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地下の中で入学式が行なわれている
これから一人前の石になるために
小さな石たちがコロコロと
地面の中を転がってくる
周りの大きな石たちが大きな拍手で
彼らを迎えている
巨大な石の挨拶は退屈 ....
この夜明け
街は忘れていた形を取り戻していく

影が生まれ
新しい気配が景色を横切る
一番透明な時間に
一番透明な予感が
僕を通り過ぎる
寄りかかった壁のその冷たさだけが
まだ夜に属 ....
道路のコンクリートから切り取った
ひとかけらの絶望を
coffeeの底に沈めて
ゆっくりと飲み干す

このたそがれの向こうに
また眠れぬ夜が待っていそうで
妙に気が急く

神への呼び ....
晴れた日に
ひばりの鳴き声を聞きながら
地雷を踏んで遊ぶ
僕らはまだ
子供のまま
誰が一番遠くまで脚を飛ばせるか
競い合って
ひばりの鳴き声を聞きながら
でも、もうちゃんは間違えて
 ....
{ルビ円=まる}く
操作場に日が満ちて
白く

陰影を見開きに

分けないので

水が貯まっていくように
温度は上がっていく

畳のめが潤みはじめ

いま
から
あのとき ....
卒業を間近に控えた僕らは
夜の学校に忍び込んだ
校庭のフェンスを飛び越えて
誰もいないグラウンドを走り回った

大人と子どもの隔たりは
いつの間にか消えてしまった
僕は助走が ....
西の国の王様は嘆いた。
彼の一番に大切にしていた海より青く世界一珍しい、
自慢の鸚鵡が逃げ出したのである。
王様は独身だった。彼は早くに両親を亡くした。
彼は悲しさをわかりたくないと、その鸚 ....
ブーツの中の夜がゆっくりと足音をたて、落ちた
爪先の薬指があるべき方向を差し示し、
質量を伴って引き寄せられる 闇の中へ

あるべき姿を見失った自身の影は、
どのようなラインを描くべきなのか ....
 全身を駆け巡るこの得体の知れない衝動は何だ?
 体が熱い
 道路がビル群が無数の車の黄のヘッドライトと赤のバックライトの光の大河が視界に飛び込み映像が停止し幾つものトライアングルになって飛び散っ ....
嗚呼
やっぱりアタシは愛されてなかったのね

溜め息深い午前2時

そんなことはない
そんなことは分かっている
でも今は
孤独を感じたい
無理矢理感じたい
どうしようもない寂しさ ....
「悲しい」と女が言うので
僕が代わりにに泣いてやった

「故郷へ帰りたい」と女が言うので
僕が一人で女の実家を訪ねてやった

「子供を産みたい」と女が言うので
僕が代わりに産んでやった
 ....
   ふれたいの

   手も髪も、声も視線も

   くちびるも、指も肩も

   全部、

   ホントはね、

   ふれたいの

   なれてないから、
 
    ....
桜の花が散り始め
新たな春の姿見え
時の移りに風が舞い
生まれる夢も空に浮く

梢の先が萌え始め
出てくる春の命見え
時の香りに風が飛び
羽ばたく夢も空をゆく

緑と白のこの色は
 ....
潮の闇
せまり来る

夜の底は
白く輝く
繭があるから

微笑みの絶えない
静かな 沈んだ 夜

離脱した 魂は
深海に 浮遊して

消えては 灯り
微笑みは 光

沈 ....
明 日 手 放 す 夜 空 に
日 々 を そ っ と 焼 く
手 を 伝 う と 失 く し
放 そ う と 思 う 望 み
す っ と 思 う 平 遠 の
夜 と 失 う 平 和 写  ....
ハロー、ハロー、聞こえますか?

ここは地球です

あなたの星から地球は見えますか?

いつかみたいにまだ青い星ですか?


ハロー、ハロー、聞こえますか?

ここは地球だと ....
川面に浮かべた林檎を手にすくい
また沈めながら
「きれいだ」
「きれいだ」
それだけを呟いて
繰り返し林檎を見つめるあなたは
この月の光と照らし出された波を
どう眺める ....
ぼくの作り話
きみは泣きながら
うん、うん、って頷くから
なんだか可愛くて
宝物のオルゴールをあげた
 
十年前に流行った
あの名曲が
今を迷いながら流れているのを
ぼくら ふたり
 ....
「夏の夜空を真っ赤に染める、空襲のような花火の轟音に、怯えるフリをして、
二時間目になると学校を早退して、ひとりで戦争に行ったアノ娘の白いうでにしがみつきたい... 」


