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風伯の寝息 漂う 夕暮れ時

初夏から紅 瞬き 繰り重なる あの色に

今は今宵は 主に朱を ためておく

 いづれ 朱く染める 染め上げ称える

 終わり良ければ 酔いしれる
   ....
上り坂が続く

坂道が
「ごめんね、坂道で」
という

ギアなんてついてない
ママチャリですので
傾斜が上がるたびに
スピードが落ちていく
ペダルが
どんどん重くなる
後悔が
 ....
どこまでも拡がる宇宙の果てから
針のその先のずっと奥までが見通せる眼がほしい
火や水や風
どんな重力にも耐えてゆける変わらない筋肉と骨
未知の細菌には負けない内臓器官
見えない放射 ....
ある日ふっと気づいた
言わなくなった言葉がある
忘れてしまった言葉がある

『おはよう』
『いってきます』
『ただいま』
『いただきます』
『ごちそうさま』
『おやすみなさい』

 ....
誰も助けられないから

誰も悪くないことにする。



お金が欲しいから

需要を要求する。



視聴率にならないことは

テレビで話しちゃならない。


 ....
あるひめざめたら
さびしいにんげんが
さびしいにんげんのあしを
ひっぱっていた

高級なこどくが秤にのって
じぶんの重さをはかっていた
うしろすがたをみるとかみさまだった

あるひめ ....
新聞紙の同じページに
震災への追悼が行われた事と
つい先日 襲撃された
日本大使館などの記事がのっている

犯人グループ 36人の死による鎮圧
犠牲者 11人 中に 民間人も含むらしい
 ....
真っ白い雪
降りたてのやわらかい絨毯
靴の底
磨り減るほど磨いても
素足になっても
足を入れれば汚れてしまう

あれは幼い日
唇を舌でなぞっては
はみ出した
北風に吹かれて
鼻の ....
世界の最果ての部屋で
無音のテレビが瞬いた

鬼が私を探しに来る
緋色に染まった夜の海から
シルクの魚雷に跨って

鳥は巣で寝返りを打ち
子供は母に抱かれて眠る
夜の付き添いに疲れて
人気のない待合室の
ソファでうつらうつら

窓際に置かれた
ヒヤシンスの根が
くねくねと
夢の中まで伸びてくる

先端の脈動に
病院のすべての機器が
 ....
青い瞳の中に
沈みかかる方舟

手を振れば
手を振り返す
遥か彼方から

震えた体を
異人の言葉が抱きしめてくる
温め合う心と心

黒い瞳の中から
ありったけのサンキューを
 ....
田んぼに水がはられる
ぬるんでいく季節
みずはこべの緑のフレイム
鏡に映るモネの雲
蛙の声はまだしない
蜂の羽音がしない
そういえば鳥の声もしない
人が
何かをしゃべっているのだが
 ....
納屋は鉢植えの葉っぱが判別もできないほど、伸び放題の雑草に囲まれていた
やわらかな西日が微かに反射するプリズム
曇った硝子の汚れを異物に浮かび上がらせて、枯れた観葉植物の茎根が足元に絡み付く
 ....
{画像=080302220223.jpg}


おいらは鈎にぶらさがったあんこうさ
口からいっぱい水を呑まされて
ぶらさげられて
身を削ぎ落とされる

皮も
鰭も
胃も
腸も
 ....
眠る前に まじないを 眠る前に カフェインを

呟いたとしても まじないを
ごくり と飲んだとしても カフェインを

影響など されない 隙間だらけの 想いまつげ

働き者の蟻さんが入れ ....
 
 
(dear L,)
 
 
西窓から
こがね色の蜂蜜があふれ
あけわたされた廊下を
遊び風が濯ぐ
木目の数だけ鈍くきしむ床に
罅割れた指を這わせて
(鳴いている?)
や ....
生きてゆくちからが 愛するちからがいまもあるならば
笑い転げたあのジョ−クを 思い出してよ

僕の最初のまちがいは 生まれたことだってね
いちばん不幸なのは 君と一瞬も離れることができないこと ....
四月病ってあるらしい
さりとて年度替りの初々しい賑わいとは
とうに縁遠くなっているのだから

花散らしの雨もあがり葉桜と化した桜並木を
これでよいのだと独りごちながら歩む




 ....
一緒に生まれてきたはずなのに
生きていた痕跡が何ひとつ残っていない
私と同じ遺伝子を持つ {ルビ方割れ=かたわ}
誰の脳裏にも浮かぶことのない
母が亡くなった 今は……
私だけが知っている  ....
春のど真ん中
世は宴の真っ最中
桜前線は北上し
人々を巻き込んで
私を巻き込んで

