今日は雨の中を外にバッグを持って、値引きであろう肉を買いに出かけた。

前に住んでいた、東京のスーパーは本当に熾烈な競争を繰り広げていたけれど、ここは郊外なので、なんとなく見たところそうでもない。 ....
切り裂かれた風は哭いた

撫でてくれるものも無く

抱き締めてくれるものも無く

切り裂かれた風は哭いた

僕は

聞いているしか無かった
 
 
 
秋の空に
突き刺さる
ほそい針金が
風に揺れている

揺れているのは
黄金色の穂
だけではない
帰り道なのだった

その角を曲がれば
たどり着くだろう
その家が
 ....
久しぶりにヤツをみた


心に爆弾を埋め込まれたアイツ


触れれば必ずわれちまう


その名もしゃぼん玉爆弾


着火装置は最新式の『横恋慕片思い型』


彼女に気 ....
多摩南野に降る雨がしっとりと僕に優しい。
まるで霧雨の薔薇園にいるみたいだ。

白いヴェールを纏った貴婦人は冷たい微笑を浮かべて佇む。
モネの絵画。

濡れてギラギラと輝く路面はかつて光の ....
僕は気取った女が嫌いで
たとえばピアノをがっつりやっていた とか
陸上をやっていたとか
負けず嫌いなんです とか
いろいろ自己顕示をする
やつがだいきらいだということを
飲み屋の横の席に座 ....
あたし自慢じゃないけど
不幸そうな顔を
してしまうことの名人

影が濃くなる夜の
街灯はやなやつで
こっそり隠れていようと
するあたしを照らす

ホームにはふたつの人影
たぶん別れ ....
日差しに焼けた肌が
深夜の電光に溶けている

胡瓜は
フルーツだろうか
という議論を
今し方
あの白い壁の向こうに聞いた
そうだ
もう
夕焼けのときめきが
透明な鴇色のレイヤーに ....
夜 お手洗いに起きて
階段をトントンと
降りた

リビングでひそひそと
話す
父と母の声が聞こえた

 あの子は冷たい子だね

母は言った

一瞬 なんのことか
わからなかっ ....
またあの子
そうか 小学校が休みだから

女の子はもじもじしている
暑い昼に お母さんと道で弁当なんてという顔をしている
頬に浮かぶその汗を無理やり拭いている
わたしが来ても顔色一つ変えな ....
数か月を一緒に過ごした季節が、けさ帰ったようだ。
挨拶はできなかったが、夜中から荷造りをする音が聞こえていた。
せめて手紙でも置いて行けばいいものを。

寝転がったまま薄目を開けてみると、 ....
母さんにちゃんとした初給料で


ご飯誘ったら、笑ってやがる。





何食べるか考えといてって言ったら


へっへと笑ってやがるんだ。





つられて  ....
むかしむかし
アルプスの少女ハイジを観ていて憧れたのは
日向の匂いの藁布団や家の後ろの父性の巨木
何よりも、おじいさんが串で炉火にかざして
ハイジのパンに載せてやる、山吹色にとろけたチーズ
 ....
潮風が夜の帳を連れて去り
厳かな今日の光が
水平線を少しずつ露わにしていく
岩肌が頬を染め
砂浜が肌を隠そうと波にもぐる
生気と活気に風景が色づいていく中
僕だけが依然として黒い
 ....
シャッターの音には
変な顔が必要で

歩きにくい
ごつごつした石畳が
水の底に沈んでいた

あたしは花柄のあたらしい長靴で
口を曲げてウィンクした


パシャ




 ....
 
 
パンを一口かじる
柔らかくて美味しいので
生きた心地がしない

少年が救急車の真似をして
変電所の方へと走っていく
その距離と速度の先に
助けなければならない人がいるのだ
 ....
こんな事を言うと変に思われると思い言っていないものに
光があります。毎朝 神棚と仏壇にお水やご飯を供える
特別な宗教などはやっていない そんな私ですが。
まだ独身の頃 冬の夜でした。
 ....
彼から、連絡があった。
「今日の、25時半ね。」
手短な言葉のうしろには、幼子の鳴き声。

