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めいっぱいにひろがった、
快晴の青空のした、
さわやかに吹く初夏の元気な風をめいっぱいに受け止めながら、
学校の屋上で、
どんどん成長してゆくような、
そんな果実の可能性と期待感、
その真 ....
春は、旅へといざなう季節、
小鹿のようにそわそわして、
居ても立っても居られなくなる季節、
かつて春の日に落としてしまったなにかを、
取り戻すため、
どこかへと無性にお出かけしたくなる、
 ....
ひるやすみ、
とてもみじかい、
アラームが、鳴りひびくまでの、
とても貴重な、
じかん、
しろいカモメたちは、
鳴きながら、春のあおぞらを、
ゆきかって、
しろいおおきな貨物船も、
 ....
あめんぼ、
みずたまりから、
いなくなってしまった、
ごくありふれていた、
虫、
ごくありふれていた、
あなたの、
「いってらっしゃい」や、
「おかえり」、
という声も、
けっして ....
いっぴきの草鞋虫を片ほうだけ履いて、
春が土足で入ってきた、
ながらく寒かった和室の畳の上にも、
いっぴきの草鞋虫が入ってきた、
ワラジムシ、
おまえは、とてもちいさなちいさな、
春の外履 ....
はる、
にちようびのそくどで走ってゆく、
ひとときの、
ゆるやかな午睡、
草木は徐々に生いしげってゆく、
山沿いの線路で集約される、
一両の田舎の電車、
ちいさな無人駅のような、
ささ ....
「肩からハトやでぇー!」、
あおぞらへととびたってゆく、まっしろなみらくる、
はなびら、
すいへいせん、
タイムリミットのある、
うんめい、
あのひ、
うちぐつ、と、そとぐつ、
は、きわめてらんざつに、
はきかえられて、
つりあわない握力で、
掴んでしまった、 ....
早春、きみは少女、
入学式を前に、いちはやく試着して、
歓びまわっている、
三月のセーラー服の少女、


早春、きみはあるいは、その少女の制服の下で、
日に日に成長してゆくような、
ま ....
歯ミガキ、
センメンダイのカガミをとおして、
ハッケンされた、
すこしフクザツなキモチ、
歯ブラシを、
口腔にサシいれて、
なんとなくナマナマしい、
キミのセイカツの音、
じゃぐちが、 ....
まあるい串団子をほおばって、
まあるくなる、
きみの顔もまた、
まあるいお団子、
フライパンのうえの未成熟な太陽系に、うっかりと落としてしまった、
君のしろい星のかけらが、
ぼくの宇宙(コスモ)を未だに巡る、ひとつの彗星となっている、
ひこうきぐも、
それは、ひこうきが飛んでゆくように、
あっというまに経過してゆく、
とても楽しい、
ひとときのあとの余韻、


ひこうきぐも、
それは青空にもきざみたい、
ぼくのよろ ....
やわらかい、
手でひきながら、
にぎわいへとみちびく、
そのひとみに、
よく跳びはねる、
活発な、
ちいさなウサギ、
が、二ひき棲みついて、
だから、きみはよくまばたきをする、
その ....
ともに歩いている砂浜、
こちらをむいて、
つよい波風にすこしウェーブがかかる、
花のように、首を、傾ぐ、
ながい黒髪の、まるでオニキスのようにまるい、
とてもおおきな瞳、
しろいレース柄の ....
夕景、
いちにちの役割を終えて、
港の工業王国に静かにそびえたっている、
ぼくのちょっとした、すこし傾いた、
鉄骨のキャッスル、
工場の七階から、
淀んだ窓を開け放って、今日も少しだけなが ....
十二月にだけよみがえる、
永らく北欧の丸太小屋に住み着くことになった、
赤い司祭服を着こんだ、聖なるニコラウス風の、
たましい、
つねにその生活の中心になっている、暖炉のさかんな炎、
のよう ....
たくさんの秘密を分け合おうよ。ときには魔女のように下卑た笑みをいっぱいに浮かべながら、沸きたつ好奇心に駆られて、たくさんの楽しいことを。
たとえば小学校の男子用トイレ。その鍵がかけられた個室のドアー ....
台所を独壇場にする、
梅干しよりも止めどない、
はるかに暴虐的な唾液の滝、ほとんど果汁にも紛うほどに、
強烈な、そのかおり、
それでいて、
主役の実力を才能以上に引きだす、きわめて個性的で有 ....
かさかさと地面をすべってゆく、殺伐とした風に、押しだされた、すっかりと茶色くなってしまった落ち葉も、もう動かなくなってしまった蜘蛛の手足も、気まぐれに、かるく爪弾いただけで、いともたやすく砕けてしまう .... 牡蠣のピッツァ、
とめどもなく分泌されるもの、
舌の上で厚岸の海をふくんだ、
牡蠣肉の貝汁と、
液体のように熱々にとろける、
チーズの塩見が絡みついて、
トマトソースのあかい酸味とともに、 ....
冷蔵庫が、さびしい。夜の代理をして、老いの歌を奏でている。かんのんびらきのドアーをひらけば、つめたい晩秋の風にサツマイモさえも干からびかけていて、もうとっくにその賞味期限は過ぎ去ってしまっている、おも .... 放課後、
人目をきにする、
体育館裏の日陰で、
男の子たちだけで、
こっそりたのしんだ、
女の子たちがしていた、
ゴムとびあそび、
てあそび、
あやとり、
そんな、
あおい花、
 ....
深まるにつれて、
透きとおってゆく、
ちいさな、
白い水晶の房をつけた、
きみの髪にも飾りたい、
むすうに秋の野原をかざる、
あかるい大地の、
かんざし、
赤トンボたちが飛んでいる、
 ....
にゅうどうぐも、
せいいっぱいの、
わかさ、
おおきく、
りょううでをひろげて、
しろいけむりのように崩れながらも、
なお、
秋にぶりかえした、
みずいろの夏空を占拠する、
牧草地の ....
ひとすじのつむじかぜが
ひとりの短距離走ランナーとなる


