すべてのおすすめ
切ない夜を波濤の数だけこえて
やおら滅びゆく貌(かたち)のように虚しく、
何処までも果てのない君とともに
歌うべき僕たちの言葉が見つからない

伏せた漆黒の虚しさは朝日を浴びて
いつしか濡 ....
ボディの色が気に入ったので
エレキギターが欲しくなった
メーカーの最上位機種
カラー名はアバロンとある

「AVALON」は
イギリスの何処かにある伝説の島
アーサー王の遺体の眠ると ....
あなたが残して行ったもの

俳句を連ねた小さなノート
表紙がぼろぼろになった聖書
漱石の「虞美人草」と
若山牧水の歌集
壇の上の 薄い写真の中の
やわらかな微笑み

かつてあなた ....
冷んやりした部屋の
窓際に椅子を置いて座る

裸電球に照らされた
オレンジ色の壁に
魚の形の滲みが付いている

じっと見つめていると
風が梢を揺らす音に混じって
足音が聴こえてき ....
そう遠くない未来に
目に見える灯火は全て緑になる
輪郭の曖昧な緑の灯が
平板な空の下に溢れるはず

だらだらと続くゆるい坂道を
駆け上って溜息を
ひとつ
つくと
緑の霞がかかった町が ....
たたかって
たたかって

かなしみをえらんで

かなしみにえらばれて

たたかった意味さえなくして


月がゆらぐ

夢がとおくに消えてゆく

それでもおまえ ....
―朝

ビルの階段を降りて行くと
何かの軋む音がする

たくさんの
時間の積み木が
押し合い
こすれ合って
順番を決めている

―歩道を歩く

山桃の並木が
慌てて生え ....
写真機博物館とわたし



ひとりぼっちなわたしがひとりぼっちだというと
みんながぼくもひとりぼっちですという
じゃあ、わたしひとりじゃないんだ、みんななんだ、というと
みんながすうっ ....
 三日月がいっそう薄目がちにほろほろ涙を零しておりましたので、私まで悲しくなってしまい、ほろほろと泣いてしまっていたのです。

 私が泣いたからといって、月がゆっくり安寧のなかに眠れるわけでもなく ....
控えめに訪れる
波の繰り返し
耳鳴りは怒りを洗い流して
眩い光りの群れが
手のひらで踊り出す

地平線で別れた
青と蒼が
波打ち際で
何億年ものの歴史を
そっと置いて行って
未来 ....
父の命日がある季節


お墓参りもあまり行けず
貴方がどんな人だったか

よく知りません

私が私として生きている中で
一番イヤだったのは
貴方の世界に引きずり込まれ
貴方の ....
街のあらゆる隙間から
浸み出てくる泥に追われて

JR駅構内の暗がりの
打ちっ放しのコンクリート壁に
ひっそりと身を寄せる

壁に走るひびはハイウェイ
ところどころ露出した
砂利 ....
指先に載るほどの大きさの過去を
テーブルの上に置いて目を
閉じたら 重い
液体の粒が眼窩と眼球の隙間に
散乱した
そのとき夢で見た雪深い森の中を
毛の長い野良犬が歩いているのではないかと
 ....
赤い紅した微風吹いて
柔らかい肌した土の香りが
スギの種と一緒に
舞い踊る

君の鼻のてっぺんだけは
赤ら顔だけど
目尻はすっかり
春うらら

コートを脱ぎ棄て
日和に飛び込 ....
あの現場の写真を見た
瓦礫はすべて撤去され
金網や柵に囲まれたそこは
グラウンド・ゼロと呼ばれていた

そして現在 私が住む街の駅前に
デパートを取り壊した後
再開発計画が頓挫して
 ....
美しさは
人見知りするのだろうか
いつもつつましい
声をかけられるまで
犬小屋でかくれんぼしている

