこちらを見やっ ....
テレビをつけると 
瓦礫の山から掘り出され 
額に血を流した中年の女が 
担架から扉を開けた救急車へ 
運び込まれていた 

その夜 
テレビの消えた部屋で 
歯を磨き終えたぼくは 
 ....
 
 
あなたが教えてくれたうたを
繰り返し うたい続ける
 
なげだした足にまとわりつく憂鬱は
綿菓子の最期みたいにねっとりして
組み敷かれたうたは
少し雑音が入っていた
 
無 ....
初めてラムネを飲んだのは
確か5歳のときだった

ママとパパに連れて行ってもらった
近所の夏祭り

小さなベンチに腰掛けて

ガラス玉を落としてくれたのは
パパだった

ビンに口 ....
ここ数日止まない雨

雨が止んだらあなたに逢いに行こうって

あなたの側でずっと笑っていようって決めているのに

まるであなたとの間を阻むように雨は降りやまない


最後に逢ったとき ....
汚れた雨が蹂躙する街角で
傷をかばいあうために手を繋ぐ
傘を持たない日だけ、どうしようもなく
君の手があたたかくて
切れた指先が痛みを増した

僕の手は
どんな温度で君に ....
抱き締めて
抱きかえす


口づけを交わして
手を繋ぐ


肩を寄せ合い
眠りに就く




言葉はいらない

だけど

言葉が欲しい
(天井にはたくさんの実がなって、今にも落ちるような気がする)

犬と抱合しましたの。 痩せた短毛の犬です。
私は十六日前に生まれた女。唖です。
この骨の肉は、絡み合ってようよう見えそう ....
夜が放つ神聖さを模倣しただけの
薄っぺらな言葉に、
どうしてこんなにも
心を掻き乱されて、しまうのだろう


持て余している
誰かの足になりたい思い、と
震えてそっぽを向く頑な ....
北大路京介さんの自由詩おすすめリスト(16330)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
詩群「その海から」(01〜10)- たもつ自由詩31*07-7-17
おばけなんかじゃない- 美砂自由詩6*07-7-17
サイレン- 悠詩自由詩8*07-7-17
月の海- 橘 睡樹自由詩3*07-7-17
ひととき- 信天翁自由詩907-7-17
僕は目を覚ます時にリズムをライムに乗せる日の龍だ- 那津自由詩6*07-7-17
こんな夜は- 乱太郎自由詩24*07-7-17
甘く危険な香り(妖精篇)- 渡 ひろ ...自由詩4*07-7-17
太陽と向日葵- hiro自由詩6*07-7-17
アウシュビッツの惨劇- 円谷一自由詩2*07-7-17
碧い魚- LEO自由詩30*07-7-17
高校にて- 円谷一自由詩3*07-7-17
ペズゥ- 小原あき自由詩32*07-7-17
耐震性改善- あおば自由詩7*07-7-17
モンスター- 大覚アキ ...自由詩1807-7-17
夜明け- 石瀬琳々自由詩12*07-7-17
錆びた鉄- ぽえむ君自由詩11*07-7-17
人たらん- るるりら自由詩9*07-7-17
七月十七日- 水町綜助自由詩1207-7-17
祈り- 水在らあ ...自由詩2707-7-17
疾中(微熱)- たりぽん ...自由詩1007-7-17
黒毛のグランドピアノ- hiro自由詩3*07-7-17
掌の上に_- 服部 剛自由詩13*07-7-17
さみしいよるは- ゆるこ自由詩7*07-7-16
らむね- まりも自由詩10*07-7-16
雨が止んだら- ajisai自由詩9*07-7-16
雨やみを待っている、僕ら- Rin K自由詩37*07-7-16
- 秋桜自由詩9*07-7-16
トロツキーの口唇、眩惑。- ミゼット自由詩8*07-7-16
神経痛。- うわの空 ...自由詩6*07-7-16

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