雪のある山に雪がないような時は
もう一度川のせせらぎを聞いたほうがいい

どうしようもなく足元が不安な時には
遠くで鳴く犬の声を探すほうがいい
一晩で
家をすっぽりと

覆いつくしてしまう
恐ろしい豪雪

豪雪のことを
白い悪魔と呼ぶらしい

悪魔は人と太陽を
欺くため

無垢な白という色をまとい

よくみると
 ....
町並みに森の匂いがした。
公園を三つ。階段を二つ。知っているパン屋の匂い。スーパー。雑貨屋。ともだちの家。
学校を見下ろす長い坂道を下った。
社を通り過ぎて、実家を通り過ぎて、足は、足を、通り過 ....
きみは遠い世界の春を抱いて、シャンソンに合わせて身体を揺らせている、昼間は夏のように暖かかったけれど、夜は北極のように凍りついている、電気ストーブよりもいくつもの薪をくべた暖炉が欲しくなる、そんな .... 1.春霞

まだ見ぬ窓は
美しいだけで意味を含まない
詩集のようでした
干からびた紅茶のつじつまが合うころ
存在はただ
うすぼんやりとした夕暮れをむかえ
ときに遠ざけたいほど臭かっ ....
ごく薄い光が、土を透過していく。
草原の体が揺れ、水が、根や枝を広げている。

街はなにか約束を結んだ後のように沈黙している。

明るい方角を向くと、線路の北側は水圏。
草原の向こう、渓谷 ....
この服を脱ぎたい
そうしたら
気のいい単語と
すこしの助詞や助動詞たちを連れ
ピクニックにいくんだ

パラソルの下で
サンドイッチを食べる
貝殻を覗いて
蟹を見つけたり
珊瑚や不思 ....
{引用=「すべての月曜日は青い」}

Cerurean Blue Monday
{引用=セルリアンブルーの月曜日}

Cobalt Blue Monday
{引用=コバルトブルーの月曜日} ....
裏路地にもう何十年も転がってる自転車の
茶褐色に錆びた車輪が真夜中に一度だけ軋んだ
生き過ぎた鳥のため息のような音
その時、俺の知り合いがそこに居れば
俺がひとりで何事か話していると思ったかも ....
此処は何処よりも静かで
憎んだら自分が駄目になる
森の奥、新緑のラグーンが囁く
「もういいんだよ」
その声は耳に届かなかった
届いても降りて来なかった

自由という名の劇場
戦いはまだ ....
人ってどんなときに自尊心が危うくなると思う?

「本来ならできることができなくなったとき」
「恥ずかしいとき」他にもあるよね。例えば、「もう幼い子供じゃないのにおもらしをしてしまったとき」とか。 ....
やさしさだけがあるひとのなかに
太陽(コロナ)がおちて
夕焼けがおわった。

冬の空より退屈なひとね
水がいった。
そういう水も
そうとうに退屈なかおをしていて
おおきなあくびをしてい ....
空虚が扉を叩くので
愚かにも私はまた、
鍵を開いてしまうのです

生まれたての悪魔は
私の恋人達を連れ去っていきます
暫く経てば私を忘れて
皆幸せに暮らすのでしょう
(きっともうすぐ春 ....
二〇一五年四月一日 「少年はハーモニカの音が好きだと言った。」

 これは、『ゲイ・ポエムズ』に収録した『陽の埋葬』の一つに書いた少年の言葉だった。ぼくがまだ20代だったころの話だ。なんで思い出し ....
         - Glove

御存知の通り、

手袋もまた奇妙な存在だ

大抵、かたわれだけが、路上で死んでいる

今日

わたしの片方の手袋がいなくなった

どこかの路 ....
今日は山羊の気持ちでチーズトーストを食べた

牛の乳は甘く

トマトは鮮烈な酸味があった

日々苦味の草を食んでいる身として

穀物の甘味は喉の奥に染みた

チーズトーストには自分 ....
かってに窓をたたく
うるさい木枯らしたち

寒波がいったい
僕に
何の用があるのだろう

ヒューヒューと
何かを叫ぶのは

よほどの事が
あるに違いないけど

ただでさえ眠れ ....
たとえば
詩人は
行間に暮らすマルクス・アウレリウスだ
鷲の目で彼は
位置補正に躍起となるが
彼の魂は複雑過ぎて
民衆には手におえない
罵言と祝詞の人
それが彼
理性は上辺に過ぎない ....
ワンルームマンションに独り月氷る

