おさない頃
倉庫に閉じこめられた
なにか悪さを
したのかもしれない

わたしは泣いた
父の足音が遠ざかり
もうだめかと思っていると
ふたたび父の足音が近づいてきて
鍵があ ....
月に2回くらいの間隔で
あたしは 言霊を吼えたくなる

嵐が来るという

嵐の夜の朗読会は燃える
みんな 燃えてる

あたしの名前が呼ばれる

いつも 何だか一番目

朗読会に ....
まなざしが果実のように熟すなら 情も枯れゆき朽ち果てるのか

鰯雲 終い忘れた風鈴がからからと鳴る かなしいみたいに
雷獣よ
長飛丸よ
字伏よ
この槍を
とら
今抜いてやる



















 ....
 
 
無精卵の内側から
殻を破ろうとする
判読不能な文字たち
その音だけが
暗く冷たい鶏舎に響く

昨日とは上空の風向きが違うのか
朝から火山灰が
あたり一面に降り積もっている
 ....
すこし
爪先立ちで
細かい雨のシャワーのような
ツクツクホウシの蝉時雨を
浴びながら

丘の上で
夕暮れの風を聴く

どこからか
夕餉の仕度の
幸せな匂いがして
ふと 空を見上げたら

『恋してるの? ....
下稲田の辻にくたびれた枝が
あちらと指をさすので見ると
地蔵の首がおちている

拾いあげるとちょうど
赤ん坊の頭くらいの目方で
どこかおもかげもある

枯野には犬とも猫ともつかぬ尾が
 ....
突然着メロを歌った携帯電話が
静寂の中伝えたのは
友人の死だった
半年間
人工呼吸器に括られた彼は
むしろよく生きた方だと
母親の声が途切れ途切れに
電波状態のせいではないことが ....
 笛を吹いて
 雲海を渡る
 太陽ばかりの空を旅した
 何処かの山肌を眺め
 草原は遥か



 笛を吹いて
 湿原の広がる
 空を反射させる光の伝言を ....
炎に焼かれる
ジリジリと下のほうから
身体全体を・・・

苦しくもあり
喜びでもあった
焼かれている一瞬一瞬

あたしは灰になり
再生した

数ヶ月前とは
顔つきも違う

 ....
南部風鈴の音
風に乗せ
山越え
きーんと鳴る

見るも無惨なお前の笑顔
腕は白い
うちひしがれた隣に空が
はっついてる
いっときも目を逸らすな
言ったのに

泥のように夕日を沈 ....
 
 
水底にオルガンが沈む
鍵盤で遊ぶコオロギは
青い魚に捕食されてしまった
戻ってきました
ポソポソと語り始める
あなたの口元から
いくつもの砂がこぼれ落ちる
あなたの内に広がる ....
最初の雨の火に焼かれ
槍や矢の血の頬を娶い
色なき泡を
曇へ放ち


海を消す火
ひかり鳴る海
寄せる片目
まばたきの波


黒円が重なる
白濁が白濁を射抜く ....
つらつら考えるに、
宇宙空間では色々な実験を行なって来たそうだが、性交はまだなのではなかろうか。
あるいは極秘裏だったのかも知れないが、「未確認飛行物体」程度の眉唾リークもないからには、宇宙ステー ....
わたしが住んでいた部屋は
人づてに
まだ、空き家だと聞いた

散歩がてら
近くを通ってみたりもするけれど
表札を外されてしまったから
もう、帰れない



わたしに似 ....
 わがゆく海


わがゆくかたは、月明りさし入るなべに、
さはら木は腕(かいな)だるげに伏し沈み、
赤目柏(あかめがしわ)はしのび音に葉ぞ泣きそぼち、
石楠花(しゃくなげ)は息づく深 ....
 Chanson d'automne  
    Paul Verlaine


Les sanglots longs
Des violons
 De l'automne
Blessen ....
 詩人は実のところ職業ではない。農民が作物を売って生活費を得るように、労働者が労力の対価に賃金を稼ぐように、詩を売って生活するわけではない。そんな人間は少なくとも私の周囲にはいない。どこかにいるのかも .... 森を出て 信仰をなくした
ひとびとが むれつどって
安息の日を 消費している
ショッピング街に やおら  
慰安のような 綿雪がふる
アラガイsさんのおすすめリスト(6674)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
倉庫- 小川 葉自由詩710-9-11
嵐に吼える- 森の猫自由詩4*10-9-11
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平成二十二年九月十日の短歌- TAT短歌2*10-9-10
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松を焼く- 古月自由詩310-9-10
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遠透季- 木立 悟自由詩4+10-9-8
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詩人のシノギ(上田_敏の巻)- みつべえ散文(批評 ...908-6-21
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