色あせた政治家のポスター
が見つめる こうえんからまっすぐにのびていた道は
とうきょう行の 一方通行で
希望だった
このどうしようもない こうえんの周りで
くすぶっているはずじゃない わたし ....
天空、ぼうと青く
葉桜、ゆらゆらの揺れ
子供、両手委ねひろげて
緩やかな風に向かい
走り出す、走り出す
僕の心はイチゴ模様
街へ世界へ溢れる愛惜
天空に火を放ち、葉桜むしゃむ ....
1
水門の釣り人たちがいる
その長い長い棹を振りまわしながら
おのが鯉のぼりのように
まるで浮遊している
座布団の上に立っているかのようだ
2
ついぞ一度も
....
1.
夜の陽だまりに
昼間見つけておいた
幽霊の足が咲いていました
窓辺で奇妙な咳をする
子どもの背中は丸くなる
(月のドーナツを齧ったのは
(わたしです
(歯型がぴったり ....
○「女ごろし」
友人夫婦と普賢岳に登った
前日の冷たい強風がすっかりやんで
登山日和となった
桜の花と新緑と360度の海の眺望が
映画のシーンのように僕の瞳に映った
山育ちのせいか海の ....
羽虫が渦を巻く
屋根裏の寝床で産まれた
産声はか細く
皆がこの子は駄目だと思った
けれど乗り越えた
四つになるまでは
臥せってばかりだったけど
学校には馴染めなかった
教師とも ....
橙の灯りみたいに
優しい君の声は
頭の中では
涼し過ぎるから
心の中で
聴いていよう
音符は黒のはずなのに
君の歌はロウソクみたいに
探し物を照らし続けている
その炎を借りた ....
ひとつ物音が消えてなくなれば、
かき消されていた音が聞こえてきます。
テレビを消してみましょうか。ちょうど今頃
は庭先から、みなさんがよく知ってるものや
そうではない虫 ....
いくら きみをひきよせようとしても
きみは 水面に浮かぶ果実のように
ぼくのほうには ちっとも戻ってこなかった
むしろ かたをすかして 遠く
さらに遠くへと きみは はなれていった ....
燃えている、燃えている、それはいつだったか、砂利道。石炭を運搬する線路のレールで擦りむいた、街街からころげ落ち、ひとり おいてけぼりにされた。それはみなに追いつこうと自転車を必死に漕いでいた、市(まち ....
待ち求め潜心し
ひたすらひたむきに
学問だけ許されて
いた時代は終わり
そんな輩は
草でも石でも喰らってろ!
呪うような声の響き
未だ問わず、
惑わされる肉体の ....
海は薄く
曇り空
祖父の白目のよう
*
憂鬱 ぬれたシャツ
窓ガラス 溺れる目
切れた唇から飛び降りた
ことばが膝に刺さって赤く咲いている
クジラがしゃべったみたい
....
さくらが流れていると
ぼんやり彼を感じてしまうのは
何故だろう なんて
共にして
また横に
不意に春のふくらみを介して
濃いかすみが
音をあたためる傍らで
陶然と ....
じぶんの重みに
押しつぶされた日の光が
大地に一度 身を落として
あたりを囲う 同じものたちの
小さくも楽しげな 溢れかえり
そこにある岩肌の
わずかな塩味に
あいさつのように
その明 ....
強い南風だった
私は風になど飛ばされたくないから
作文を書いた
父は私が何をしても
優しい様子で褒めてくれたけれど
作文だけは
夜、眠る前に読んでいたようだった
下水道の早期敷設 ....
朝食を済ませ
外に出ようと野球帽を被ったが
なんだか胸騒ぎがする
こんな時にはサイコロだ
奇数は幸運、偶数は不運
どっちだ!!
クルクルクルと 転げ落ち
コロコロコロと 冷蔵庫の下
....
オスは血のつながっていない仔を殺す
野生ではしばしば見られる
多くの動物で観察される
おれの場合は殺したりはしなかったが、
子をどれだけ愛せたかは測りようがない
おれの遺伝的な子孫である子供 ....
詩人にはむかないと詠む
知らぬ人
詩(4)の前に
差異に(312)気づいて
現代自称詩カンファレンス2周年記念にあたり
24時間フル自称詩朗読会をyoutubeで開催します
これこそが最高の自称詩だと思うクソを
自薦他薦問いませんのでご応募下さい
他人から自称詩扱いさ ....
失われた神経が
うたをうたって
通り過ぎていく
神というからには
人間を超えていて
そのはたらきは
複雑で
僕らには縫い合わすことができず
神というからには
人を選ばない ....
夜の闇が怖いから電気は消さないでくれと君は言う
ソメイヨシノが咲いても散るのを知ってるから悲しいとも言う
飛行機に乗るなんてとんでもないとも言う
くたびれたぬいぐるみを永遠に捨てられ ....
○「現代社会」
快適で便利できれいになったが
情は消滅し
罪は巧妙に隠されている
情報は毎日たくさん垂れ流されているが
肝心の情報は流されていない
ほんとうのことにはみんな目をつむって ....
彼氏知りませんか?
私の彼氏
知りませんか?
尾の長い生き物ばかりのパーク
普通の流線型の乗り物が好きで
鉄骨の屋根から飛び出した
角度がちょうど良かった
CMの撮影もちょうどしてた
....
あの夜は 夏至を祝った
月は 老いたも同然の話術
花火を手に入れるんだ
亞書
小人のすがたをした夜
全てが噓
天使は 危險
鎧を纏 ....
芝のみどりが
眩しい
吹き抜ける風が
心地よい
馬が疾走する
鬣を靡かせて
それを見ているだけで良い
なんと美しい風景だ
大好きな飛行機雲という青い名馬に
この場所で会うことは
....
今、そんなに強張っているけど、肩の力を抜
いて、眉間の力も抜いて、下唇の下の力も抜
いて、そしてなにより、心の力を抜いたら、
自然に腹の力も抜けるから、そしたら boo、
poo、 ....
今年は季節の巡りが定まらず
戻り梅雨に降る雨の
街で 蝉が鳴いてます
初夏も過ぎると その年の
誰かにとって一番はじめに聞こえた声、
その方向へ視線を投げた人もいるでしょう
....
どうしようもなくおかしくてしょうがないのだった
この夜行列車のラヂヲ放送は今夜も
「鈴のように転がる姿を見たことはなかったが…』からはじまり
軽快なステップを踏み越えて
明日の天気や今 ....
鮮やかな黄色のマキシスカートを翻して
彼女は微笑んでいた
春が来た
そう感じずにはいられなかった
向日葵ではなく水仙の黄色だ
花言葉はなんだったろうか
思い出せずにいた
そしてなにかが引 ....
漂白の剽窃する眼差しが
降り掛かっている自分じゃないって
よく思えるね
甘い詞の差し込み披露されてるの
自分だけじゃない
街角で何人にも話してるでしょ
よくわかった?わかってない
鴨ねぎ ....
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