湿っぽい風の中を歩いてきた
さくばんの雨で路傍がきらきらしていた
きらきらに意識が混濁しつつ
湿っぽい風の中を歩いてきた


僕はラッキーストライクに
カフェラテを買った
妻が何を ....
 心の地図にのってない場所へ
  出掛けてくると君は言う

         ──UA





手紙書くきれいな気持ち小鳥来る

秋風を連れ去るもまた秋の風

鳥渡り{ルビ ....
見慣れたカーテンの色彩が風に揺れて 部屋全体を染める。ねぼけなまこで電話に出ると君からだった。

君は僕の視線を逸らし 通いなれた道筋を迷うことなく進んでいった。これはゲームなのだ。渋谷とウチのち ....
ずいぶん長いこと静かだった
道路の舗装工事をしても
気づかれることなく
死んだように眠っていた
それが突然起きてマジギレして
大地に穴を開けた
近くに人がいたら殺していただろう
忘れかけ ....
(番外編32)祇園会や千の乙女の千の櫛(有馬朗人)
 
      大多数は七難を隠す

      大多数は人を制す
 

(本編)     
 
七郎はなかなかいいことをし ....
「いまね、茨城県にいるんだ!」

大阪の親友から電話が掛かってきた。

「えー? どういうこと?」
茨城県は隣の県だ。私は驚いて大声を上げた。

「……昨日、朝仕事に行こうとしたら吐 ....
○「米値上げ」
小さなキャベツ一個300円にも驚いたが
新米5キロ3000円にはさらに驚いた
昔から米どころである我がふるさとのスーパーで
昨年の玄米30キロの農家の売り渡し価格は7千円弱ぐら ....
家の中に
タイムカプセルがある
タンスの奥に眠る木箱には
古い写真や
隠していたメモや
忘れ去られた人の住所や
捨てられなかったおもちゃが入ってる
開けてみるとガラクタしかないのに
今 ....
真夜中目が覚めて
スツールに置いた水を飲む
暗闇の中タオルを持ち上げて
ベッドから足をおろす

この家の中では
何も見えなくても
トイレに行って帰ってこれる
でも、外に出てしまえば ....
ある朝

昔いたノラネコを思い出す

もういないはず
頭の中にはいるのだけれど

幼い頃の記憶はぐにゃぐにゃ「ト」むにゅむにゅ
とても優しいものではあり
「僕がワタシであった」証明
 ....
それはどこかにあるのか、それともどこにもなかったのか、違うやり方をすれば手に入れられたのか、近くにあったけれど見落としていただけなのか、要因なんて探せばいくつだって見つかるものさ、でもそんなことに .... 退職の理由で「人間関係」が多いけど、日本は人間関係に気を遣っている国だと思う。正解を知っていても相手の様子をみて答えるのをためらうとか日常茶飯事だもんな。益々ドライになる世界との差は拡がるわな

 ....
子供の頃から虚言癖
親からの期待の砲弾を
避けるのに必要な技術
未だに平気で嘘を吐く
嘘の中に本当を隠し
真実も共存している
生きてることは真実
それさえあれば
あとは嘘だとしたって
 ....
(番外編31―2)ピカチュウは大喜びした 

我らは勝ってウクライナに帰還した 

、、、心あらん友がな(徒然草)

嚏(くさめ)一つ正法眼蔵すら虚し
        (原作 鈴木六林男 ....
どうしたら人は人に優しくなれる?
私は何に衝き動かされる?
今日と明日の間
勇気を持って為すべき事を為す
所謂
「情熱」だ
私を衝き動かすのは
もう二十五年も、黒板に向かって、数式を書いたり消したりしておりますが
おとつい、あるおひとりの数学の先生に
「田中先生、図形は、どうして反時計回りにアルファベットをふるのでしょうか。
 ご存 ....
戦争か、また戦争か、またなのか

いやですね、やめてください言うわりに

こんなにも頻繁にする好きなのか

ええのんか、ええかええか、ええのんか

何度でも同じところでまた転ぶ

 ....
 描き出すもの
  愛も欲望も全部絡まっていて

         ──Grapevine






赤とんぼ夕陽と共に籠に入れ

虫の音やそのお姿は置いといて

名を知 ....
夕暮れの川面に寄り添い

言葉もなく涙を流した

甘く 切なく ほろ苦く

結ばれぬ想いだけが通り過ぎてゆく

映画のようにリアルで

小説のように深く

ふたりは闇に溶けてゆ ....
あなたのG行為を
見せてくれませんか?
手は出しません
ただ鑑賞するだけです
どんな器具を使っても構いません
あなたが果てるまで
傍で見ているだけです
僕自身は何もしません
クラシック ....
(番外編31―1)
      都会では自殺する若者が増えている
        (井上陽水 傘がないより)

      都会でも職がない若者が増えている

広く歌える日本歌謡にふさわし ....
ブライアンウイルソンは、百姓がにんじんや大根と対話するように、音楽と対話していた。

ピアノを柔道のように演奏するピアニストがいる。
ピアノをポップソングを作るために、演奏するピアニストがいる。 ....
まだ整備されていない、
とても茶色がかった昭和の夢の中を、
ヨウイチ君と一緒に遊びまわって、
一体ぼくは何を忘れてしまっていたというのだろう、
彼の名字がどうしても思い出せなくて、
なんだか ....
午前3時に家を出て
ゲン担ぎのバイオリンソナタを聴きながら
捕らぬ狸の皮算用
今日で渓は閉ざされる
渓は水量が極度に減っていて
秘密のポイントも浅瀬になっていた
ピクリともアタリは無かった ....
君に走り寄ろうとして
転んで思い切り擦り切った
泣いて湿り気で覆えば
傷の治りは早くて
綺麗だったかもしれない
けれど泣かなかった
血小板の力を借りて
乾いて固まっていく体液
新しい皮 ....
○「死」
他人の死は
考えられても
自分の死は
考えられない

○「秋が来た」
朝夕はめっきり涼しくなり
昼間には
澄みきった青空と黄金色の稲田が広がる
夕方には美しい月が上がり
 ....
これはあくまでも報告である。要するに、作品への罵倒という名のもとに行われたとある作者への侮辱とサイト責任者の放置の事実を伝えるものである。

まずはじめに、 B-REVIEW という場所は文学極道 ....
 頭で解って
  心で解らなくなって

       ──Grapevine




見つめれば瞳の色淋し草の花

柿剥くや皿にオレンジ色の舟

はぐれたる羽音がひとつ曼珠沙華 ....
アンダーハイフン

入れているのか、どうなのか

口当たり

ほろ苦くて、爽やかで、どこかぎこちない

右の親指の

皮がむけているようである

血はでていない

ザラザラ ....
繋がり生まれる意味を求めて
無意味な旅を続けているのか
ありもしないのかもしれない
トップ オブ ザ ワールド

匿名の顔の見えない人たちの
名前も知らない北の街に来た

高い ....
アラガイsさんのおすすめリスト(7499)
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