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足もとのカラスは飛び去らなかった

朝のホテル街をふたりで歩いた

いいのに、でも、ありがとう、

女を駅まで送っていた

ぼくらはたとえ話のなかを生きている


これは、なにか ....
{引用=

赤錆びた鉄くずに
音ばかりがしてきそうで、
枝の間にのぞく空の端に
来るはずもない
飛行機をみていた
確かにここでは、ディーゼルの音が
あんなにも していたのに
St.C ....
太れ

太れ

君はもっと大きく
君はその存在感をもっと示せ

ぶくぶく

ぶよぶよ

君 ほんとうはこころ優しい
君 ほんとうは繊細な感性を持っている

おおきく
 ....
頭のネジ一本

理想や空想にたよりっきりで

何も行動を起こすことはない

体が重く元気がないのは

もともとこんな感じだったから

耳鳴りがいつもして体は雨で濡れたように重い
 ....
今夜の月が黄色なら
綺麗に身支度を整えて
遠くに旅へ
小さな奇跡が
起きますように
ピアノのラの音を頂戴

たくさんの荷物は要らないの
そう
好きな音楽だけでいいかも
思い出なんて ....
はるか昔、深海で織られた地層は
湧き上がる二つ対流の狭間で
荒々しくこそぎとられアルプスとなった
そのせめぎあいで
この谷を境に
やむを得ず東日本は南北に向きを変えたという

山中に住む ....
花びらを口に含む
美しさを
儚さを
自分のものにするため
理解するため

永遠の貝がら
柔らかく張りのある
食べられることもなく
散りゆく姿を
傍観しているのは
狂い咲きはじめた ....
いますぐに気が付く

僕らをつなぎとめるものは

余りにも脆いものだった

届きそうで届かない

このもどかしい感覚は

味わうだけでも嫌だった

僕はいつも笑っていようと思っ ....
すべてを失ったはずだった

あれから家に辿りつくまで幾度と無く転んでしまい
死装束にと亡き父に誂えてもらったリクルートスーツ着てきたのに
あちこちに鍵裂きを作ってしまった

死への船出がこ ....
君の願いは僕の夢
君の喜びは僕の楽しみ

太陽が与えてくれたものだから
小鳥が聞かせてくれたものだから

君の泣き声は僕の涙
君の怒りは僕のいたらなさ

月に落としてしまったもの ....
始まりと終わりは

いつも同じ場所な気がする


まるで

ブーメランみたいに


だけど

その距離は少しづつ遠のいていく




何処へ投げたか忘れるくらいに
 ....
陽の光が徐々に弱まり
空気も冷たくなって
そろそろ冬が来るのだと気付く
一人に慣れている私でも
この季節は人恋しい
人混みに紛れてみても
近くのコンビニの
おでんを求めてみても
寂しい ....
僕とは繋がっていない
世界中を止めどなく
流れる/溢れる情報なんて
信じられない

新しいセオリーなんて
存在したこと
あったのだろうか

すべては既視感に
満ちていて
それは瑞 ....
鬱蒼とした樹木の間から
黒い月が煌々と光る
青い空が見える。

しかし、決して昼間ではない。
ここで飛ぶ鳥は梟であるし、
地面には野鼠どもが
異様に光る目をこちらに向けている。

自 ....
その石はまるで子宮のように
あの日 交わったときから
じっと守り続けた
ゆだるような潮風からも
氷点下の吹雪からも
じっと路傍で待ち続けた
ただじっと砕かれる日を
穿たれる時を
自らが ....
部室に転がっていた雑誌の表紙は手塚治虫だった
手にとって眺めていたら
女優の田中裕子のエッセイに目がとまった
もう20年以上まえ、平成元年のことだ

