すべてのおすすめ
三月雨、が降る
ほろほろとこぼれて少女は涙する
はちみつ色の瞳を濡らし鼻筋を濡らし
ああけれど溶けてしまうから唇をきゅっと結ぶ


盛り上がる雫は春の水 それとも冬の水
少女に言葉はいら ....
突然見舞われる不幸は
偉そうなご高説によるものではなく
リアルな現実でしかない。
直面する哀しみは
勿体ぶった芸術作品の中にあるのではなく
喪失したという現実の中にある。
今見ることの ....
  いいですか
  コンクリートの塊を
  右脳の隅に沈めておくから
  ちゃんと見ていてくださいね



  そう言われたのは
  日曜日のことだったので
  ひょっとする ....
自分も毛糸玉のくせして
プッチは毛糸玉と
戯れるのが好きだった

ふたつの毛糸玉は
所狭しと転がり回り
私は面白がってその糸を引いたものだった

小学生だった私と弟
そしてやっと歩き ....
相手をたいせつにするために、待つ、ということを、おぼえなければならない。 雨はとっくに 止んでいるのに
畳めない傘の中で
君は静かに濡れている

君だけしか聞こえない雨音は
周りの朗らかな声も上書きしてしまう

あなたには聞こえない この叫びは
通りすぎるビ ....
人生は手紙
読み進むごとに
春夏秋冬喜怒哀楽
答えは最後のお楽しみ

人生はビリヤード
当たり当たられ飛んで行く
誰が誰を動かして
こいつがどいつに影響されたか
白玉だって分かりはし ....
ぼくはいつも
あおい国を探している

仕事場へ向かう朝の舗道で
灰色の敷石の
一つ一つの継ぎ目から
あおが立ち昇る

草原の朝露たちが集まって
小川になり大河になって溶けて行く
 ....
なにもしなくて
いいんだ

どうすればいいか
わからないんだもの


わからなくて
いいんだ

だって
しらないんだもの


しらなくたって
いいんだ

すべてをしっ ....
ふと、目をやる

視線の先には 木蓮

ここ数日
一けた数字の寒さの日

もこもこに着込み
大判マフラーの間から
景色を見ていた

ベージュに近い2センチほどのつぼみ

 ....
わたし まくら もうふ
わたし まくら もうふ
三層に連なる眠りに寒さはおりて久しく
外気に触れた右人差し指は人肌を求めて冷たく
わたし まくら もうふ
わたし まくら もうふ
わたし 
 ....
{画像=120222143926.jpg}

恋はトキメクし 愛は燃えあがる
恋は落ちるというし 愛は溺れるという
恋は病いだし 愛は執着だと思う

恋は形態であって 愛は本質だろう
 ....
フロイトもユングも読んだことないけど
長いあいだ自分自身と付き合ってきたので
ある程度なら自己分析ができる

どうやら
私の中には大まかに
三人の人格が存在するようだ

{引用=Aの人 ....
「むかえにいくよ」と、
男が言う。
「きっと、むかえにいくから」
そう、いつも私に言うので、
「いつむかえにきてくれるの?」と、
訊けば、
「ロトシックスが当たったら!」
大真面目に男が ....
何をためらっているの
細胞が覚えているでしょう
心が脈打つ度に感じないの
いのちを抱きたいのでしょう
肌が泣くほどに抱き合えばいいよ
後付けの科学は興味深いけれど
あなたはあなたをもっと
 ....
 自分が何者かを知りたかった
 今はイザベルおばあさん愛用のひざ掛け と
 呼ばれているのだが
 もともとどこから来たのだろうと
 人間たちの間で流行っている
 自分探しというものを
 し ....
ちくしょう!
畜生畜生ちくしょう!

と いう波 何度来ただろう
生きていて

どうして人は
他人の不幸やかなしみへ
軽く哀れみの言葉の一つでも投げてみれば
反応次第で
次から ....
台所の流しの前に突っ立ってひとり
母が黙々と八朔を食べている 
手際よくむかれては口に運ばれる寸前を
遠慮なく横取りした 娘だった頃

母の顔はおいしそうでもうれしそうでもなかった
自 ....
4月に、
生まれてくる女の子(らしい)、
ぼくの子供。
名前を考える。
妻の語感を甘やかしながら、
ぼくが整えてゆくことになるのだろう。


