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最後まで
射しこむ視線
うっとりと透ける黄金の光に
浮かびあがる白い顔が沈黙をまもっている
一瞬間、

じゅうりんされた庭に
咲く血の花が
わたしの静脈でかおる午後

いく ....
あなたのこと考えると
少しだけ世界が輝いてみえる
泣きそうなときでも
ちょっと笑ってみようかなって思える

そんなあなたに伝えたい
独りで抱え込まないで
ありのままのあなたをみせてほしい ....
手を繋ぐと
聞こえる音が
聞こえなくなりそう

明日のように曖昧な
昨日の出来事のように
今はまだ
起こるべくして
始まるべくして
ただ静かに
呼吸をしている

空が遠い
あ ....
{引用=
僕が都合の良い魚になって
遡上するならあなたへ、と

   キューブを完成させる方法
   かしこく、方程式どおりに回すのか
   バラバラにして組み立て直すのか

完成し ....
きみのりんかくをぬいあげていく
オルガンの重さが
ひかりににていて
急に
まぶたがいらなくなる
砂糖の
あじをわかりたくて
紅茶ばかりのんでいる、午後
猫が行った



声に体 ....
「ねぇねぇ、サンタさんはいまなにをしているの?」

「クリスマスまでなんてまてなーーい!」


あらあら こまりましたね
それじゃあ とくべつに
ちょっとだけ 
ふだんのサンタさんをの ....
癒えるにつれて ひどく
かゆくなる 若いころの
途方もない ゆめをみて
あけがた 目をさますと
指先が 血まみれだった  
暗示は歩いてゆく
眠りをめぐる回廊を
重ねられた便箋のあいだを
どこかためらいがちな
静かな足どりで

誰ひとり知り合いのないような
それでいて誰もに挨拶をしているような身ぶりで
暗示 ....
ほんものだと
ありがたがって食べていたら
とんだ偽物だった

ほんものだと
ありがたがって鑑賞していたら
とんだ贋作だった

う〜ん、良くあるはなしだよね
テレビを付けてみれば
に ....
前足をつかい
口をつかい
つぶさないように
犬はみかんをじょうずにころがします
わたしがきれいにむいて
ひとふさ食べさせてやると
犬はすっぱそうな顔をして吐きだしました
しかし犬は段ボー ....
乾電池が足りない
と昨夜寝言を言ったあなたは
夢の中で久しぶりに
何を作っていたのだろう

今日は朝から雪が降ってる
あなたの故郷のように
たくさんではないけれど

もう誰も
あな ....
ジャズアンドブルースはムードなんだよ
たばこの煙を吐き出しながら
あのひとは言った

ちょっと吸い過ぎなんですけど

その背景に何があろうとも
あったとしても
そんなものとは切り離され ....

みずいろのさかなを
凍ったうみで
凍ったうみの
その下で泳がせている

気泡の、結晶
つめたい手
掬うことのない
うたがう事もないさ
たとえばわたしたち
ストレスにまかせて
 ....
土飼いの葉ソリが吹く
赤耳にみかづきクレヨン
地下で数えた爪のおしゃべり
ワン・ナイト

ふさに届いた指に
触らないおとぎ話という
誠実なウソから間違えた
抜け殻の中の蝉
飛んでいく ....
失恋を、しました。
4月からずっと気になっていたあのひと、
2月に結婚するらしい。

失恋を、しました。
飲み会ではいつも彼女はいないって言ってたのに
1年以上付き合ってたみたい。
 ....
浸された水は
つめたく
ねがえりもできないほどに
なぜか凍みたまま
あの人ごとをさらって
いって

かなしい
のふちにいるあの人
たしかにいかされ、芽生え
一つの
さむさの中にい ....
鍋の中でパスタがふやけるのを眺め
ご飯が食べたくなって炊飯器をいじる
惣菜を見に行くとパンが焼きたてで
一斤買う
テーブルの上では
マグカップとポタージュの粉が
昨日からずっと待っていて
 ....
ある日のことです。

泣き虫王国と、
淋しがり王国が、
喧嘩になりました。

それは大きな大きな喧嘩で。
まるで戦争のようでした。

泣き虫王国の人々は、
お守りを手に、
嗚咽を ....
{引用=
水面の瞳の
 オクターブが
月面の波に
 揺れる頃

「携帯電話は
 もう、鳴らないよ。」
 君の唇が
 そう告げたのを、見た。


 朝に鈍く輝いている
 鏡の ....
あなたに
抱かれて
うれしかった

淋しかったから
いつも
あなたのそばに
いたかった

あなたの
身体に
触れたのは
はじめてだった

はじめてのキス
そして
あたた ....
いるはずのない
あなたの姿が
そっと
目を閉じていると
現れる

遠い昔
私が
初めて
愛した人

今は
思い出にしかない
あなた
どこにいるのか
なにしているのか
わ ....
 
