コン ト ロール ケーキ ケン スギル アイツは、ロッカー
どこからともなく
黒い帽子、
黒いコートの
陰謀論者がやってくる
はじめ電信柱の影にいたが
子供たちが騒ぐと、
わざとコートの前を開いて
●ン出しをして追いかけて来る
不気味な ....
Mmmmm.
Whip!
Mmmmm.
Whip!
子よ、
(創世記二七・八)
わが子よ、蜜を食べよ、
(箴言二四・一三)
tuum est.
....
詩をさがしても必シになることはない
糸をたらして蜘蛛のようにおりてくる
視点と蜘蛛の交差点の上に支点がある
蜘蛛を息でゆらしても支点はぶれない
背と腹を交互にむけながらまわる蜘蛛
あたか ....
○「投資サギ」
「そんなにもうかるなら
人にすすめないで自分でやれよ!」
「甘い言葉ともうけ話には
厳重警戒!」
「お金は昔から
汗水流してかせぐもの
楽して増やそうとするか ....
一雨過ぎればそれはがらんどうな九月の空
晴れた午後には青いト短調のひとふしが流れる
鳥の運命しか知らない僕らは
夏ぢゆう播き散らされた花の残り香に狂つて
澄んだ微風の失 ....
幌馬車にゆられ
ぽつんと大地に置かれた
ゆられ、ゆられて
何処でもない場所に産み落とされた
幌馬車の上で巡り会う
出会いと同時に別れの挨拶もした
私に仕事を与えてください
信じる ....
海哀しこの身たよりに恋をおもう
あめつちもなしこの身がたより
海、山哀しここにぐっとこらえる
恋のひとみの焦点のうるむ、山
風わたるくさはらのくさが避けて
はつなつの青空 ....
立冬の朝ワイフを乗せて美容院へ行く途中で
自転車をこいでいる二人の知人に会った
一人は同級生
車の免許証は取ろうにも取れないので
八キロあまりの道を
自転車をこいで人妻にしばしば会いに行く
....
フィリピンの孤島で
日本の自称詩人が発見された
1945年から1985年まで続いた
自称詩人狩りが終わったことを知らずに
38年もの間逃げていたという
自称詩人が村に出没して
食料を強奪す ....
for an album "Radio Bukowski" by Guilherme Lucas
え?
なんだって?
おれは──英語がわからない。 ....
○「まちがいや失敗から」
○人生にまちがいや失敗は
つきものだ
まちがいや失敗から学ぶ力をつけよう
「失敗は成功のもと」
「まちがいは成長のもと」
まちがいや失敗は
隠すためにあるも ....
({ルビ天=てん}{ルビ使=し}の、{ルビ骨=ほね}の、{ルビ化=か}{ルビ石=せき}、じつと、{ルビ坑道=かうだう}の、{ルビ天盤=てんばん}を、{ルビ見下=みお}ろして、ゐた、……)
({ル ....
下半と上半をつなぎとめているのは腰の骨
(やれやれ腰がついに口をききはじめた)
つまりは天と地の神聖なむすび目も腰にある
(口をひらけば不自然な違和感もおきてくる)
神がつかわすロープは言葉と ....
船場汁っちゅうのは
塩鯖のアラを使い、
その塩気と、
だしだけで食べるもんや
汁の具は鰭と目玉、
鯖の骨やらのアラのほかに
大根の薄切りをつかう
そんだけでもう十分やろ
板張り ....
前回に引き続き、拙詩集『ソナタ/ソナチネ』所収の一篇『落日』を、動画クリエイターの橋本美千夫さんの編集により《映像詩》として制作していただきました。ボイス担当は印あかりさん。今回の朗読は作品への没入が ....
なにになるのかわからぬまま
船を漕ぎださなければならない
河岸を変え
肉に刃を入れ
針を刺し
名をあらため
これまでの日誌は燃やした
空は暗く北極星もない
羅針盤はくるくる回り ....
赤いウインナーに、
十字の切れ目を入れて
四本の足を作る
さらに一本づつ 内側から
四回、切れ目を入れて
八本の足を作る
油を引いたフライパンで
コロコロ炒めると
足が開いて蛸ちゃ ....
庭にいるのはだれか。 (エステル記六・四)
妹よ、来て、わたしと寝なさい。 (サムエル記下一三・一一)
箪笥を開けると、
──雨が降つてゐた。
眼を落とすと、 ....
何でもないやうな
大したこともないやうな
永遠なるものが流れてゐた。
そこらの小川のやうにゆつたりと流れてゐた。
しめつた、つめたい風が吹き
茜の雲の、{ルビ一群=ひとむれ} ....
長期間痛めすぎたね
ごめんなさい
きょうはお粥であしたもお粥で
○「寂しさ」
秋の夕暮れはやっぱり寂しいね
みんな寂しいんだろうね
寂しさは誰にでもあるものなんだろうね
子や孫に囲まれていたら寂しくないとか
金持ちは寂しくないとか
皇帝は寂しくないとか ....
東京スカイツリーから
自称詩人を突き落としたい
自称詩人のことだから
地面に激突するまでに
自称詩の一つでも朗読してるだろう
いや、ひょっとしたら
落ちずにそのまま飛んで
カラスみた ....
何も言わない
誰かとすれ違っていく
夜の街灯の 道を 僕は
歩いていた
誰かを追い越していった
あの水平線に向かって
自称詩人をぶん投げてやりたい
室伏が投げるハンマーのように
美しい弧を描いて
太陽とともに水平線に沈むところが見たい
地球一周して
また此処に戻って来たら
その ....
あなたの中に
花が灯ると
迷いの森の
出口が見つかる
あなたの中に
花が灯ると
憂いの雲間から
光が射し込む
自分の中に
花が灯ることを
あなたは知らずに
健気に微笑 ....
寂れた町の匂いのする
季節外れの席でビールを飲む
砂粒だらけの赤い足で、
板張りの床を踏んでいた
濡れた髪の女の子が
ハンバーガーとポテトを運んだ
台風が去った跡の景色が、
そのままこの ....
慈悲とつれあって深夜のスーパーを歩いた
あるいは慈愛とつれだって萩の花をばらまいて歩いた
おれたちにとっての幸運が猫のしっぽであったような、
あるいは取り残された者たちの最 ....
ありがとう
空よ
私の至らない部分が
人のこころを傷つけてしまうのは
私が至らないからです。すると
みんなが至らないよ、と
空は
青ざめてくれる
空よ
ありがとう
いくつかの雲は ....
梱を解く
潮風に鳴る 缶ごみ
いろどる 比喩たちの面皰
梱を解く
あなたの二枚の手を思う
ひらたく延ばした糊状の意味
荷はひろげられたまま
....
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