ばんび
って可愛いよね。
ざじ
 ....
今、私の目の前に存在するネジを巻いたら
昨日西永福の駅で私に舌打ちをした中年と
再び会えるのだろうか。

もしそれが叶うのであれば
私は迷うことなくネジを巻いて
その中 ....
超音速で舞い降りたガルーダの
尻尾の先にくっついたまま
世間を見てきた烏天狗の出来損ない
それが自分の姿で
嘴はもちろん黄色かった

そのまま部屋の中に入る
無音
嘴と眼をカッと見開く ....
食パンのみみが
初めて出会う言葉は
まだ星空が出ている時間から
働き始めるパン屋のおじさんの
「上出来だ」の嬉しい言葉だろう

スライスされる前は
全身が みみなので
工房の全ての音が ....
眠たいのに眠れない夜

死なない程度にリスカ

目をそむけてうえを見つめる

蛍光灯ほどの明るさで

天使がばらばらと降りてくる


風が吹いている

真夜中を駆け抜ける
 ....
顔見知りの男が死んだ

いつも何かにイラついていて
斜に構える自らの姿に酔いしれていた

そんな一人の男が死んだ




よくある話しだけど
おんなが二人いた

別れた奥さ ....
自分の人生を愛おしんで
ここまでつき合ってくれた
セーターの青ミックスの色を
両の腕に抱きしめる

コープのお店に並んでいた
赤ミックスも緑ミックスも
好きだったな
モールのセーター
 ....
オーケストラの調律の基本となるのは
オーボエの出す440HzのAの音程

オーボエは音程の不安定な楽器であるのに
ただ音程が聴き取りやすいために
その任を担わされる

しかしコンサートマ ....
こんな朝に
カラスのカの字もありゃしない
太陽はふやけた面の木偶の坊だ
白い国道の上
黒いおまえは完全に死んでいる

暗がりのおまえは
いつも何かを舐めていた
おまえが前を横切る時には ....
私は霊だ 唐突だが気づく
年を重ねて老いてなるわけでもなく
生まれつき 霊だ
霊と肉体の合体で
動かしているのは心
じゃあ 私って誰?

肉体を授かり 名前を授かった
その負う この世 ....
生きるのは痛い
北風の切っ先
酷暑のサンドペーパー
でもこたえるのはむしろ 肉体よりも 心

人々は 視線の剣を結びあいながら
肩を怒らせて 通りを行き交う
道端の植え込み 鳥たちは 素 ....
頬杖をつく
頬杖をついたところに魚が生まれる
机の地図をそよがす尾びれ
三秒とたたず
世界を跳ねまわっている
少し寒い(少しでなくとも寒い)冬の日は
暖房のスイッチへ泳ぎ着く
小銭がたま ....
北大路京介さんの自由詩おすすめリスト(16330)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
三月雨- 石瀬琳々自由詩16*12-2-23
あれから_ー哀しみ- ……とあ ...自由詩1212-2-23
コンクリート- 草野春心自由詩8*12-2-23
雨とプッチと毛糸玉- そらの珊 ...自由詩14*12-2-23
深呼吸して- はなもと ...自由詩8*12-2-23
傘の中で降る雨- subaru★自由詩12+*12-2-23
人の数だけいろいろあるけど- ただのみ ...自由詩20+*12-2-23
あおい国- 壮佑自由詩23+*12-2-22
だもの- 一 二自由詩712-2-22
つぼみ- 森の猫自由詩13*12-2-22
もうふ- 凛々椿自由詩10+12-2-22
【_Love&Love_】- 泡沫恋歌自由詩11*12-2-22
【自己分析__】- 泡沫恋歌自由詩10*12-2-22
【_むかえにいくよ_】- 泡沫恋歌自由詩9*12-2-22
ためらい- たちばな ...自由詩15*12-2-22
ウールさん- そらの珊 ...自由詩9*12-2-22
誰か- 唐草フウ自由詩11*12-2-22
八朔- とろりす自由詩812-2-22
女の子の名前- はだいろ自由詩8+12-2-21
それは繰り返すことの美しさに似ていた- 中山 マ ...自由詩7*12-2-21
チューニング2- ……とあ ...自由詩10*12-2-21
みみ- そらの珊 ...自由詩26*12-2-21
天使にふれたい- 吉岡ペペ ...自由詩812-2-20
奈落のひと- 恋月 ぴ ...自由詩29*12-2-20
ひとときの嬉しさ- 木原東子自由詩26*12-2-20
440Hz- HAL自由詩1112-2-20
ジンクスが死んだ朝- ただのみ ...自由詩25*12-2-19
流されない- 砂木自由詩13*12-2-19
末路- まーつん自由詩9*12-2-19
指先- 理来自由詩15*12-2-19

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