  

あそこで
庭木の手入れをしているのが父です
もう随分彼は
そこから動かないので
毎日
朝夕の水遣りをするのが
私の日課です

週に一度
伸びすぎた腕や増えすぎた首の ....
一.


青を
反故にした

よりも
事情がある

真昼につき、
雨はふらない




二.


鋏の持ち手が緑だったことから
分け合いたくない
ままの
手 ....
寒風に手指をかばう
待つとも待たないともいえぬ朝まだき
冷え切った空気が
空高くから透明に降りて
ちいさな公園の
遊具に残る最後のぬくもりを絶やす
ほぅ、と湿った息を吐く

 ....
明日のための『今』を食べる
『今』を吸収した体は少し古くなり始める
古くなる体を抱えて、明日の続きに怯えたり、期待する
明日の続きは死へと確実に繋がっている
一つの歯車が錆始める
きゅるきゅ ....
わたしはトイレ
オフィスのトイレ
和式トイレ
となりは洋式トイレ
女子トイレ

みんなのひみつ
しっているのよ
みんながだれにも見せたことのないものや
見せたくないものを
いつも見 ....
海がそっとまぶたをとじる
青い響きの中
かもめは
追撃機のようにまっすぐ堕ちた

手のひらにすくう砂
ランプの芯のようにあたたかい
ぼくは見上げ
あたたかいのは君の手だと知る

浮 ....
ねこがいなくなった
遊びに行ってると思っていたのに
帰ってこなくなった
家族はみんな心配した
一週間経っても帰ってこなくて

保健所にも連絡した
交番にも連絡した
近所の人にも話した
 ....
沖の赤いブイのところまでが
遊泳可能区域です

深い深い黝い海中のグロテスクな生物も
死が自ら設えた玉座も未だ見たことがありません
本の中、他人の話でしか知らないの
今日もまた白砂の遠浅の ....
龍の影を追う
内奥の土地で

龍の姿が見え隠れする
胸中の宮で


意味深に
瞳 輝かし

深く 遠く
私を導くがごとき仕草

妖艶の煌き
白龍の娘よ


下弦の弱い ....
北大路京介さんの自由詩おすすめリスト(16330)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
白い顔- こしごえ自由詩9*07-12-12
プレゼント- 優羽自由詩3*07-12-12
呼吸- 小川 葉自由詩507-12-12
薄明(嘘つき)- たりぽん ...自由詩1107-12-12
- 簑田伶子自由詩18*07-12-11
「ねぇねぇ、サンタさん。」- 自由詩2*07-12-11
そろもん(傷の歌)- みつべえ自由詩707-12-11
暗示は歩いてゆく- 塔野夏子自由詩11*07-12-11
どっちもどっちも- 恋月 ぴ ...自由詩14*07-12-11
犬とみかん- 壺内モモ ...自由詩5*07-12-10
スノードーム- たもつ自由詩1307-12-10
Jazz_and_Blues- 恋月 ぴ ...自由詩21*07-12-9
みずいろ- 唐草フウ自由詩18*07-12-9
赤いみみたぶ- 砂木自由詩4*07-12-9
失恋を、しました。- はるこ自由詩5*07-12-9
siberia- しもつき ...自由詩3907-12-8
明日について- 佐々木妖 ...自由詩7*07-12-8
心が苦しくて思い出した。- そらの  ...自由詩4*07-12-8
レーゾンデートル- 灯和自由詩4*07-12-7
ぬくもり- 妖刀紅桜自由詩3*07-12-7
面影- 妖刀紅桜自由詩3*07-12-7
乾いた池の畔- 川口 掌自由詩11*07-12-6
断片集「間引く」- 簑田伶子自由詩37*07-12-6
東京- 久遠薫子自由詩26*07-12-6
たべる- 小原あき自由詩12*07-12-5
わたしはトイレ- 壺内モモ ...自由詩707-12-4
君を- ふるる自由詩12*07-12-4
いないねこ- チアーヌ自由詩907-12-4
遊泳可能- 沙虹自由詩207-12-4
白龍の娘- アハウ自由詩3*07-12-4

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