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ホルマリン漬けの妄想
強制終了かじりとった
だって、指生えたんだ。

だって、指が生えたんだ。
それを毟り取ろうにも
できないだって、指生えたんだ。

刹那を彩るには何色がよいかしら? ....
夜の街で闇をさがし
身を隠す暗がりにも
灯りを求めたりして
中途半端なままだね
いつもぼくらは

   言葉の空白にふるえて
   粋な単語たちをあつめ
   草の実に糸を通すようにつ ....
寂しんだ手から
夕凪の薫りがして
少し切ない
 
飛び交う何かに向かって
感情を吐き散らす
 
 
 
ねぇ
空の向こうって
 
何だか知ってる?
 
 
 
触れた毛 ....
 その少年は、少女で動いていた。
 少年のどこかに少女が埋めこまれている。
 少年はときどき吐き気がする。
 そういうとき、たいていそれは夜だけれど、砂浜を思い描く。すると、少女が少年の砂浜を歩 ....
どこにでもある公園の
どこにでもある家族四人が遊んでいる
けれどもその家族には
家はなかった
それでも着ている服はちゃんとしていたし
髪の毛も長すぎず短すぎず
食べるものも食べている
と ....
仕事で二日連続ポカをした
休憩時間には詰め所でコーヒーの成分表ばかりを見つめている
同じ班の人たちはそんな俺にとても親切にしてくれる
だから余計みじめになってしまう
現場で働いている90%の人 ....
亀を背負って
懐かしい人の苗字を呼びながら
塩を舐め続ける
水が飲みたい

+

かまきりの新しい
亡骸を
司書は黙って
見ている

+

カンガルーが直立したまま
波音 ....
がしゃん できない


床に広げられたポップコーンを拾い集めて
窓から投げ捨てると
バターがきらきら光って
まるで星みたいだったんだ

いつ渡したって誕生日プレゼントさ
と強がってみ ....
生きている もーん
――だから?

 いえ・・・・

でもなお、生きているよ

煙草を一本、吸って
屁をする ブー

 さら
    さら

潮の匂いにみちた風が
木々の枝 ....
コンビニの入口脇で。
ホームレス風情のおじさんが。
焼きそばパンを貪り食う姿を見た。

よく分からないけれど。

こんな光景を見るといつも。
僕は胸を締めつけられてしまい悲しくなる。
 ....
しずかなばしょにいきたい
じかんのながれをいちみりもかんじない
しずかでしずかでいろのない

そんなばしょにいったら
わたしはあしをのばしてじべたにすわる
まっしろなそらをみあげる

 ....
曙興産営業二課の青野君29歳は今年入社三年目を迎えた。社内で彼はみんなから青ちゃんと呼ばれている。彼、青ちゃんは世界の平和を守る為に、日夜命を懸けて戦い続けようと心に誓ったばかりである。

先 ....
バラードが知らん顔をしている

白けたい私

白いシーツの隙間

白んだドレス

切ない食べ物の味

天井へとんでゆく意識

自意識が東京タワーまで飛んでゆく

慣らされた ....
一人ぼっち寂しそうね
そう言って目を細めた
こんなにもきれいな夕日だけど
太陽の本音を君は知っている

柔らかな暖かな
風が撫でる君の赤い頬
夕日を映した様に
それはとても可愛らしくて ....
駅には
西口と東口があるけれど
どっちに行けばいいの
陽が昇るのは東だけれど
どっちに行けばいいの

僕たち迷子だ
生まれたときから

古い月を見ている
古い星を見て ....
昨日までの
話を 聞かせて
 
明日からの
未来を 聞かせて
 
 
抱き締めた時に
 
零れない
ように
 
 
 
昨日までの
過ちを 聞かせて
 
明日からの
 ....
ある
ありふれた
想い
という
呼び名の比喩が
争え
という
プログラムの元
生まれて初めての出航をし、
次の刹那
辿り着いた先が
温かい
実は
腹の上
だったと
結局
 ....
何が起きたのかわからなかった
地鳴りと轟音とともに
その瞬間
すべてを失った
激しく燃えさかる炎と
黒煙の中
太陽は赤く揺らいだ


衝撃と
悲しみと
脱力感の中に
いた
茫 ....
詩人はピッコロ大魔王
口から言の葉ならぬ
詩という名のマジュニアを
ゴボゴボと生み出す

詩人はピッコロ大魔王
マジュニア達を
時に天下一武道会で戦わせたり、
能力を褒めあったり批判し ....
波打ちぎわに
光る、{ルビ蟹=かに}
蟹をみていた、飴色の

もう、よしてしまおう

人間なんて、よしてしまおう
古いじてんしゃのように
朝が下ってゆく


風邪声の
のどに ちいさなにがみと
這いつくばるようにおとずれ
さらさらと消えゆくよるを
くちびるに
にじませ

朝が下ってゆくと ....
不思議だね 断られたはずなのに
今こうしてふたり 笑いながら歩いてる
擦れ違うひとはどう思うのだろう  君は気にならないのかな

気持ちを言った後からとても親しくなって
付き合うわけでも ....
カナリヤの歌が聞こえる
  あなたには、聞こえない
  わたしには、聞こえる

葦原を吹き抜ける風の音に混じって
低く、すすり泣くような旋律

    私は言葉を持たない
    歌う ....
石鹸のなめらかな泡をたてて
顔を洗うとき
庭を凍った光が照らし
月面車が路面をこする音のような
タイヤの音の向こうを
電車が北へ走る

ひよどりが横切る一瞬の
黒い影の気配とともに
 ....
ある日、ドアを開けるとそこには
私の知らない、子供が2人居ました

わがままで
まだ大人かどうかも分からない曖昧な存在の私に
自分の弱さを訴えてくる子供達

面倒な子ねと切り捨てることは ....
言葉をその形のまま
受け取れない僕は
苦しむことがない一方で
君と同じくらいには
生きにくさを感じていたりするんだよ
そういえばいつか
「医者は美味しい物ばかり取り上げていく」と
目 ....
親の為
夫の為
子供の為
年老いた母

自分を犠牲に
愛情を振りまいた
泣き崩れて泣きに泣いた
不幸の数だけ喜びは増える

生命保険が満期になり
家族を国内旅行に
招待するって ....
二度と君を傷付まいと

『中途半端な距離
 箱詰めにした言葉
 偽善で温くなった手
 夢を紡ぐ嘘
 ぬかるんだ居場所』

そんな臆病な優しさを覚えるよりも

君の痛みを少しでも癒せ ....
空 遠く 架かる
空に月
雲 風に たなびいて
消えていった

静かな 寝息は
繭玉のように
部屋に 浮かぶから

子守歌は 歌い継がれて

とっぷり 日が暮れた

夜の 十 ....
無数に転がる背中のひとつ覗きこんだ
浮き出る黒いあしがた
誰かが一度
踏み潰したのだろうね
いや
踏み越えていったのかな
ああ
そうだったらいいな

「制止も聞かず走っていった」
 ....
北大路京介さんの自由詩おすすめリスト(16330)
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