雨の日の青空

どす黒い雨雲が一面に立ち込め
大粒の雨粒が天から涙のように流れ出る
そんな日に太陽が一瞬顔を出す

今日もどこかで誰かが死んだ

海も空もセピア色でできた世界で
どす黒い雨雲の割れ目から青空
グレーと青のコントラストが綺麗

今日もどこかで誰かが死んだ

やがてセピア色の世界に突如できた
一つの鮮やかな穴から光が生まれる
形状も明るさもわからない淡い光

今日もどこかで誰かが死んだ

きっとあの生まれたばかりの光に
今にも消えてしまいそうな淡い空に
何人もの人が救われただろうか

今日もどこかで誰かが死んだ

私は雨の日の
頼りない青空を見ると
そう思ってしまうのである

今日もどこかで誰かが死んだ


自由詩 雨の日の青空 Copyright  2015-12-03 08:33:42
notebook Home 戻る