そのように秋が
いちまいの枯れかけの葉となって
もうコーナーを曲がってゆく


いつのまにか 私が秋である秋、
くもひとつない、
困り果てた青空のした、
それでも、毟ろうとする、
土ようびの、
しごと、
土鳩のように、首をかたむけて、
いやでも土と向きあう、
ことになるから、
それは、
ホント ....
砲口のまえで、
つねに張りつめている、
灰色のくもり空のした、
まなざしは玉結びのように、つねにかたく、
未開にもひとしい、山道を、
まるで履きなれない軍靴で、
踏みしめて、
ゆくように ....
とある真夏日、とても楽しくじゃれ合いながら、ともに駐車場まで歩いているみたいだ。アスファルトのうえで羽を休めている早生まれの赤とんぼがその過程でおとこの手に選ばれる。それはまるで透明なうすい玻璃で拵え .... ゆうぐれ、ぼくの家のすぐ目の前にある小さな公園、だいぶ涼しくなってきた風、古いブランコがほんのすこしだけ揺れている。その座板のうえに置かれている、子供用のリコーダーには、しかし老いの枯れ葉が何まいも詰 ....
アラガイsさんの本田憲嵩さんおすすめリスト(46)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
推しの子- 本田憲嵩自由詩624-4-15
春は、- 本田憲嵩自由詩824-4-1
しゅんみん- 本田憲嵩自由詩624-3-30
あめんぼ- 本田憲嵩自由詩7*24-3-21
ワラジムシ- 本田憲嵩自由詩624-3-17
はる- 本田憲嵩自由詩1224-3-10
おふしょる- 本田憲嵩自由詩624-3-5
融雪- 本田憲嵩自由詩824-2-27
三月のセーラー服- 本田憲嵩自由詩624-2-18
歯ミガキ- 本田憲嵩自由詩924-2-12
おだんご- 本田憲嵩自由詩824-1-30
目玉焼き- 本田憲嵩自由詩624-1-28
ひこうきぐも- 本田憲嵩自由詩1224-1-27
まばたき- 本田憲嵩自由詩1224-1-24
にじゅうごびょう- 本田憲嵩自由詩1123-12-28
ガントリークレーン- 本田憲嵩自由詩823-12-21
サンタクロース- 本田憲嵩自由詩623-12-11
- 本田憲嵩自由詩623-12-1
檸檬- 本田憲嵩自由詩823-11-27
雪虫- 本田憲嵩自由詩923-10-22
牡蠣のピッツァ- 本田憲嵩自由詩1123-10-9
海のゼリー- 本田憲嵩自由詩1123-9-21
せいしゅん- 本田憲嵩自由詩1023-9-11
かんざし- 本田憲嵩自由詩5*23-9-11
にゅうどうぐも- 本田憲嵩自由詩11*23-9-3
- 本田憲嵩自由詩423-8-29
土ようび_土ようび- 本田憲嵩自由詩923-8-11
演習- 本田憲嵩自由詩1023-8-5
サザンオールスターズ- 本田憲嵩自由詩423-6-24
さずかりもの- 本田憲嵩自由詩823-6-16

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