たいていは
朝靄の中
大きな
丸い眼を潤ませ
こちらを見て
もぐもぐと
やっている
口元を
見ているうち
どろっと
草地の上に
灰の色をした
肉塊がひとつ
なんとも
温 ....
助からない僕に落雷
さて、聖書にはじつに多くの殺人行為の記載がある。
「この時、主の霊が激しくサムソンに臨んだので、サムソンはアシケロンに下って行って、その町の者三十人を殺し、彼らからはぎ取って、かのなぞを解いた人 ....
そいつは生まれてすぐに
数十年前に潰れた廃棄工場の
錆びた中古車の中に置き去りにされた
有刺鉄線を器用にくぐり抜けた母親は
数時間後に自宅近くで酔っ払ったタクシーに跳ね飛ば ....
メガネをはずそう
まわりがかすむよう
少しは自分が見えるかもしれない
とろけてくバニラアイスを舐めながら二人の汗で汚した畳
泡立てたボディーソープの隙間から膨らむ熱を包んで{ルビ扱=しご}いて
飲めぬ酒無理して飲んで寄りかかり「はやく襲って」なんて囁 ....
「文学者たる事の困難には依然として何も変わりはないが、文学志望者たる困難は全く無くなったと言っていい。」(小林秀雄 『言語の問題』)
ちょっと気になってたので調べたのだが、群像の新人賞の ....
通俗的な作品というのは、これまでもヒットしてきたし、これからもヒットし続けるだろう。シェイクスピアにも通俗的な要素はあるが、しかしシェイクスピアの作品はただの通俗的な作品とは違う。
物語性、 ....
ドイツ中道右派の有力紙ディ・ヴェルトが、集団的自衛権容認に抗議する男性の焼身自殺未遂事件について、NHKの中立性についてはっきりと疑念を呈しています。
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駅に向かう坂の途中に咲いている朝顔に人形の首がぶらさがっている。天気は訪れる時期を間違え続け、今日も橙に人々の肉を染め上げている。鉛なのか鋼なのか定かではないが、いつでも重い金属が鼻孔の奥 ....
波打ち際で花束のような人
野にある姿は幻だったの
手の内を隠して
笑いかけるだけ
振り向いたら負けと言いながら
波に呑まれて魚と愛し合った
夕立の前に
....
例えば、風の向こう
丘の向こうに
何かがあると考えてみる
幸福というのはいつも
何かの向こう側にあって そして
不幸はいつもこちらがわにある
....
頭のわるい男がいる
それはあいつ
あいつの頭はわる過ぎる
頭わるいまま突き進む
頭わるい自覚がないのがこまる
自分じゃいいとさえ思っているのが
ホントに困る
頭わるい男が突っ走る
....
潮風と鉄錆びの匂いがする
寂しい港町に住みたい
そんな街に住む人達は
どこか遠い町から流れ着いたから
いつも風が體を吹き抜けていく
頑丈な靴を履いて
身構えながら
何時でも何處へでも
....
物悲しいかたまりが
からだの奥をふくらませている
水がどこまでも
水であるのは悲しい
言葉の色が
明るく消えてゆくのは悲しい
むらさきだけが
....
私は負けるのが嫌い
スポーツは好きだけど
負けるのが嫌い
だけど必ず順列がくる
おはよ
君すごいね
疲れない?
順列は
いつも無言だ
彼が指さす
その場所には
いくつもの数字 ....
七月の波止で
新月のような魚を釣るひとたち
豆アジの季節だ
いつ
どこで
魚のかたちに孵化したのか
釣り人はそれを知らない
月のように丸くなるは秋のおわり
一掴みのアジになる
今 ....
冷蔵庫に賞味期限切れの
ちくわが一本残っていた
二日しか過ぎていない
まだ大丈夫だろうと
丸かじりする
食べながら
ちくわの穴と対峙する
もしかしたら……
別世界が見えるかも知れな ....
海の民である しるしに 婆ちゃんは からくり金庫を私にくれた
立方体をしたその金庫は、随所に黒光りのする鉄の補強がしてあり
なかなか重厚感がある。扉を開けると、その扉の先に また扉。
つぎ ....
釣りはいらないと言い足りなかった
これはひょっとして
解釈改憲で
交戦権まで行けちゃうんじゃないかなって
期待しちゃうんだけど
無理?やっぱり?
そっか、無理かあ
残念!
マッサージを拡大解釈することには
反対 ....
生きているだけの水を飲む
木下恵介監督
高峰秀子主演って訳じゃない
味方選手にチョーパン喰らわせて
1次リーグ敗退が決まったので
いつまでもブラジルくんだりに
いたってしょうがないから
ただ家に帰るだけ
....
トリグラフ、とかそんなカタカナ語
あるいはポストモダンを越える
ドゥルーズ的現象
全ては「差異」であり、だからーーー
「差異化」という現象は地球を覆う
でも、僕はふいにフ ....
便秘の女性達が
ドッサリ出したいが為に
ハーブを
煎じて飲み始めた
閑話休題
それにしても
ハーブの定義がわかんねえな
大抵の野菜はハーブなんじゃねえのか?
キャベツも乾燥させて焙 ....
涙が しょっぺー
砂糖をぶっかけても しょっぺー
わかっちゃいるんだけどなー なー
今思えば、私は最初から躓いていた。
小学校一年生の算数の授業。
たす、ひく、たす、ひく。
簡単な問題でも両手を使う。
両手で足りなければ両足を使う。
えんぴつ ....
私の絶望は何かの病巣のようであって、その病巣はたえず再生産しながら増え続けている。確かに若い頃、万策に窮して絶望の源の方まで落ちていったことはたびたびあった。だが私は結局絶望を燃やし切るこ ....
我々にとってスポーツは
プレイするものではない
生きることの延長だ
だからただ遠くにヤリを投げれば良いとか
ただ速く走れば良いとか
砂場の上を跳べば良いとか
呆れてものが言えないのだ!
....
....
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