編者は泉鏡花文学賞受賞者で、童話や詩も書くマルチ作家の寮美千子さん。そして掲載されている詩の作者は当然ながら実名を避けて、標題にある通り少年刑務所の〈受刑者〉となっています。

 なぜ、この詩集 ....
 終戦(敗戦)記念日であった8月15日の西日本新聞朝刊1面の「春秋」欄に、まど・みちおの戦争協力詩の話題が書いてあった。テレビのドキュメンタリー番組を観ての感想みたいだから、観られた方もいるかもしれな .... エックスって言っても今出回ってるニセモノじゃないのよ
まだ最初の頃の1錠数千円のヤツよ
知ってる?
オリジナルのエックスはベトナムで使われた自白剤なのよ
アレを他のとちょっと混ぜてアッチの ....
時間が揺れるのは
重力の影響によるものです

人生が悲しみばかりだと思うのは
幸せがすぐそばにずっとあるからです

身体の外には未来があって
身体の中には過去があります

生まれた事 ....
サハラ砂漠に
たまごが一つ。
砂に埋もれて
蒸し焼きになる。

ガンジス川に
たまごが一つ。
僧侶の足に
踏まれて割れる。

冷蔵庫の中に
たまごが一つ。
中身は既に
くさっ ....
雨も忘れるほど唇を求め合った夜

そこに忘れてきた傘一本

今も時々探してみるけれど
むすこをからかってたら
つきとばされた

もくせいのあたりでふんばって
ちきゅうにもどった

まだうちゅうりょこうに
たびだつわけにはいかなかった

それでもちじくはかた ....
手のひらの小窓にあなたから写真がとどく。


風にあおられた火が波のように打ち寄せる深い
闇のなかにわたしたちが暮らす岸辺があるみた
いですね。
怖くもあり、それが真実の勇気であるようにも ....
すらっとした
チノパンの下に

君は
ポンぽこりんを
かくしている

家に帰り
手を 洗い
メガネをはずし
スウェットに着替えると

あたしの待つ
おこたの隣りに
座る
 ....
うばえるものなら

おびえてみろよ
 むかしむかし、ナイルのほとりに貧しいお爺さんとお婆さんが住んでお
りました。お爺さんはギザへ盗掘に、お婆さんは河へ砂金採りに、今日も
空しい{ルビ篩=ふるい}をふるっておりますと、あれ下流からど ....
いきる
燃えさし
あがってくると

            ( こころは バイパス
爛れた
くちびる
あてがいながら
眼窩(すかいらいと)
から
入水

          ....

午後四時
青の上から
橙や赤や紅色が
塗り重ねられてゆくのを見ながら
大急ぎでベランダのシーツを取り込む
あのうつくしい仕事をしている人が
どんな人だかは知らないが
時折
ゆるめ ....
そこを曲がると、雨が降る

ずぶ濡れのふたりが駆けてゆく

それは遠い昔のこと
午後 4時44分

見上げると
東の高く

薄い青空に
少し欠けた

白い月が
浮かんでいた

立春もとうに過ぎたのに
しばらく
引きこもっていた

たまっていた
所用 ....
狂人の如く踊れよあしたには踏まれ汚さる白き言霊

雪あかり足音迫り我を抜きドッペルゲンガー玄関を開く
 NHさんの訃報に接して

 「こうしん君こうしん君、今朝のニュースみた?」
 わたしの友人・若きマルクス主義者の、彼谷行進(
かなたに・こうしん)くんのアパートのドアを叩いた。
こうしん君 ....
テレビ放送を後にして
二階の部屋から そっと屋根に上がる
両手を組み合わせて
ベントラー ベントラー と祈る
星空の彼方から
ユーホーが くるはずだった

それは極秘情報であり きたとし ....
 農業をする蟻ハキリアリをみていた
 福山雅治が
 素っ頓狂な声をあげた
 列をなして葉っぱを運んでいる
 きりとった葉っぱをミドリの帆にして巣穴に運んでいる


 蟻の道が ....
それは
冬 限定の屋台

あたしの
生まれた
県北の街
深谷市西島の
母の実家の前に
現れる

夕食前の
薄腹の空いた時間

銭湯のまん前の
母の実家は
タバコ屋さん
 ....
 
      骨の
      喉に
      落魄する
      水滴の味を
      舌は、しらない
      喘いで、ひねり
      捩れて は
      求めて ....
(組み換え)端子を間違えると
メッセージが錯綜する
断線や失望がスパークして
耳や目をふさごうと跳びかかってくる

一文字で
天文理論を

一撃で
社交界の均衡を

一発で
 ....
 雨が、雨の首長が、雨の葬列が、雲々とマンション群の順位を定めながら、一枚の焦げたパンの坂を軸にして、三枚の濡れたシャツの日付へと回転していき、神経の限りない深度を測定していた。それは傾き、音から音へ .... そんなにふるえていたら

じょうずにかけないよ

ゆめとかいても

きぼうとかいても

すぐにくずれてしまうじゃないか
比喩ってよくわかりませんけどだいだい次の二つに大別できると教えられています。

1.直喩 ・きみの脚は鹿のようにほそい
2.暗喩 ・きみの脚は鹿だ

この二つはよく目にする表現法です。
そ ....
机の上に置かれた 
黒い本の中に 
うっすらと、顔がある 

自分の貧しさに震える私と 
遥かな昔に交した約束を 
今も語っている 

蝋燭の火が 
風にふっと、消えた 
暗闇から ....
気楽な女の
お一人様も 珍しくない
今日日(きょうび)

あたしはアイツに
すっぽかされて

居酒屋のカウンターに
座った

日本酒 熱燗!
刺身と焼き椎茸

椎茸を網であぶ ....
 バッハ 無伴奏チェロ組曲
 第一番 プレリュード

緑陰の螺旋上昇 光 反射と拡散 空
素敵なことです、春の一日をこうして
貴方と無伴奏チェロを聴きながら
寝そべっているというのは、人生 ....
 周知の通り、日本で最も大きなマルクス主義を柱とする政党は、
日本共産党ですが、これも1920年代に、おそらくはコミンテル
ンーソ連の支援のもとに非合法に結成されたものです。現在の
党員数はおよ ....
コチコチに
凝り固まった
カラダに
腕をまわす

特に
胸のあたりが
ジンジンと痛い

こうして
朽ちてゆくのか
オンナのカラダは

愛されない
惨めなカラダ

0と1 ....
アラガイsさんのおすすめリスト(7499)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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未確認飛行物体- 砂木自由詩8*11-2-6
ハキリアリにおもう- 石川敬大自由詩24*11-2-6
屋台- 森の猫自由詩18*11-2-5
遊戯の時間- るか自由詩511-2-5
ソーセージ・メッセージ- 乾 加津 ...自由詩7*11-2-5
大洪水- 葉leaf自由詩511-2-5
指先- ベンジャ ...自由詩5*11-2-5
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ひとり呑み- 森の猫自由詩5*11-2-1
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