あなたはわがままなくらいがちょうどいいですね。どうしてもたにんのことをおもうあまり。だまってしまうのですね。ことばのおそろしさやこわさをしっているのですね。すばらしいかんがえかただとおもいます。けんそ ....
私は不思議でたまらない
土に種を蒔くと
芽が出てくるということが
私は不思議でたまらない
うちのワイフが
私と何十年も付き合っているということが
私は不思議でたまらない
私がこの世に生を ....
ああ
初々しい顔して
夜が来た
ひんやり涼しい
風も吹く
向かいの家では橙の
灯りが点り
人影が
それは忙しく動いている
わたしは独り寝の床を整え
さっきからじっと座っている
昼 ....
みぞれ雪が 都市に注いで
ごくすみやかに歌となる
その疾さで のどがかわいていく
煙草を 二口 吸う
毛皮のコートを着て出かける
あなたはいつもせのびばかりして、あしをつらせては、またむりしちゃったなっておもってるけど、あなたはそうやってすこしずつもてるにもつのりょうをふやしているの。だからすこしずつあるいていけばいいの。だけど ....
「なんのために生きているんだろう?」
答えがみつからない人が多い
学校を出ると
答えのみつからない問題に
多く出くわす
答えがみつからなくても
いいんだよ
古い教室の机の落書きのように
六月は音も無くひっそりとしている
机は時々降る雨音に聞き耳を立てて
暗い机の隅に棲む名もない蜘蛛と
会話を楽しんでいる
すでに廃校となった校舎の屋上で
昔 ....
あなたはいつもせのびばかりして、あしをつらせては、またむりしちゃったなっておもってるけど、あなたはそうやってすこしずつもてるにもつのりょうをふやしているの。だからすこしずつあるいていけばいいの。だけど ....
小粒な貝殻が天使の爪となり
冷たい海水でその羽を洗うような朝
紺碧の海に笑う神々の声みたいな
波の音が轟きその間に間に凪いだ水面
今生で忘れかけていたことを喚び起こす
その潮の干満に合わせて ....
生きるってさぁ
買った半額総菜 明日の朝ごはん
冷蔵庫の扉閉めるじゃん
そん時 落っこちて賞味期限切れた何か
こぼれてく こぼれて墜ちる
その時まで気が付かない
あぁもったいね ....
「年寄りになって」
自分がまさか年寄りになるなんて
思ってもいなかった
他人事だと思っていた
僕は年寄りになってわかったことが
いくつもある
まず年寄りは自分が年寄りとは
思っていないと ....
ロシアというと
ウクライナへの侵攻で
聞いただけで
ムシズが走るが
こと
シャーロック・ホームズとなると
話は別だ
秀作のシリーズが2つもあるのだ
まずは
1979年 ....
二〇二〇年八月一日 「リハーサル」
ホラー・アンソロジー『999 狂犬の夏』の4つ目は、トマス・F・モンテルオーニの「リハーサル」舞台で起こる怪異談。といっても、芝居がはけてから起こる出来 ....
怖い話(18禁)
らどみ
詩がなんだかわからないまま
剥き出しの言葉を読むのは危険なので
完全防備服を着て読みます
告白に近い言葉を懺悔室に耳をそばだてて
聴いている罪悪感がありま ....
だいの大人が
大勢の報道陣を前にして
感極まって流す涙に
久しぶりに感動した
かつて
最年長で初タイトルをとり
涙する棋士もいた
精一杯戦って
ゆび運に恵まれず
....
○「離婚」
若い人に
「うちの田舎でも離婚が増えていますよ
娘三人が離婚したところもありますよ
子どもがいたって関係ないんですね」
といったら
「それも選択肢の一つですからね」
と返して ....
ガラコンのリハに来たりて詩人らは
普段着姿 手には「ジユウ」を
○「離婚」
田舎でも離婚が増えた
娘が三人とも離婚した家もある
子どもがいても
関係ないようだ
子どもたちは
パパママの離婚に不安を感じながら
暮らしている
○「歳」
自分の歳を ....
今できないことは
昨日が持って行ったこと
原野に広がる記憶の扉が
ひとつずつ倒れていく
手を結んだはずの言葉たち
千切れ闇に飲み込まれる
飛び立った蝶々は
行方を失い虚空を舞 ....
それは遠くで待っている
遠くで手を振り待っている
おれは此処を離れない
それは遠くで待ってるから
おれは此処を離れない
プロセスを生きてプロセスを生きて
それは此処で歓喜を爆発 ....
ちょっとおいしそうだったので
久しぶりに
あらたなスイーツをと
冒険して
買ってみたところ
期待に反して
粉っぽくてまずかった
こんな事も
時たまあるので
いつも ....
かろうじて宇宙の辺境に在る
酒を飲み女を愛し歌を好む
行く先はわからないが
猫と暮らしている
友はいるが親友は皆宇宙に還ってしまった
音楽話や哲学話もなかなかできない今日このごろ
....
看板だけのちんどん屋
叶姉妹みたいにけんちん汁なのかも
美は売れない
すべてのマーケットを閉鎖して
自給自足で恋もするんだ忙しいけど
ぼくはポケットにコルトを忍ばせて
犯罪者で ....
すべての宇宙を創生して
神は疲れたのかもしれない
ウクライナの仕事はあなたのミスで
僕は無神論者で貴方達とは関係ない
僕たちは異質なものを嚥下しなければならない
優しいだけのヨーグル ....
逃れ去っていく
逃れ去っていく記憶の
その核心を掴もうと
広がる鉛の海を泳ぐ、泳ぎ続ける
失われた薔薇の花と団欒
終わった関係と更地
虚脱の時を刻む秒針
静まっていく
....
二〇二〇年七月一日 「『幻想と怪奇 宇宙怪獣現わる』」
『幻想と怪奇 宇宙怪獣現わる』の再読終了。憶えていたのは、パトリシア・ハイスミスの「かたつむり」だけだったが、繰り返しになるが、シオド ....
○「歌詞」
「ありのままに」と言えば
ありのままになるかのように
「自分らしく」と言えば
自分らしくなるかのように
言葉が一人歩きしている
○「昭和」
昭和の男は
高倉健のような
....
ツィート連詩
1
今朝から、ずっと
計算しているのに
解のでない物語り
曲は知っていても
おどれない音楽
亀裂に埋まった垢は
とれないままでいる らどみ
2 ....
君も賢そうに見られたいよね
天地開闢はファミコンのバグっぽい
心は外が古典力学的で内が不確定性原理かと
朝にジャイアントスイングし座敷童子に遇す
昼に凡夫の噛み下し握り飯を置いて猫が発す
....
一瞬で転送される立体はまだよい
心は刷るほど偽りの貌を現す
薄板の下におおきな口がひらき
落ちてくる者を待ち受けるらしいと疑う
本当に扉の向こうではいつも真空が拡がり
きみが出入りするた ....
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