妖気をただよわせた儚い花は
時に人を惑わせる

   私は次元を踏みはずし
   あなたと少し近 ....
顔が歪む
身体的な苦痛にではない
眉間の皺が深くなる
掌がこめかみを打ちつける
何度も繰り返して
それでも
身体的な苦痛などではない
これは解放なのだ
もっと上位の苦しみから逃れるため ....
音もなく流れる疎水路に
しだれる桜

雨が降り風が吹き
もう間もなく散っていく

音もなく流れる桜の花びら
ゆっくりゆっくり流れてゆくから

一枚一枚数えながら
スローモーションの ....
彼はハトムネを二羽飼っています

以前彼はハトの形をした
クッキーを作る工場で働いていました
或る日彼は眠くてたまらずたまらず
たくさんのハトの形をしたクッキーが流れる
ベルトコンベアーに ....
インターホンの向こう
奥さんの返答が聞き取れなくなる
営業妨害の嫌なサイレンだ
気がつけば風にのって煙の臭いが満ちてくる
ますますサイレンが近づいて来た

    火事だ!

道路向か ....
青い空にやわらかに花びらを開いた桜は
はち切れそうに元気いっぱい咲くタンポポは
恥ずかしそうにうつむきかげんに咲く水仙は
何を思ってそこにいるのだろう

ご主人に連れられ散歩する犬は
塀の ....
スコップの目覚まし時計

雪が情熱で溶けるのは冬
つける薬を 欲しがるのは春

わびる氷 くびれ揺れる水のフレア
に 後ろ手で そくっと映し見る

白く なだけはなれなかった
夜 ....
相変わらず、生きている

でも
それでいいのだ

それが いいのだ

絶望と戯れるには 人生は短すぎる

真実から目をそらすには 人生は貴重すぎる

街人の手で 世話をされたサク ....
貴蝶。あたしを、肌色の二足歩行なんて呼ばないで

貴蝶。大胡麻斑蝶は、黄金の蝶よね。貴蝶

貴蝶。浅葱斑蝶は、空と海を担う蝶よね。貴蝶

貴蝶。高貴な羽根の粉は、ティンカーベルからの贈りも ....
電線がそよぎ、枯木[こぼく]が揺らぐ。
片田舎の旧道に、どこからか舞い込んできた桜の花は、
はらほろと。誇張もなく、執念もなく、かといって無残でも無常でもなく。
昼下がりの淡い亜麻色の中、ただ静 ....
不器用なのだ

皆と一緒に
綺麗に泳げないから
海底の泥の中で
ぶつぶつと独り言を
溜め込んでいる

腹が減ると
ぬめったアンテナを
おずおずと立てて
雑魚をおびき寄せては
 ....
北大路京介さんの自由詩おすすめリスト(16330)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
風伯の朱色- 朝焼彩茜 ...自由詩5*12-4-18
自転車でいこう!- そらの珊 ...自由詩23*12-4-18
プロムナードⅡ(新しい血)- アラガイ ...自由詩10*12-4-18
忘れ言葉- HAL自由詩10*12-4-18
こんなにも悲しい- 自由詩412-4-18
うたのはずれのうた- 梅昆布茶自由詩1512-4-17
おやすみなさいな_よき夢を- 砂木自由詩11*12-4-17
真っ白い雪- 百瀬朝子自由詩412-4-17
- 壮佑自由詩17*12-4-17
病院- 壮佑自由詩15*12-4-17
サンキュー_ベリーベリーマッチ- subaru★自由詩18*12-4-17
after_words- そらの珊 ...自由詩6*12-4-17
棲魚- アラガイ ...自由詩11*12-4-17
あんこう鍋_/_悪食賛歌- beebee自由詩25*12-4-16
眠る_まじないとカフェイン- 朝焼彩茜 ...自由詩6*12-4-16
白雨- 紅月自由詩7+12-4-16
こいのうた/2012- 梅昆布茶自由詩912-4-16
口ずさむひと- 恋月 ぴ ...自由詩27*12-4-16
【_ペルソナ_】- 泡沫恋歌自由詩20*12-4-16
この春も、次の春も- wako自由詩5*12-4-16
心ここに在り- marux2自由詩6*12-4-16
琵琶湖疏水しだれ桜- 灰泥軽茶自由詩8*12-4-16
ハトムネの胸騒ぎ- 灰泥軽茶自由詩11*12-4-16
その笑顔が忘れられなくて- ただのみ ...自由詩14*12-4-16
- わすれな ...自由詩5*12-4-15
クロッカス- 砂木自由詩12*12-4-15
サクラソウ- まーつん自由詩10*12-4-15
貴蝶(きちょう)- 朝焼彩茜 ...自由詩9*12-4-15
西日差すこの途に、絶えず漂う感傷よ(散文詩)- faik自由詩12*12-4-15
あんこう鍋- nonya自由詩23*12-4-15

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