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それはとてつもない絶望であり
そして希望となった

手が白い

夜中二時前のピアニスト
ショパンの英雄ポロネーズが無音を切り裂く

何かを彷彿させてから飛び出す高音
低音も楽しみ ....
 
貴女の舌をください
と頼んだ
清々しい朝の匂いのする舌だった
僕は衣類を脱ぎ捨て
土中のもぐらになって暮らしはじめた
い 一笑一若(いっしょう いちじゅく) 
   一味(ひとあじ)ちがうよ 来年年女 
ろ ロバのバン よべどさけべど のろまなバン屋
は 馬簾菊 バテレン来襲のごと 過ぎし夏 
に 仁王 ....
高い空から

ゆっくりゆられ

ゆっくりゆられ

落ちてきた

ひとひらのゆきのかけらは

頬をひやりと撫でて

消えていく

耳奥のずっとまだ奥の

しぃーんとした
 ....
熟成した
ありがとうの肩越しに
平坦な
おはようとおやすみの隙間から

垣間見える結び目

熟練した
ごめんなさいの背中に
平熱の
いってきますとただいまの文字間から

透 ....
水をお飲みなさい

彼女は言った
黄昏の重い扉の手前に立って
指先をしっかり伸ばして
振り返りながら

水をお飲みなさい
と 彼女は言った
この町は
たっぷりの水が流れていく町だ ....
うるわしき小間物店から

訪れし店
品ありて面白し
皿・造花・カバン

今日は雪ちらつき
妻ととも品を選ぶ
火曜日、本を読みたし

詩ができてゆく
昼下がり
枯れ木に残る葉
 ....
夜のインターチェンジは光の花がつらなっているように

僕の孤独にしみわたってくるし

それを限りなくかみしめてきた気がする


つれない過去など捨ててしまったほうが良いのかもしれない
 ....
嗚呼
女よ嘆くなかれ 
その身から赤い血を流すのは
女に生まれし証 
我ら愛する人の種を残すために
月の女神の洗礼を受け 
柔肌を赤く染めていく

されど男が創りし神は 
女は不浄 ....
彼女が話す
僕が聴く

彼女が 引き続き話す
僕が 引き続き聴く

やがてこの身体は 彼女の声でいっぱいになり
両耳から注ぎ込まれた言葉が
目から 鼻から
(口はまだ 我慢強く結ばれ ....
やぶ【×藪】
草木や竹が生い茂っている所。

へび【蛇】
《「へみ」の音変化》有鱗目ヘビ亜目の爬虫類の総称。

やぶ-へび【×藪蛇】
《「藪をつついて蛇を出す」から》よけいなことをして、 ....
そういうことだったんだ

気付くことがある


ものごとは複雑に絡み合っていて
原因があって結果がある
そしてその結果が今度は原因となって
新たな出来事を誘発する

「無間地獄」 ....
困った
私はどっちを選べばいいのかな?

一つが間違っているからといって
全部間違ってる訳じゃない
 逆に
一つが正しいからといって
全部が正しい訳じゃない

困った
私はどっちを ....
昨日は夫の誕生日だった
なのに彼は出掛けて行った
気持ちを挫かれて
私は不機嫌になった

今朝、夫がドライブに行こうと誘う
久しぶりにふたりで車に乗った
森林の中、滝のある所を散策

 ....
今日、生まれた命と
今日、死ぬ命は
同じ命


起きて
寝て
ご飯食って
うんこして

その一連の流れを
誰かにしてもらわないといけないのは
赤ん坊も老人も同じ


ほら ....
こんもりと雪に覆われた朝
夢中でついばむすずめたちは
埋もれることもなく
枯草を折ることもない
だがまんまるの愛らしさは鋭い冷気への対抗
食糧不足は天敵も同じ
生きることは戦い
いの ....

言葉を追いかける
僕は椅子に腰かけ 瞑目して
その思いは 頭の中で 駆け足をしている
言葉は闇に走る 七色の光の筋
僕に誘いかけてくる さあ 捕まえてみなさい と

そんなことは し ....
僕は雪に魅せられる
とても切ないから

どんなに大切に受け止めても
一瞬にして消えてしまう
大事にしようと思う間もなく
手の中で静かに消える

でも一瞬だけ
ほんの一瞬だけ
その美 ....
遙かぶりだった信濃路
そこはペダルが都会よりも
緩やかに漕げる

遠慮してくれる
夏の日差しが
あなたの気配りよりも優しかった

裏庭の沼に急ぐ鴨の親子は
人間との僅かながらの境界 ....
{画像= 111225210311.jpg }
あたいたちの
時間は
人間なんかのそれより
短い
というより、速い
命短し恋せよ乙女なんて
悠長に歌なぞうたってたら
あっというまに
 ....
何かをしようと思うのですが何をしていいのか解らず
家に一人でじっとしているのも寂しいものですから
出来るだけ服を着込んで嵐の様な風の夜に
月を見に出かける事にしたのです

月には雲がかかった ....
あの日、かれらはこの線路のうえを
電車に乗って去っていった
あの日から線路は
瓦礫におおわれ、寸断したまま
川をわたった橋梁はながされ、レールは宙にういてねじ曲がり
枕木はあとかたもなくきえ ....
白い粉雪が下りてきて
語りかける君からの言づけ
星の数より多くて
願い星が一瞬瞬いたのさえ
逃してしまった

君はいつも大事な事を
僕には伝えない
笑ってごまかして
掌の温もりだ ....
月明かりの無いよるだっていいさ

どうせ宇宙は暗黒

ササクレだった心だっていいさ

時間がやわらげてくれるし

君の名前はあの星の名前だ

プレアデス星団


流れる宇宙風 ....
枯れ葉が落ちて
空に向かって木々の枝が
生命の脈絡を
とくとくと
打ちながら伸びている

空はとても澄んでいて
いつもより遠く遠くから
眺めている気分だ

裸の枝は
墨汁画のよう ....
{画像=111223231202.jpg}


第一章 夢に見る夢の覚め方 / 目覚める夢


目覚める夢を見たことありますか?

ふぅっと首を上げて気が付くと
目を開ければ車窓の外 ....
捨ててきたモノの中になにがあっただろう

後悔と戸惑いの他には

苦いコーヒーのようなものさ


ぼくのこころは柔らかに準備をしているところさ


足りないものを補って

余っ ....
冬至に至るのだなあ
ゆずだ かぼちゃだ 

忍耐を希望へ切り替える

あとは冬を乗り切るのみだ
小さな種を埋めておくこと
冬至の後は
明るさが増すのみだから

きのうまでとは大違い ....
                   111222




江戸城外堀を3ヶ月で掘ったエネルギーの蓄積が現在の日本にも潜んでいるのだと解説者は力説するが、大東京と大逢坂が鉢合わせする摩擦熱 ....
生物学的にあなたが
好きだ

指でしっかりとなぞって
あたしのスケッチブックに
デッサンしたい

異性として
あなたが好きだ

相性が合うのか
確かめてみたい

手を絡め
 ....
北大路京介さんの自由詩おすすめリスト(16330)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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