エッセイの内容は
ライトアップされた東 ....
その髪は毒の蛇

歯は鋭い猪の牙

青銅の手に 黄金の翼を持つ

彼女の姿を見た者は

全て石となる

神話時代の醜い怪物メデゥーサ



乾いた丘陵のうえの神殿が

 ....
エゴイストの鳥はうたう
自分の目で見えた世界を
自分だけの声で
うたで

エゴイストの鳥はうたう
知っていると
自分のものだと
エゴイストの鳥は
エゴイストであることも知っている
 ....
いつものバスに揺られ
曇った硝子を見やる

ヘッドライトがレーザーみたいだ
ならば街は宇宙戦争か
ならばネオンは流星か

霞んだ視界を晴らすために
冷え切った指をのばす

空から舞 ....
浮かんだ言葉が
消えていく
いつだって、そう
若年性認知症なんて
あるのかな

誰かメモリーを
増設してくれ

お代は
後払いでいいかい
ダメかい
爽快


カ ....
私の悲しみが
雪となって落ちてきた
ひらひらと
黒い髪に休むように
静かに
手のひらの温もりに迷い込むように

いつまでも
止まない
白い悲しみ
どこまでも
染めていく

 ....
泣きそうになっても
隠して

面白くないのに
笑って

話したくないのに
相槌をうつ

電話したいのに
出てくれない

メールしたいのに
返ってこない

触れてほしい ....
小春日和の太陽は
一見優しく
地上に温もりを与え
散りゆく草木を
名残惜しむ
その慈しみに触れたと思い
人々は
それぞれの想いを胸に
去りゆく
季節から日常から人から
帰化して ....
マッチ売りの少女にでもなった気分で
その鍵穴を覗くのがわたしの日課となってしまった

この街へ引っ越してきた当時はタバコ屋さんだったトタン屋根の並び
ちょっとしたお屋敷風の黒塀に
その鍵穴は ....
なめらかな線に少しだけ空いた

そのへこみを

埋め合わせの私が入り込む

なんて居心地が良いのだろうと思っていたが

埋め合わせは考えた

もうちょっと居場所を広げられないかな? ....
壊れたものを修理にだしたけれど

どこの店に行っても直すことができなかった

別れ際のあの不意な涙は

今も僕の掌に落ちて染み付いている

必ずハッピーエンドになるとは限らない

 ....
もっと話を聞かせてくれませんか

そうしたら、
あたしは、言葉のあいまに置かれた
なだらかな読点【、】に背をもたせ、
気まぐれに口をつぐむあなたの 数知れぬ句点【。】の
小さなその ....
風が笛を吹いて
こっちにやってくるよ
子どもたちを
さらいにやってくるよ
どこに連れていくつもりさ

風が太鼓を鳴らして
こっちに向かってくるよ
こどもたちの帽子を
さらいにやってく ....
最近では人の姿もめっきり少なくなった

街角の公園


細い木立の合間

ブランコが木枯らしに揺れる


寝そべり始めた太陽が

砂の上にいくつも影を落とす

錆付いた ....
{引用=

悲しむことなどいつでもできるのです 

とどかない想いは、手にあまるほどなのに
あきらめない
今という日をすごす 今日

           透明な引き潮は、
小さな入 ....
北大路京介さんの自由詩おすすめリスト(16330)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
二度とは口にせずにいた- 吉岡ペペ ...自由詩1209-12-7
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儚くも咲くために- within自由詩10*09-12-1
淡い水色- こめ自由詩1509-12-1
知るひと- 恋月 ぴ ...自由詩23*09-11-30
乙女の祈り- 乱太郎自由詩10*09-11-30
七行の手紙- 自由詩5*09-11-28
ポケット- ミツバチ自由詩6*09-11-28
抽出される世界- kauz ...自由詩8*09-11-28
もう一つの黒い月ーメタフォルモーゼ・怒・寂- ……とあ ...自由詩7*09-11-27
石に芽吹く花- within自由詩10*09-11-27
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エゴイストの鳥は- 朧月自由詩309-11-26
埋没- 相羽 柚 ...自由詩2*09-11-26
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空っポ - くゆら自由詩109-11-25
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鍵穴のひと- 恋月 ぴ ...自由詩21+*09-11-24
amends_for_you- maricat自由詩5*09-11-23
ケルト音楽- こめ自由詩1809-11-22
銀杏- 月乃助自由詩11*09-11-21
- 乱太郎自由詩16*09-11-20
揺れるブランコ- 楽恵自由詩6*09-11-18
「三元素」- 月乃助自由詩6*09-11-18

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