あたしは、浅岡りか・38歳。いわゆるアラフォー。
彼、29歳。妻子あり。

自宅から通勤するあ ....
ひとは
寂しいふりと、狂ったふりが上手です
全員ではないけれど
大半は、そんな気がします


彼女は論文を書きます
自分が、自分に出した課題で
原稿用紙を何枚も埋めるこ ....
きちがいを
演じて笑うきみが好き
半ば無理矢理
唇奪う
 
 
現代詩手帖を
ツタヤで立ち読みした

 イチローが
 内野安打を打つたびに
 子どもが一人死ぬ

というような、うろ覚えだが
そんな詩があって
胸を打った

その後
 ....
子どもが18人います

一日に3人殺します

何日で殺せるでしょう

生き死にの話をするとひとが立ち止まる

がちゃがちゃ 

誰かが

わたしの筋に刃をいれて

筋とりを ....
鉢植えの故郷を食べちらかして
ぶらさがるようにサナギと化し
太陽が一番高くまで昇りつめた日に
みどりいろの粉をまきちらしながら無軌道を描いた

6月の水たまりと7月の林床と8月の月あかりと9 ....
心の傷に苦しむあなた
退屈な毎日に飽きてるあなた
自分の存在を認められないあなた
あなたたちですよ


そんなふうに
自分のこと思ってるのなら
試しに

 死んでみてはどう ....
穏やかな夏の青い空に
幼い頃聞かされた赤く染められた天地が
嘘のように
頭を刈った少年たちの
淡い掛け声が響いた

誰もが歩む死への行進
だけど殺し合いは御免だ
「兄弟仲よに分けないか ....
深夜 静かな公園のベンチで
そっと涙を流す

失ったものの重さ
耐えられそうにない

僕はいくつ失敗を重ねてきたのだろう
届きそうな幸せは
みな手をすり抜けていった

崩れてゆく未 ....
特に何もない
さ迷う道を 振り返ろうとした
歩いていくべき道だと
躊躇しながら 私は 歩きだす


特に何もない
髪の毛はなびいていることだろう
金髪だ 「だが」
私は また 歩き出 ....
美しいもののために
わたしの泥がたちあがる


言葉は手段になり
舌も歯も唇もメディアになる
ぜんぶ私のもの
だったのに


どうしてだろうわたしは
どうしてだか
人間になって ....
ヘンリー・リー・ルーカス
ソニー・ビーン
ヨアヒム・クロル














俺の心臓は一個
お前ら犬の糞と同じく一個
 ....
とくとくと心臓が鳴るポロシャツの色ごときみを思いだしている


頬杖をつくのをやめてどうせならぜんぶ教えてほしい道草


内側の傷つけ方が知りたくて今夜は床で寝ようと思う


 ....
アラガイsさんのおすすめリスト(6674)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
肉を買いに雨を、出た- 番田 散文(批評 ...210-9-27
切り裂かれた風- 徘徊メガ ...自由詩510-9-27
秋の思い出- 小川 葉自由詩810-9-27
『しゃぼん玉爆弾』- なごまる自由詩2+10-9-26
汚れたかがみ- ヒヤシン ...自由詩2*10-9-26
がっつりとやっていた- a自由詩210-9-26
あるこう- 朧月自由詩310-9-26
夏の温度- 塩崎みあ ...自由詩5*10-9-26
冷たい子だね- 森の猫自由詩7*10-9-26
あの子- 乾 加津 ...自由詩6*10-9-25
頬杖- 小林 柳自由詩410-9-25
親子と母さんに- サワメ自由詩610-9-25
ユールレイッヒ〜♪- salco自由詩4*10-9-25
- 寒雪自由詩210-9-24
イギリスの味- みぞるる自由詩110-9-24
歯形- たもつ自由詩1010-9-23
目撃したもの_光- 砂木散文(批評 ...8+*10-9-23
殺される- 森の猫散文(批評 ...2*10-9-23
人々の日- 山中 烏 ...自由詩9*10-9-23
生きて笑え- TAT短歌3*10-9-21
けっきょくすき家に投資した- 小川 葉自由詩6*10-9-20
休刊少年ジャンプ- イシダユ ...自由詩610-9-20
クロアゲハ- 夏緑林自由詩110-9-20
天使のささやき- 寒雪自由詩210-9-20
彼岸入りに- within自由詩15*10-9-20
Go_Away- うずら豆自由詩110-9-20
進む男- 番田 自由詩310-9-20
引力の場所- 因子自由詩510-9-20
黒い蝿- TAT自由詩2*10-9-20
新しい日- 苅田由枝短歌12*10-9-19

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