深夜、テレビを ....
わたしはうさぎになって
寂しさを抱いて、眠った
よく晴れた朝を迎えて
腫れぼったい瞼に苦笑いを零す
鏡に映る姿は
うさぎというより
醜い何かで
涙が眼球を傷つけていく
ことん、と音がし ....
プラットフォームのうえで
学生が夕焼けにさよならしてる
桜色の空の真ん中では
ぐるぐるトンビが廻ってる


ぼくは君がくれた
読みかけの詩集を閉じて
琵琶湖と比 ....
カラスは春の雨に打たれて
やがて自分に襲いかかる
恐怖を感じとったのだろうか
カラスの体は白くなっていった
ずっと遠い空を見つめたまま
ほとんど動かない
自分の体の色が変わっていくのを
 ....
いろんなモノ


たくさん


みつけて

きたけれど


ほんのちょっとの



ホントだけ



見つけられたら



それだけで



いいよね
子供達は
頭の大きさほどのばくだんを抱え
海辺にたどりつくと
次々とそれを投げ込んだ

ことごとく不発のそれは
波に飲まれ
海はあざ笑った

次はよく破裂するものを持っておいで

 ....
夜空に見える、という
星座ってやつが
点在する星をつないで
こころでみる絵画だった
とは、しらなかったころ
僕は君の名前を
まだしらなかった

君の名前を
まだしらなかったころ 僕は ....
メガネをはずした
わたしの素顔
おとこのひとにはじめて見せた

胸ボタンの間にネクタイを押し込め
腕まくりした。あなたは
同僚を叱咤激励して
そんな。あなたに恋焦がれていた

それで ....
その鳥はとても小さく弱かった
食べ物を見つけても
すぐに他の動物に横取りされたり
時にはその鳥自身が食べられてしまったり
することもあった
その鳥にとってこの世界のどこかを
支配するどころ ....
「春のはじまりに」



春のはじまりに
ぼくらいい気になって
待ち合わせをして
薄着過ぎるままで
ふたりで桜めざした


*


始めのうちは
すこし肌寒いけど
これ ....
蝿が鼓膜に飛び込んできた
耐え切れず馬を送り込んだ
喧嘩はいつしか粗探しに変わり
言葉の刺は鋭さを増してゆく

ていうかその台詞何百回目?
耳たぶに蛸が噛み付いてきた
千切ら ....
夜道を歩きながら歌を歌っていると
うろ覚えの歌の同じ箇所ばかりを歌っていると
家々の迷惑を考えて小声で歌っていると
歌を引き継ぐものがある
正しい歌詞で歌い継ぐものがある
玲瓏たる美声で ....
北大路京介さんの自由詩おすすめリスト(16330)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
地下の入学式- ぽえむ君自由詩8*07-4-9
夜明け- 八布自由詩1207-4-9
「P.M.5:20」- ゆいしず ...自由詩807-4-9
ひばり- たもつ自由詩1607-4-9
春眠- 水町綜助自由詩15*07-4-9
フェンス- 1486 106自由詩5*07-4-9
鸚鵡の偉業- 蔦谷たつ ...自由詩6*07-4-9
ブーツの中の夜- 結城 森 ...自由詩8*07-4-9
タナトス- はじめ自由詩4*07-4-9
真夜中2時、壊れ方の手引き- 三架月 ...自由詩2*07-4-9
馬鹿な風- 楢山孝介自由詩10*07-4-9
ふれたい- 逢坂桜自由詩15*07-4-8
夢はここからここにいる- ぽえむ君自由詩12*07-4-8
一人_一つの闇- アハウ自由詩9*07-4-8
日々を焼く日々- 自由詩18*07-4-8
ハロー、ハロー、- 蒼依自由詩1007-4-8
月のように川面のように- 九谷夏紀自由詩7*07-4-8
幻想曲- 倉持 雛自由詩607-4-8
じつは人間じゃありません3- 自由詩4*07-4-8
- 士狼(銀)自由詩13*07-4-8
湖西線- はらだま ...自由詩20*07-4-8
白いカラス- ぽえむ君自由詩13*07-4-8
かけら- 和森朱希自由詩307-4-8
ばくだん- ふるる自由詩20*07-4-8
水平線の理由- Rin K自由詩34*07-4-7
- 恋月 ぴ ...自由詩29*07-4-7
翼を捨てた鳥- ぽえむ君自由詩7*07-4-7
「春のはじまりに」- ソティロ自由詩8*07-4-7
噛み付く電話- 1486 106自由詩7*07-4-7
歌泥棒- 楢山孝介自由詩2*07-4-7

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