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ふりむくな ふりむくな
うしろには夢がない
── 寺山修司
紫陽花や今日も明日も通る道
紫陽花や毎日通るこの家も
....
時計の針が前にすすむと「時間」になります。
後にすすむと「思い出」になります。
── 寺山修司
紫陽花に雨近づくや曇り空
もどり来て ....
青柿や傘に雨音ざわざわと
一輪も{ルビ徒花=あだばな}のなき茄子の花
紅梅の梅まるまると砂糖漬け
客の居ぬ夏の温泉ひとりじめ
笑うか笑わないかは個人差があります。
その点はご了承下さい。 敬具
真面目な俳句 九句
紫陽花の季節いつものその家も
紫陽花をもうしばらくに見て ....
涙の跡を指でなぞり
悲しみに、もう一度ゆけと言う
──羊文学
青空をひとつ残して蝶別る
青空の下に別れて蝶ふたつ
風聴いても ....
愛想がないのはもともと
説明するのも苦手で
── kanekoayano
黒柳徹子(さん) 四句
夏の朝徹子の部屋に来る徹子 🧅🚗
....
撮影の許可とる「あ・うん」夏釣場
青葡萄膨らみを増す三房なり
梅雨入りや今朝の雨音閑かなる
培ひし友情絶つや青嵐
それしかできない
ごめんねと 書く
── 羊文学
夏のバス不審なぼくを皆避ける 🚍
決められずプリンとゼリー混ぜて食ふ 🍮
おっぱいにチップ ....
家守る{ルビ祠=ほこら}と{ルビ三十年=みそとせ}百合の花
開け放つ二階の座敷{ルビ梅雨入=つい}り前
夏空の水面に映る{ルビ水鏡=みずかがみ}
{ルビ老鶯=ろうおう}の鳴き音のあり ....
気が利くような言葉はいらない
素晴らしい特別もいらない
── Aimer
咲くいのち散るいのちあり揚花火
しじみ蝶花へ花へと色移り
石塀に ....
真夜中の目覚め手製の新茶のむ
常夏の友の写メール{ルビアッパッパ=清涼服}
お待たせと高砂百合の白き群れ
夏の夜や手術なしたる友覚ゆ
ドクダミの白波の如く群生す
今朝も未だくちなしの花白きまま
青葡萄初生り{ルビ十房=とふさ}に懸けにけり
切れ味のよき花挟夏の{ルビ畑=はた}
蒼風薫 2021.7.7
七月の猫に大好きと言ってみる
かくれんぼニコンの中の君の虹
薫風や君のバイクのエンジン音
僕の場所猫に譲った夏の椅子
ジャスミンと葉擦れと君 ....
それは神様でも
たぶん知らなかった
── hound dog
何か言ひ残すかのやう春の雪
やがて散る花もたしかな今を咲く
鶯や健やかに ....
道の駅五月の鯛に鱗あり
冷素麺ふたりで食ぶはいと旨し
親友の手術を祈る五月尽
カモミール逆境に耐ゆとふ花言葉
解体の間近なる家{ルビ梅雨夕焼=つゆゆやけ}
千鳥草風に{ルビ抗=あらが}ふことあらず
出盛りのいちご安値や紅ほっぺ
梅雨前の草の伸びしろ如何にせむ
今時分あの里田植えしつらむや
季は移り柚子の花弁の散り果つる
途切れなき来訪者あり五月晴
聖五月寿命を憂ふ{ルビ媼=おうな}来ぬ
闇の中宵待草の灯がともる
風薫る自慢話を聴く余裕
隣家よりハタとふ魚の御礼あり
糠雨や草も混じりてあやめ咲く
優劣の付かぬ五月の花{ルビ美=うま}し
赤き実の風に擦れ合ふさくらんぼ
雨上がり山の若葉のグラデーション
夕闇やみかんの花の香に寄する
人棲まぬ庭の切株{ルビ躑躅=つつじ}咲く
花の名を問ふてしらんと遊びけり
孫可愛い母の日あるを忘れをり
空をとぶ猫も少しはいるらしい
あの月は風船の月舟の月
夢の国かぞえて遊ぶ四日目と
ヴァイオリン下手は下手なり風の音
声立てて笑う父にはお味噌汁
まんなかを押したら凹むお饅 ....
{ルビ夫=つま}の忌や庭は若葉の森となる
子は餃子作り置きして帰りけり
野良猫も居心地の良き木陰かな
闇夜には似合いの歌があるのです
げんげ田をこえて野ネズミ丘をいく
ハナミズキよく似た香りを持った人
ラ音からゆっくり下るセレナーデ
白き月青き地球の対となり
地に落ちてそ ....
子の贈りし藤の鉢植え花新た
桜散り人伝に知る一つの死
甘やかな薄紅窓辺のスィートピー
吾寄する{ルビ車座=くるまざ}対話や春の会
群れ咲ける黄のフリージア切らず置く
{ルビ韮=にら}を摘む{ルビ衣=ころも}の裾を濡らしつつ
お花見の山より臨む海の町
花と葉と混じりて咲ける山桜
見下ろせば白波のごと桜咲く
春暁や小窓の空に星光る
春遊歩二言三言のご縁かな
話し掛く菜の花畑の人形に
笊一杯ちぎる青菜の柔らかし
花桃や親交ありしひと覚ゆ
淡雪の小花と肩に落ちて消ゆ
{ルビ去年=こぞ}摘みし土手の{ルビ土筆=つくし}の{ルビ生=お}ふるらむ
{ルビ畑=はた}に生ふ{ルビ蓬=よもぎ}は{ルビ夕餉=ゆうげ}の餅となり
雨ば ....
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