夜寒さのなかで飲む水割り焼酎

沈黙を白く照らして冬の月

月光に抱かれ眠る子等の夢
1920年代も不安だった。
ハイデガーの哲学に希求した者たちも多くいた。
2020年代、世界は危機である。
でも日本はあいかわらずである。
イスラエルはいち早くワクチン接種している。
日 ....
夜が深まっていく
連絡がつかない、繋がらない
隣室からコツコツと壁を打つ音、間欠的に
遠くの森を手繋ぎ歩いた愛娘は
青春を謳歌しているだろうか、今頃

夜が深まっていく
オレンジジュース ....
鳥はなんでとぶか
この謎をしるものはいない
人がなんでとべないか
これも誰もしらない

仮説を枕にみる夢は
打ち続く杭となり
惑星の地平線を覆い尽くす

繋ぎ止める物語が無ければ
 ....
木の生えている公園 でも
ベンチも木であり そして 
木が生えていないのは
海の見える この 浜辺だ


筒が机にはある そして 
僕自身がいたのは窓の外
公園のような木と
僕と そ ....
信濃毎日新聞という故郷の新聞に、むかし、俳句を投稿していた時期がありました。何度も投稿したものの全部没で、一度も俳句欄に載ることはありませんでした。一度でも自分の書いた俳句が新聞に載っていたら、ど .... だしぬけに
一枚羽根が吹き飛び
鳥は少しバランスを崩した
何喰わぬ顔で引き起こしながら
無限には飛べないことに
今更ながら気づいた

強い北風
空は底抜けの好天
その果てに
まだ見 ....
 a nuts head plays music and poem

 与えられた奇蹟のなかで互いの不出来を突き合う みながみな見えない軛に支えられて生きるのは テレビジョンの磔刑、そしてイン ....
  *
 
焦点を合わそうとすると
それはするりと逃れる
焦点を外すと
それはにゅっと姿を現す

言い知れぬ予感
異様な雰囲気

永遠の兆候は在るだろうか?
永遠の刻印は響くだろ ....
あ〜寒い
温かい何かを食べたい


ねーしばらくぶりになべ食べない?

いや〜いいねえ

どうりで買い込んで来たんだね
よかったよ〜



味噌 それとも水炊き?

そ〜 ....
僕は誰もいない部屋の中にいる
そして上流から流されてきていたいくつもの流木を思い浮かべている
僕は アパートの一室で
昔住んでいた街の風景を見ようとしていた


そして かつて思い描いてい ....
最寄り駅から電車に乗って
その朝妻と二人で東京ヘでかけた
各駅止まりの普通電車さ

いそいでいた訳じゃない
たいした用事でもなかった

遊びがてらに銀座まで宝籤を買いに行ったんだよ
も ....
アラガイsさんのおすすめリスト(6671)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ないもの- 黒田康之自由詩121-2-3
白い悪魔- st自由詩221-2-3
Interlude- かとり自由詩10*21-2-3
サン・トワ・マミー- ホロウ・ ...自由詩2*21-2-3
春、立つ- 平井容子自由詩721-2-2
Interlude- かとり自由詩3*21-2-2
この服を脱ぎたい- 道草次郎自由詩8*21-2-1
Every_Mondays_are_Blue- 墨晶自由詩8*21-2-1
あらかじめ瓦礫の中の- ホロウ・ ...自由詩5*21-2-1
プロポーズ小作戦- 妻咲邦香自由詩5*21-2-1
人生最大の闇_#2- a i散文(批評 ...4*21-2-1
退屈な水- 草野大悟 ...自由詩321-2-1
孤独の成り立ち.二- 瑠王自由詩721-1-31
詩の日めくり_二〇一五年四月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩17*21-1-31
手袋- 墨晶自由詩4*21-1-31
山羊の気持ち- 黒田康之自由詩221-1-31
寒波の訪問者- st自由詩521-1-31
詩人はどこにいるか- 道草次郎自由詩5+*21-1-30
冬月夜- ひだかた ...俳句521-1-29
哲学などいらない- ナンモナ ...自由詩4*21-1-28
繋がらない夜- ひだかた ...自由詩721-1-28
鳥はなんでとぶか- 道草次郎自由詩621-1-28
公園と木- 番田 自由詩121-1-28
俳句の良さについて- 道草次郎散文(批評 ...6*21-1-28
変針- 大村 浩 ...自由詩3*21-1-27
詩劇- 中田満帆自由詩521-1-27
詩的認識ロンのために2- ひだかた ...自由詩421-1-27
コロナという鍋を- 二宮和樹自由詩221-1-27
流木を見た街- 番田 自由詩321-1-27
最寄り駅から電車に乗って- こたきひ ...自由詩721-1-27

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