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もしも 奇跡が 誰か
生き返らせれるのなら
択ぶ順序がそのまま私の罪になる

この人か あの人かその人
決めなくてはならなくて
想うことすらしない人もいるのに

あの日 涙を拭ってくれ ....
隣りの海で 鯨が髭を磨いてる

海老が抜けない
ささらに破れた尾びれを揺らし
海老が抜けないのです、と

わたしも歯茎を押しひろげ
まぶされた砂をはらい

やせた少年がくらりと傾いて ....
ことば は 溶けている
いちどは 溶けて ただよう

ふわり と どろりと
ことば は 約束したり
裏切り続け

そうして 何度も溶けた ある日
うまれたばかりの 私は
つつまれただ ....
売り場に置かれた固いビニルのソファで
じんじんと騒がしい頭を抱えながら座り
来るのがわかる
身体の内部が裂けて
外へ走りだす時たてる あの匂い

静かに伝わる音を喉で感じる
周囲の通行人 ....
血液型のようなイニシャル
同じ時間を笑ったしあわせ

同じ夕日を 眺めた焼却炉の傍で
一番星を ヴィナスを指さして
雨の廊下を渡る時
図書室の扉を開く時
好きな娘に見られながら
私が部 ....
またお前が溌剌として空間を行き来する季節が来るよ
まだ蜜はまばゆい重みを湛えるまで熟してはいないが
やがてあらゆる明雪を終わらせる風の便りに指を開き
柔らかな触角で時が経てる悦びを弛まなく識るだ ....
会話はさ
次第に競技賭博の様相を呈してて
短く
鋭く
チップはみるみる減らされた

BGMの限界は知らない
誘われるがまま去った
色どりの硝子片の街へ告げる
ころりと丸い宵の滴を置き ....
硝子の抜けた窓を透け
川に浮かべた傘いっぱいに
夕ぐれの街が溢れる時間

暮れる光のにおいに
昨日と明日が
すれ違う今が翳りとなってひそみ
貨車が黙って
曳かれてゆく不安で
すぐに下 ....
ネット間のむくつけき影が
まるい指きどり、きらりコイン・トス
お気にいりのいち枚を
載せた型をじいっと見つめ
着地するまでどれだけ回ったか
数えてるんだと笑った

投げあげられた淡黄色の ....
 前略


昨日曇のち灰神楽
静かな凧あげ日和

腰のお加減如何

本日未明より流謫
星は晶となり積み

手元不如意につき頼む


 草々
朝のみそ汁から
 かつて棲んだ磯の香りがした

循環する水にうまれるいのちのすき間
 それをすくいそそぎ入れた

湯気が消えてゆく空にうかぶ
 一羽のかもめ



炊きあがった純 ....
あなたがひとをもとめるとき
わがこをはむめだかのようだ
あなたがさみしささがすとき
ふるえるくものすたまのよう

あなたがみかんをしぼるとき
あめつちふたたびめぐりあう
あなたがらっぱを ....
連れていかれた羊
針をいれられる雲
糸をくれるのは
知らないでいい人に決まってる

流氷にまつわる伝承のように
幼児のおでこで移ろっている
南国語で聞いても
腸は抜かれている

イ ....
  一


面取のない
三角定規で引いたガクガクッ
こころもとないあの日の線
それ宙の果にただようガスの森

誰かが時を人と無理に結ぶため時を隔て
違う誰かが拡がる空間を国家としてな ....
あちこちでびん笛がはじまる
うち幾人かは胴をうまく叩いている 薄暮

目は子ども時分からよくない
たくさん撲たれてきたからさ
と、隣のじいさんが笑った

にごった水晶の弛みや
かわるが ....
海硝子が集まる潮溜りがあるんだ
陽射をまといやわらかにおし寄せる汀
ひっくり返ったヨットを数え
貝殻なんかひろっていると
不意に気が遠ざかる

雨になれば走れなくなる白い電車が
通う島に ....
 おおきな
 朝日を 笑いながら
 数えきれない鳩が輪になって
 時の繋がりが聴こえてくるような
 羽根を打つほどうつくしい游び

 壁にぶつかるんじゃないか
 そしてそのまま吸いこまれ ....
 ひとつ択ばせてあげる
 そういわれたら

 もし較べたとして
 どちらも美しいのだから
 ひとつは激しく輝き
 ひとつは静かに乾いてゆく
 涙に浮かべた想い

 机にかさね肘をつい ....
 ゆたかな木
 夏の雲みたいにわきおこる

 しずかに立っているようで
 たくさんの声をもつ

 ゆたかな木
 鳥たちの翼を夜からまもり

 どんな風も受けとめ
 星のひかりに運ば ....
   ワルツ



 青のつぶが昨日より
 すこしだけ小さい

 明日になれば 目に見えなくなって
 ひろく つめたく降るだろう
 そして

 濡れた道ばたで
 セミとコオロギ ....
   蟻



 辛抱づよいのか
 気もそぞろなのか
 個性はどこにでもあるのだなぁ
 けれど 蟻よ
 それは どう見ても ただの小石だ

 次の時間
 木の葉の波でひと休みして ....
   秋心 (あきごころ)



 息にした けむり色
 ただよう風が見えた
 秋が どう溶けてしまうのか
 一度は知りたかったから
 踊り場で、ほら つむじになれた
 そんな夜
 ....
 そろそろこの町を出ていこうと思う

   もうそんな時期なのかい

 うん 吐く息がさ

   そう 秋だからな

 吸う息とだいぶ違ってきたから

   思いのほか早かったな
 ....
 わたしからあかんべ

 あなたからは木の葉

 たからもの 小指ではさみ

 あたたかな秋の 空へかえそう

 うたたねしながら

 ときどき見てる

 からみぐあい

 ....
 街のひろがりを映した 水たまりの空が 
 土に吸いこまれてゆく ゆっくりと
 ちぎれる雲と太陽 深い青を
 夕暮れを待たず その透明を失わせ

 風に押し上げられた 鳥たちの翼が
 噴水 ....
 きみにあげた 乾いた骨は
 ある深さの空で生まれ
 漂っていたのだと思う 低い声で 細い管で
 貪る世界から すこし離れていたかった
 喉の重みからぬき出した小骨

 きみにあげられない ....
 余った腕は力を脱いて 指をかるく握る
 人さし指だけすこし立てて
 みぎ足 引いてひだりはそのまま
 そう ずらした軸を忘れないで
 鏡 ここに置いておくから

 そこで足を組むならもっ ....
 やけどした瞬間は
 熱を感じるいとまもないというが
 その瞬間が延々とつづくものが
 子どもなのだとしたら

 大人になるのは
 残された痛みに苦しむ日々を云うのだろうか
 痛みにつぐ ....
 角の本屋さんの奥で万年筆を売っている
 仕事帰りの女がそっとのぞきこんだ
 くもりひとつない飾り棚は
 そんな町が好きだった

 ゆっくりと溶け始めるアスファルトが
 蟻や落ち葉を運んで ....
   こえは たましい

  漂っ ている

      こえは

     森の

   乾けない

   空

 ひきずられる 影


    あ 

      ....
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