驚きは
宇宙人なのだろうか
いつも未知との遭遇で
出会ったと思えば
突然消えて ....
白っぽい視野の中に
草の生えた道があり
知らない樹木が立っていた

母は和服を着て
道にひとり佇んでいた
すると向こうから
何年も前に死んだ父が歩いて来た

ぱりっとした背広を着 ....
海にあった
窓辺にあった
グラスにもあった

体内で宿し始めた
誰にも見えないままに

春だからではない
出世したわけではない
懸賞に当たったわけではない

その光は
僕だけの ....
空が好き。

何も隠さずに自分を見せてる青空が。

自分も空みたいに大きな人間になって、
自由に鳥たちを飛ばしたい

雨雲も好きになろう

雨が降ったあとにキラキラ輝く街がみれる ....
 遠目には黒い紐に見えた。近寄ってみると蛇の子供
だった。体長は二十センチくらい。JR新幹線駅の東
口を出てすぐの、駅前広場のフロアタイルの上に横た
わっている。尻尾の後ろの、コンクリートの ....
がれきのしゃしん は いつみても いい
しょうせつみたい に はしからはしまで よまなくても 
いっしゅんのうち に あらすじ が わかる
わかってしまいたくはない のに
め を はなすことが ....
砂浜に受付のデスクが
ぽつんとひとつ

前方には潮の引いた藻場が
どこまでも広がっている

デスクの上の
海の図鑑を開くと
いろんな星の海が泳いでいた

地球の海は昼寝をしてい ....
きみが帰ってこないあの日から
砂時計の砂はさかさまにこぼれて、こぼれて、
しだいに、ちいさな子供になってしまう、夜
遠くで、つぶやくきみの言葉が、わたしの名前だといい


そんなふうにして ....
オメエ、死ぬのかい
――だったらよう、
せめて逝く前に鮨食おうぜ
肝っ玉据えて、俺と鮨食えよ

粋な麻暖簾くぐってさ
どうぞ勝手に席へ就いちまいな
捌いたネタと酢飯の匂い、
舎利の温( ....
昼下がりの陽射しが
雪のじゅうたんをめくって
春をたたきおこす


小さな飾り気のない
窓の外では
ゆきんこたちが
まだ
ぺちゃくちゃ
おしゃべりしている

それでも
待 ....
飛行機に乗っていますか

それとも鳥になりましたか

空はあまりに高すぎて

あなたの姿が見えません

風はあまりに強すぎて

あなたが何処にいるかがわかりません

今日は雲が ....
この街でいちばん美味いという
来々軒のラーメンを食べていたら
いつまですすっても麺が途切れない

適当なところで喰い千切ると
あなたはひどい人だ
という声がした
たぶんメンマが言った ....
           (乱太郎)

この空は
海の青

この海は
空の青

見えない鏡で映し出す
決して重なることのない肉体

 ....
                  810210


 動きの中に幽かな色がある
 黒々と横たわる大海原に
 一条のきらめきを感じて
  振り仰ぐ東の空に
 微かな朝の気配を感じる

 ....
あなたがそばにいるだけで
まわりが海に変わる
ほんの少しだけ夜のような
ほんの少しだけミステリアスな海
このまま小さな魚になって
あなたのまわりを漂っていたい


あなたは私の梢を揺ら ....
北大路京介さんの自由詩おすすめリスト(16330)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
渚のリフレイン- atsuchan69自由詩16*09-4-21
アバロン- 壮佑自由詩12*09-4-16
巡礼歌- 壮佑自由詩15*09-4-10
潮騒- 壮佑自由詩31*09-4-5
Lights_are_green- noman自由詩509-3-30
- わら自由詩1009-3-26
- 壮佑自由詩14*09-3-26
写真機博物館とわたし- m.qyi自由詩7*09-3-25
宵の挨拶- 北街かな自由詩10*09-3-25
- 乱太郎自由詩14*09-3-25
父へ_出せない手紙- 舞狐自由詩8*09-3-23
- 壮佑自由詩19*09-3-20
思い出- noman自由詩609-3-18
春うらら- 乱太郎自由詩13*09-3-17
グラウンド・ゼロ- 壮佑自由詩14*09-3-14
祈り- 乱太郎自由詩22*09-3-10
- 壮佑自由詩19*09-3-7
光り- 乱太郎自由詩11*09-3-5
sky- とわ自由詩209-3-4
- 壮佑自由詩9*09-3-3
がれきの工作_Ⅱ- 《81》 ...自由詩13*09-3-1
受付- 壮佑自由詩16*09-2-24
いくつもの、夜を越えて- さくら自由詩29*09-2-24
逝く前に、鮨だ!_★- atsuchan69自由詩15*09-2-23
まもなく- 乱太郎自由詩15*09-2-23
ジェットストリーム- 楽恵自由詩6*09-2-20
写真- 壮佑自由詩16*09-2-19
千年の孤独______月夜見+花猫+乱太郎_三連詩- 乱太郎自由詩8*09-2-18
藍色の空- あおば自由詩9*09-2-17
イマジネーション- 未有花自由詩25*09-2-17

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